まだ見ぬ駅を求めて~逆瀬の駅巡り旅~

駅巡りの記録をひたすら載せていくブログです。やたら更新する時と全く更新しないときがあります。

12/2 函館本線落ち穂拾い駅めぐり(石倉・黒松内・目名)

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雪の函館

三日目は函館本線の未訪問駅、石倉、黒松内、目名の3駅をめぐっていきます。朝起きてホテルを出ると、前夜から天気が荒れた函館の街にはうっすらと雪が積もっていました。

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特急北斗3号

函館7:37発特急北斗3号札幌行き3D(キハ261-1212)で出発。普段から始発で出ることの多い駅めぐりの旅には珍しくゆっくりとした出発です。

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八雲駅

前日と同じく八雲で下車。前日は雪なんて全くなかったのですが、ここもうっすらと積もっていました。八雲は明治維新で失職した尾張藩士たちが集団移住して開拓した町で、尾張徳川藩17代藩主徳川慶勝によってスサノオノミコトの「八雲立つ~」の歌から名付けられました。森と長万部の中間にあって、特急停車駅としてそれなりの賑わいを見せていますが、北海道新幹線開業後は新八雲駅に玄関口の座を譲って廃止されることになるかもしれません。

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石倉駅

八雲9:07発普通函館行き820D(キハ400-1800)で石倉へ。予定では前日に降りることにしていましたが、列車の遅延で訪問できなくなったので行程に余裕のあった今日に回しました。噴火湾が目の前に広がる駅で、昭和63年改築の駅舎は野田生や黒岩と共通するデザインのもの。時折目の前の道を軽トラが通る他は至って静かな駅で、廃止となる本石倉の方がまだ人の気配があるように思います。この駅への下車を以て長万部以南の函館本線は全駅制覇となりました。

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長万部駅

石倉10:21発普通長万部行き821D(キハ40-1771)で終点・長万部へ。倶知安方面への列車まではあと2時間とかなりの待ち時間があります。

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そばの合田 カツ丼セット もりそば

駅前のそば合田のカツ丼とそばのセットで昼食。このボリュームで1000円行かないのですからお得です。蕎麦湯もついてきてお腹いっぱいになることができました。前回の旅では中ノ沢から一駅歩いてきてカツ丼で暖まったのも思い出です。

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黒松内

長万部13:18発普通倶知安行き2943D(H100-3)で黒松内へ。寿都郡黒松内町の玄関口で、かつては日本海側の寿都までの寿都鉄道も分岐していました。停車する列車は下り4本、上り5本で、特に下り列車は6時台の次が13時台、さらにその次が16時台という具合なのでなかなか訪れにくいダイヤです。予定では3時間滞在して町を散策して時間を潰すつもりでしたが、上り列車の発車時間までである程度撮影できそうだったのと、あまりの寒さに散策する元気が無くなったのとで、結局乗ってきた列車と交換する13:47発普通長万部行き2938D(H100-4)で長万部へ引き返すことにしました。町の散策についてはまた暖かい季節にしたいものですが、おそらくその時は車で来ることになるでしょう。

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特急北斗12号

長万部14:35発特急北斗12号函館行き12D(キハ261-1212)で森へ。次の函館山線の列車までの時間潰しのため、特に意味のない移動です。

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特急北斗15号

森15:43発特急北斗15号札幌行き15D(キハ261-1211)で再び長万部へ。ただ暖かくて快適な特急の車内に座っているだけなので楽ですが、乗り鉄ではなく降り鉄なので、どうせならどこか久しく行っていなかった駅に再訪でもしたかったと思うところです。

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名駅

長万部16:38発普通小樽行き2953D(H100-4)で目名へ。磯谷郡蘭越町目名の集落にある駅で、広い駅前には郵便局があります。平成2年12月改築の駅舎はログハウス風のお洒落なもの。ただし利用者は多くありません。交換設備は昭和61年の無人化の際に撤去されましたが、平成12年の有珠山噴火で室蘭本線が不通となった際に、貨物列車が函館本線を迂回することになったため復活しました。しかし、普段は使われることなく雪に埋もれています。北海道新幹線開通の暁には函館山線の廃止も予測されていますが、その時までにこの交換設備が活躍することはあるのでしょうか。

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特急北斗19号

目名17:44発普通長万部行き2946D(H100-3)でこの日四度目の長万部へ。しばらく待って19:18発特急北斗19号札幌行き19D(キハ261-1214)に乗り換えて苫小牧へ。

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苫小牧駅

白老までで前を走っていた普通列車が遅れていた影響で、苫小牧には9分遅れて到着。もう21時で夜も遅いので、駅前の東横インにチェックインしてさっさと休むことにしました。

 

12/1 函館本線(道南)落ち穂拾い駅めぐり(銚子口・東森・石谷・黒岩・大沼公園・池田園・流山温泉)

北海道フリーパス二日目も引き続き道南の駅をめぐっていきます。

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夜明け前の森駅

まだ暗い森駅を上り始発である5:32発普通函館行き5880D(キハ40-1803+キハ40-1800)で出発。日中は駒ケ岳経由の本線よりも本数の少ない砂原支線ですが、朝の時間帯の上りだけは本線よりも本数が多く確保されています。

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銚子口駅

銚子口で下車。大沼北東端の森の中にある相対式ホームの交換可能駅です。この駅も来年3月ダイヤ改正での廃止が予定されています。天気はあいにくの雨。カメラが濡れてしまうのでありがたくない天気です。

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銚子口駅

駅舎は旧来の駅舎を昭和63年3月に減築・改修したもので、恐らく原型は鹿部や渡島砂原と似たような駅舎だったのでしょう。駅前は広いですが、ここには昭和23年から27年までの短い期間、大沼電鉄の新銚子口駅がありました。大沼電鉄は大沼公園と鹿部を結んでいた鉄道で、昭和4年に開業しましたが、不要不急路線に指定されて昭和20年に廃止。戦後の昭和23年に新銚子口~鹿部温泉間で復活しましたが、道路網の整備によりわずか4年で二度目の廃止を迎えました。駅前には数軒の人家があり、近くにキャンプ場や企業の保養所もあるようです。この後乗車した列車からは入れ違いに地元の方が二名下車しました。

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東森駅

対向列車を待って3分遅れた銚子口6:54発普通森行き5881D(キハ40-1809)で東森へ。渡島海岸鉄道の駅として開業し、昭和20年に国有化された駅で、単式ホームと駅舎の間には構内踏切があります。ホームから直接出られる裏口もありますが、民家の軒先を縫うような裏路地にしか繋がっていません。

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東森駅

昭和54年3月改築の駅舎は見事なまでの三角形の個性的なスタイル。廃止された瀬棚線の美利河駅にも同型の駅舎がありました。駅舎内はベンチもなくガランとしています。茅部郡森町の住宅地の中にありますが、駅前は砂利敷きで短い脇道の先にあり、忘れ去られたような感じです。もっとも上り7本下り5本という本数なら、例え近くに住んでいたとしても森駅の方を利用するでしょうから、当然と言えば当然ですが。

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特急北斗3号

雨の中を25分歩いて森へ。森からは8:24発特急北斗3号札幌行き3D(キハ261-1214)で八雲へ。

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石谷駅ホーム

八雲9:07発普通函館行き820D(キハ40-1813)で森方面へ戻り、石谷で下車。乗客は自分一人だけでした。石谷昭和5年に信号場として開業し、昭和21年に昇格した2面3線の駅で、来年3月ダイヤ改正での廃止が予定されています。

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石谷駅

駅舎は昭和24年2月に改築されたもので、北海道でもすっかり貴重になった木造駅舎。すぐ目の前を国道5号が通っており、時折ネズミ捕りのパトカーも駅前で待機するようです。

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石谷駅(H28-7-31)

平成28年7月31日に訪問した時と駅舎自体は変わりませんが、この時は駅名表示が手描きでした。「石谷」という駅名は「倉」と「蛯」の間にあることから一字ずつ取って名付けられたものですが、正直石倉と紛らわしいですし「蛯谷駅」で良かったのではないかと思います。

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石谷駅 かつての駅名表示

ペンで書いたのであろう安っぽい感じのする駅名表示。これはこれで味があって良かったのですが、平成30年~令和元年の間に撤去されてシールによる駅名に変わってしまったようです。

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蛯谷漁港と石谷駅

駅前は国道5号を挟んですぐ噴火湾。蛯谷漁港の方から駅と海を組み合わせて撮れると聞いていたので行ってみましたが、さすがに雨の中で片手が傘で塞がっていたので、先端まで行くのは断念しました。これからの時期は雪が積もって滑りやすくなっているので先端まで行くのはやめた方がいいかと思われます。この駅の場合はおそらく信号場化で駅舎は残ると思うので、また暖かい季節の天気のいい日にでもリベンジしましょう。

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石谷駅事務室内の新聞

石谷駅の旧事務室はホーム側から中を覗き込むことができるのですが、その窓際には1994年2月11日のスポーツニッポンが置かれたままになっています。トップニュースは若乃花の公園プロポーズ。隣のページは大阪愛犬家殺人事件でした。

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黒岩駅

石谷10:12発普通長万部行き821D(キハ40-1792)で黒岩へ。雨が降り続いていた石谷とはうって変わって黒岩は晴れていました。八雲町北部、商店もある黒岩集落の駅で、駅舎は昭和63年12月改築。訪問時は上り線でレールの点検工事中でした。

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黒岩からバスで八雲へ

一時間ほど待ち、黒岩駅前12:12発函館駅前行き函館バス八雲駅前へ。途中の駅からは人が乗ってくることも少ない列車と違い、途中からもそれなりに乗車があり、周辺住民が八雲市街へ向かうための足としてしっかり活用されているようです。駅まで行かないと乗れない列車と違い、バス停がこまめに設けられているのがその理由でしょうね。新幹線開業の暁には列車は廃止され、代わりにバスが増発されるのではないでしょうか。

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伊勢屋 豚天丼

八雲では一時間ほど時間があるので、駅前の伊勢屋で昼食。豚天丼はボリューム満点で、衣がサクサクとしていて美味しかったです。八雲には北斗が約一時間おきに止まるので、途中下車して一本遅らせて食べてみるのもいいのではないでしょうか。

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特急北斗10号

八雲13:22発特急北斗10号函館行き10D(キハ261-1213)に乗車。強風のため3分遅れで八雲を発車し、森には6分遅れで到着。予定では2分の乗換えで普通長万部行き823Dに乗り、石倉へ向かうはずでしたが、それもできなくなったので予定を変更し、大沼公園まで乗車しました。

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大沼公園駅

大沼公園駅も5年ぶりの再訪。大沼国定公園の玄関口で、昭和3年10月改築の洋風駅舎は名駅舎として有名です。駅前は観光地らしく土産物屋や飲食店などがありますが、シーズンオフの午後ということもあってほとんど閉まっていました。12月3日に亡くなった歌手で作家の新井満さんは晩年を七飯町で過ごしており、ヒット曲「千の風になって」を大沼湖畔の別荘で生み出しました。駅近くにはこれを記念した石碑があるそうですが、この時は見に行きそびれました。

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大沼と駒ケ岳

池田園駅まで歩いて向かう途中、道沿いに大沼と駒ケ岳を望める展望台がありました。この日はあいにくの天気でしたが、雄大な景色を眺めることができました。駅からもう少し近ければひょっとすると駅の存続に繋げることもできたかもしれませんね。

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池田園駅 駅裏

大沼公園駅から40分ほどで池田園駅に到着。ただし道道338号大沼公園線に近いこちらは駅裏。こちら側には大沼牛のステーキで有名なレストラン「ランバーハウス」もありますが、あいにく貧乏学生の私には手が出ません。

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池田園駅 裏口

枕木を積み上げて造られた裏口からホームへ。昔は島式ホームだったようですが、現在は駅舎側の1線しか使われていません。駅舎へは跨線橋で結ばれていません。

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池田園駅

駅舎は昭和55年3月改築。かつては簡易委託の窓口がありました。駅名は当地を公園にすべく開拓した池田醇という人物に由来します。駅前にはそれなりに民家がありますが、他の廃止予定駅同様利用には結び付いていないようです。その気になれば特急も停まる大沼公園駅まで簡単に行ける立地ゆえでしょうか。

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流山温泉駅

2分遅れの池田園15:20発普通長万部行き2841D(キハ40-1813)で流山温泉へ。他に礼儀正しい同業者のおじいさんが一人下車しました。この駅も5年前に訪問しており、予定では再訪するつもりはなかったのですが、予定が変わったことで降りれることになりました。平成14年4月27日に開業したJR北海道の在来線でもっとも新しい駅で、このままいけば来年3月に20年弱の短い歴史に幕を下ろすことになります。JR北海道が開発した観光施設「流山温泉」の最寄り駅として開業しましたが、流山温泉は経営不振によって平成27年2月末で営業を終了。跡地は大沼流山牧場になっています。肝心の施設が閉館したことで存在意義が無くなったも同然の駅ですが、どういうわけか利用者0人のままで営業を続けてきました。

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流山温泉駅 新幹線の連結器カバーと車輪

かつては北海道新幹線早期開業を願って東北新幹線の200系も展示されていましたが、平成25年6月に解体。現在は連結器カバーと車輪だけが残されています。

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流山温泉駅 入口

駅の外は大沼観光牧場の私有地。駅への入口には動物等の侵入を防止するためのワイヤーが貼られており、まるで立入禁止かのような雰囲気。駅の利用者はワイヤーを外すかくぐって通行するようにとの貼り紙があります。

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夜の函館駅

2分遅れの流山温泉15:34発普通函館行き2842D(キハ40-1792)で函館へ。まだ17時前ですがもう駅めぐりするには厳しい暗さ。風が強く、天気も荒れ気味なのでさっさと夕食を済ませてホテルに入って休むことに。

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ラッキーピエロ ハンバーガ

夕食はラッキーピエロハンバーガー。この日はホテルハートイン函館に宿泊しました。

 

11/30 室蘭本線・函館本線落ち穂拾い駅めぐり(輪西・本石倉・鹿部・渡島沼尻・七飯)

11月末から12月初頭にかけ、JR北海道の未訪問駅をめぐってきました。次回ダイヤ改正での廃止が予定されている道南の駅についてはそのほとんどが未訪問ということもあり、いつかは行かねばと思っていたのですが、その近くにある渡島沼尻駅の駅舎が11月30日限りで役目を終えると聞いたのでこの機会に渡道することに決めました。

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スカイマークBC703便

高田馬場を5:14発山手線内回り0400G(サハE234-22)で出発し、品川5:51発快特羽田空港行き514T(5507-8)で羽田へ。羽田6:45発新千歳行きBC703便に搭乗し、新千歳には8:20着。

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快速エアポート87号

新千歳空港8:40発快速エアポート87号札幌行き3829M(クハ721-4104)に乗車し、南千歳へ。

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特急北斗6号

南千歳からは9:07発特急北斗6号函館行き6D(キハ261-1212)で東室蘭へ。明日から12月というのに車窓には雪がほとんど見えず、まだ冬というより晩秋といった感じです。

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輪西

東室蘭10:15発普通室蘭行き430D(H100-37)で輪西へ。これにて室蘭本線の未訪問駅は沼ノ端以東のみとなりました。輪西昭和3年9月に開業した、室蘭市街の駅で、この駅の開業までは現在の東室蘭駅輪西を名乗っていました。駅舎は開業時に建てられたもので、旧事務室部分が減築されています。駅前は交通量の多い国道36号で、列車よりもバスの方が本数が多く、利用者も多そうです。駅周辺は建物も多いですが、駅自体は忘れ去られたような寂れ方です。

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特急北斗8号

輪西10:48発普通東室蘭行き4457D(H100-37)で東室蘭に戻り、10:55発特急北斗8号函館行き8D(キハ261-1211)に乗り換えて森へ。

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森駅

一時間待って森13:44発普通長万部行き893D(キハ40-1792)に乗車。この日は駒ケ岳がうっすらと見えました。H100形の増備ですっかり数を減らしたキハ40も道南ではまだまだ主力として活躍しています。

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本石倉駅

本石倉で下車。他に同業者が一名下車したほか、既にホームに人がいました。普段ならだれも降りない駅のはずですが、やはり廃止が発表されると注目されるようです。これくらいの人数ならまあ撮影に支障は出ないだろうと思いましたが、居合わせたうちの一人がホーム上に座り込んで湯を沸かし始めたり、相手の写真に写りこまないようにと気を遣っているとやはり撮影は楽ではありませんでした。やはりこの手の駅は廃止が決まる前に行くに限るなと改めて実感させられる経験でした。

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本石倉駅

本石倉昭和19年9月に信号場として開業し、23年7月に仮乗降場として旅客扱いを開始しました。その後、昭和39年9月に一旦旅客扱いを廃止しましたが48年12月の複線化時に復活。分割民営化時に駅に昇格して今に至ります。駅前を交通量の多い国道5号が通り、石倉郵便局があるなど決して「秘境」ではありませんが、いくら人がいても利用に結びつかなければ駅は存続できません。来年3月ダイヤ改正で廃止となる予定です。

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鹿部駅

本石倉14:24発普通函館行き2842D(キハ40-1809)で鹿部へ。茅部郡鹿部町の玄関口ですが、町の中心部から離れた森の中にあります。駅周辺に人家はほとんどありませんが、バスで町の中心まで連絡しているためか、一日に一人も降りないような周辺駅と比べると利用者は多いです。昭和20年6月開業時に建てられた駅舎は、広い待合室を持つ立派なものですが、平成17年に無人化されました。昭和27年までは鹿部町の中心まで大沼電鉄が走っていたため、そちらに「鹿部」の駅名を返して、24年から31年までは「鷹待」を名乗っていました。

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渡島沼尻駅

4分遅れの鹿部15:42発普通長万部行き2841D(キハ40-1762)で渡島沼尻へ。この駅は以前に訪問済みですが、ロクな写真が無いので解体と聞いて再訪しました。砂原支線の開業時に信号場として開業した駅で、分割民営化時に昇格しています。

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渡島沼尻駅

駅舎は信号場としての開業時に建てられたもので、老朽化が著しいことからこの日11月30日限りで使用を終了して閉鎖されました。横から見ると傾いているのがはっきりと分かり、よく今まで持ちこたえたものだと思わされます。

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渡島沼尻駅と駒ケ岳

翌日からの閉鎖に備え、駅舎内に掲示されていた時刻表や運賃表は既に室外に新設された掲示板の方に移されていました。駅の背後には駒ケ岳が聳えていますが、雲を被って一部しか見えませんでした。

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渡島沼尻駅

この日は駅舎使用最終日ということもあって、日没間際の時間にも関わらず他に4~5人の同業者がいました。駅や路線自体が廃止になるわけではない、駅舎の建て替えや解体の場合、同業者に遭遇すること自体が少ないですし、遭遇したとしても一人や二人なので、この駅の秘境駅としての知名度の高さが窺えます。今回の場合、近くに廃止駅が固まっていたのも葬式鉄が多かった原因でしょうか。人が多いと写りこまないよう立ち位置に気を配らないといけない場面も多くなるので正直疲れます。

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七飯駅

渡島沼尻16:33発普通函館行き5884D(キハ40-1705)で七飯へ。函館のベッドタウンとしての面も持つ亀田郡七飯町の玄関口でみどりの窓口も設置されています。駅舎は昭和52年12月改築。函館本線は函館から当駅までは複線で、当駅で新函館北斗仁山経由の本線とそれを経由しない藤城線に分かれ、大沼でまた合流します。昭和41年10月に開業した藤城線は客車列車にとってネックとなる上り勾配を緩和するために建設された路線で、かつては下り特急が経由していましたが、新函館北斗駅の開業以降は全ての特急列車が本線経由に変更されました。現在、藤城線を経由する営業列車は下り3本のみで、乗車難易度は高いです。

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普通長万部行き823D

七飯17:55発普通長万部行き823D(キハ40-1813)は藤城線を経由する3本目の列車。藤城線自体は何回も通っているものの、せっかくならと藤城線経由を選んで乗車。ただし日没後なので何も見えません。

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夜の本石倉駅

予定では森で降りてホテルに直行する予定でしたが、昼の本石倉訪問の際に思うように撮れなかった部分があったので再訪。ちょうどいい具合に組み合わさる列車がありました。小さな駅だと夜は明かりが少なくてよく写らない場合もあるのですが、幸いにも本石倉は夜でも明るく、映えるタイプの駅でした。

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夜の本石倉駅を貨物列車が通過

夜の本石倉駅を心おきなく満喫し、3分遅れの19:28発普通函館行き822D(キハ40-1762)で森へ。この日は森駅前のルーストンホテルに宿泊しました。

11/24 仙台空港アクセス線・東北本線・仙石線駅めぐり

阿武隈急行の後は、仙台空港アクセス線東北本線仙石線の駅をめぐりました。

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名取駅

槻木11:39発普通仙台行き441M(クハE720-1002)で名取へ。名取市の代表駅で、仙台空港アクセス線が分岐しています。駅舎は平成15年7月に橋上化。昭和38年までは「増田」を名乗っていました。

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仙台空港駅

名取12:04発普通仙台空港行き1334M(SAT720-103)で仙台空港へ。平成19年3月に開業した仙台空港アクセス線の終点で、ホームは島式1面2線。2番ホームの方は車止めが名取寄りに設けられているため、1番線より短いです。

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美田園駅

仙台空港12:28発普通仙台行き1335M(SAT721-103)で美田園へ。「なとりりんくうタウン」として開発された美田園地区にある駅で、駅前には教育福祉複合施設「まなウェルみやぎ」などがあります。島式ホームの交換可能駅で、基本的に当駅で列車の交換が行われます。開業前の仮称は「下増田」で、昭和30年の名取市成立まで存在した名取郡下増田村に由来します。

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杜せきのした駅

美田園12:53発普通仙台行き1337M(クモハE721-505)で杜せきのしたへ。「なとりりんくうタウン」の杜せきのした地区にある駅で、イオンモール名取に直結しています。開業前の仮称は「関下」で、駅名は「杜の都」とかつての地名「関下(せきのした)」を組み合わせたものです。ホームは片面使用の島式ホームで、将来的には交換駅化も可能な造りです。

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南仙台駅

杜せきのした13:16発普通仙台行き1339M(クモハE721-502)で南仙台へ。昭和16年仙台市編入された名取郡中田村の駅で、昭和38年までは「陸前中田」を名乗っていました。駅舎内にはコンビニが入居。改札外に自由通路が設けられていますが、駅裏も開発が進んでいることを考えるといずれ橋上化されそうな気がします。

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長町駅 東口

南仙台13:32発普通仙台行き447M(クモハ701-1511)で長町へ。仙台市の南の副都心、長町地区にある駅で、昭和3年仙台市編入されるまでは名取郡長町(町制施行前は茂ヶ崎村)でした。かつては秋保電気鉄道や仙台市電が乗り入れていた交通結節点で、現在も仙台市営地下鉄南北線の駅が隣接しています。平成18年9月に高架化され、長町操車場跡を再開発して東口が開設されました。

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あおば通駅

長町13:48発普通仙台行き1341M(クモハE721-501)と仙台14:06発普通あおば通行き1362S(クハ204-3103)であおば通へ。仙石線の始発駅で、平成12年3月の仙石線地下化と同時に開業しました。

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青葉通り

駅は仙台市のメインストリート青葉通りの地下にあり、地上に出ると青葉通りの突き当りに仙台駅が見えます。仙台駅との駅間距離はわずか500m。

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榴ヶ岡

あおば通14:20発普通石巻行き1421S(クハ205-3103)で榴ヶ岡へ。かつては仙台駅の駅裏だった榴岡地区にある駅で、平成12年3月に地下化されました。「榴岡」は古来より歌枕として詠まれてきた由緒ある地名です。

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宮城野原駅

榴ヶ岡14:38発普通東塩釜行き1441S(クハ205-3108)で宮城野原へ。東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地・宮城球場の最寄り駅で、2番出口は楽天カラーに装飾されています。この駅も平成12年3月に地下化。駅前には甲子園の常連校・仙台育英高校もあるなど、野球と縁の深い駅です。

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陸前原ノ町駅

宮城野原14:56発普通高城町行き1431S(クハ205-3110)で陸前原ノ町へ。昭和3年仙台市編入された宮城郡原町の駅で、平成12年3月に地下化されました。地下ホームは相対式で、駅舎は地上にあります。駅前には宮城野区役所が所在。地上駅時代は陸前原ノ町電車区がありましたが、平成3年に福田町駅に移転しています。仙石線は当駅を出るとすぐに地上に出ます。

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苦竹

陸前原ノ町15:13発普通多賀城行き1561S(クハ205-3117)で苦竹へ。東京第一陸軍造兵廠仙台製造所への通勤輸送を目的として、宮城電気鉄道が国有化される前年の昭和18年2月に開業した駅で、昭和41年1月に高架化されています。明治の町村制で原町が成立するまでは宮城郡苦竹村が存在しており、信号所時代の東仙台駅は「苦竹信号場」を名乗っていました。

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小鶴新田駅

苦竹15:29発普通石巻行き1521S(クハ205-3101)で小鶴新田へ。平成16年3月に開業した比較的新しい駅で、この駅の前後から沿線に田畑が増えてのどかな景色になってきます。宮城電鉄時代には当駅から800m仙台寄りに「新田」駅がありましたが、苦竹駅開業と引き換えに廃止されています。

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福田町駅

小鶴新田15:46発普通多賀城行き1563S(クハ205-3114)で福田町へ。島式ホーム、駅舎ともに手狭な印象を受ける駅で、昭和62年に橋上化されています。仙台寄りには仙石線車両基地である宮城野運輸区があります。

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陸前高砂駅

福田町16:02発普通高城町行き1531S(クハ205-3106)で陸前高砂へ。昭和16年仙台市編入された宮城郡高砂村の駅で、平成23年6月に駅舎が改築されています。「高砂」の地名は蒲生の松林に祀られている神社が播州高砂浦の景色が似ていることから、仙台藩第4代藩主伊達綱村がこの神社を高砂明神とするよう命じたことに由来します。

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中野栄駅

陸前高砂16:15発普通東塩釜行き1541S(クハ205-3112)で中野栄へ。昭和56年4月に開業した橋上駅で、駅名は「中野」と「栄」の2つの地名を合成したものです。仙台うみの杜水族館の最寄り駅で、駅前ロータリーからはシャトルバスが出ています。仙石線の駅のうち仙台市内にあるのは当駅までで、この先多賀城市に入ります。

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下馬駅

中野栄16:28発普通東塩釜行き1641S(クハ205-3105)で下馬へ。多賀城市塩釜市の境界部分にある駅で、駅舎は多賀城市にあります。多賀城市明治22年の町村制で宮城郡多賀城村として発足して以来、一度も合併することなく今に至る市で、多賀城村発足までは下馬村が存在していました。駅舎は昭和7年8月に宮城電鉄の駅として開業した際に建てられたもので、昭和63年頃に改装されています。駅前は道が狭く余裕がありません。

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松島海岸駅

下馬16:47発普通石巻行き1621S(クハ205-3117)で松島海岸へ。日本三景松島の玄関口で、今年11月15日に新駅舎が使用開始されたばかりです。令和元年12月18日より使用されてきた仮駅舎は役目を終え、解体を待つばかり。

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松島海岸駅 旧駅舎

旧駅舎時代はこんな駅でした。新駅舎は旧駅舎と同じ位置に建設されていますが、手狭だった旧駅舎と比べると待合室が広く取られているようです。改築にあたっては上りホームが新設されました。

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丸森行き

松島海岸17:12発普通あおば通行き1622S(クハ204-3103)で仙台に戻ると、ホームには18:21発普通丸森行き2936M(AM8107+AT8108+AM8101+AT8102)が停車中。夜行バスまで時間を潰さなければならないので、とりあえずこの列車に乗って丸森へ。ちょっと懐かしい感じのするAM8100系での夜の旅は風情があります。槻木あたりから車内は空席が目立つようになり、丸森まで来るとガラガラでした。

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夜の丸森駅

丸森には19:18着。19:40発普通槻木行き1939M(AT8102)で折り返し、槻木20:15発普通仙台行き467M(クモハE721-37)で長町へ。昼はみどりの窓口が混んでいて買えなかった入場券を購入。長町20:43発普通仙台行き1445M(クモハ701-1502)で仙台へ。この夜の長町駅は近くでライブか何かがあったようで、混雑していました。

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夜の作並駅

仙台21:02発普通山形行き839M(クモハE721-1017)で作並へ。前日に一度訪問していますが、夜に撮ったら映えそうな駅舎だと思ったので夜に再訪。思った通りライトアップされていたのでいい感じに撮れました。

2分遅れの作並22:26発普通仙台行き842M(クハE720-1009)で仙台に戻ると、夜行バスの出発まであと30分というちょうどいい時間に。仙台駅西口23:35発ウィラーエクスプレスB655便に乗車し、翌朝5:52にバスタ新宿着。新宿5:56発山手線外回り0509G(サハE234-25)で帰宅しました。

11/24 阿武隈急行線(宮城県内)駅めぐり

仙台まるごとパス二日目は阿武隈急行仙台空港鉄道仙石線の駅をめぐりました。

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仙台市営地下鉄

ネカフェ最寄りの広瀬通駅を5:49発富沢行き1(1114)で出発し、仙台で6:00発普通郡山行き570M(クハ700-1025)に乗り換えて槻木へ。

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槻木駅

阿武隈急行線との乗換駅・槻木は昭和31年の合併で柴田町となった柴田郡槻木町の駅で、駅舎は平成10年6月改築。自由通路で駅裏とも結ばれており、自由通路に直結する2階にも改札口があります。阿武隈急行線は昭和43年に槻木~丸森国鉄丸森線として開業、昭和61年に第三セクター阿武隈急行に転換され、63年に全線開通しました。

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訪問時、駅裏方面の空には虹がかかっていました。虹がかかれば雨は上がるものですが、この日はこの後も引き続き雨に撮影を邪魔されることになります。

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横倉駅

槻木6:50発普通丸森行き1906M(AB900-1)で横倉へ。昭和61年7月、転換時に開業した駅で、ホーム上に待合所があるだけの簡素な造りです。秘境駅というほどではありませんが、地形の都合で駅の近くに人家は見えません。

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岡駅

横倉7:12発普通槻木行き1909M(AB901-2)で岡へ。路線開業時からある無人駅で、ホーム上にブロック造りの待合室があります。角田宇宙推進技術センターの最寄り駅ということで「明日の宇宙を拓くまち」というキャッチフレーズが付けられていますが、3.5㎞離れた宇宙センターへのアクセスにこの駅を使う人は皆無でしょう。

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東船岡駅

岡7:39発普通槻木行き1911M(AB901-1)で東船岡へ。路線開業時に「横橋」として開業した駅で、転換時に改称されました。柴田町役場が置かれている船岡市街から見て南東方向の田園地帯に位置します。国鉄時代は岡と同様の棒線駅でしたが、転換・改称と同時に対向ホームが増設されて交換駅化されました。新設ホームは線内の他の新駅のホームと同じ造りです。

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南角田駅

東船岡8:04発普通丸森行き1910M(AB900-1)で南角田へ。転換時に開業した駅で、角田市街から見て南西方向にあります。周辺は田園地帯で、刈り取りの終わった田んぼに渡り鳥の群れが集まっていました。角田の中心部へは角田駅よりも当駅の方が近いですが、利用は多くなさそうです。

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北丸森駅

南角田8:43発普通梁川行き2912M(AM8111)で北丸森へ。転換時に開業した駅で、ホームは駅前より一段低い所にあります。駅前は新興住宅地ですが、ホームの目の前には里山らしい風景が広がっています。

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丸森駅

丸森9:13発普通丸森行き1914M(AB900-2)で丸森へ。伊具郡丸森町の玄関口ですが、町の中心から阿武隈川を挟んで約1.9㎞離れた町はずれにあります。駅舎は昭和43年4月に国鉄丸森線の終点として開業した際に建てられたもので、国鉄中規模駅の姿を今に伝えています。宮城・福島県境を控えているため、槻木方面から来た列車のほとんどが当駅で折り返すほか、福島方面からやって来て折り返していく列車もあります。

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丸森駅 ホーム側

ホームは1面2線。駅舎とホームの間にはよく手入れされた植木や花壇があり、見ていて気持ちが良いです。町はずれにありながらも町の玄関口として大切にされている様子が窺えます。

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角田駅

丸森9:48発普通槻木行き1917M(AB901-1)で角田へ。石川氏一万石の城下町で、明治2年から4年までは角田県が置かれた角田市の玄関口です。丸森同様に市の中心から少し離れたところに駅があり、駅前は比較的近年開発されたような新興住宅地です。

かつては丸森と同じような平屋建ての駅舎でしたが、平成10年4月に現在の駅舎に改築。国鉄時代は棒線駅でしたが、転換後に交換設備と跨線橋が新設されています。平成14年には「宇宙に拓かれた町の、未来的フォルムの駅」として東北の駅百選に選定されました。駅舎内には観光物産センターやイベントホールが併設されています。

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あぶくま駅

角田10:16発普通梁川行き1916M(AB900-2)であぶくまへ。宮城県最南端の駅で、昭和63年の全通時に開業しました。周辺には産業伝承館を除き建物はありません。平成14年には「眼下に風光明媚な阿武隈渓谷をのぞむ観光駅」として東北の駅百選に選定されました。令和元年10月12日の台風19号では線路に土砂が流入し、ホームが損壊する被害を受けましたが、翌年10月31日に全線で営業を再開しました。

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阿武隈川

駅前はちょっとした公園になっていて、眼下に阿武隈川を望むことができます。鉄道は復旧しましたが、対岸ではまだまだ復旧工事が続いていて、台風の被害の甚大さが感じられます。かつてこの駅には多くの野良猫が住みついていて名物になっていましたが、台風後に里親に引き取られていったようです。

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1919M

あぶくま11:02発普通槻木行き1919M(AB901-2)で槻木へ。続いては仙台空港鉄道へ向かいます。

11/23 仙山線・東北本線駅めぐり

11/23~24の二日間、仙台まるごとパスを使って仙台周辺の駅をめぐりました。

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仙台駅

前夜23:15にバスタ新宿を出たウィラーエクスプレスB551便は翌朝5:24に仙台駅西口に到着。駅めぐりを始めて以来、東北には何度も行っていますが、乗換以外で仙台駅に来るのはこれが初めて。東北最大のターミナル駅も早朝だけあってさすがに静まりかえっています。この時間帯だと人が少ないおかげで大きな駅の改札口や駅舎内でも撮りやすいのがありがたいですね。

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陸前白沢駅

早速仙山線の駅をめぐっていきます。仙台6:10発普通山形行き821M(クモハE721-1009)に乗車し、陸前白沢へ。仙台市青葉区の上愛子地区にある駅で、仙台市内の駅でありながら快速が停車しないため列車の本数は少ないです。駅前には住宅が何軒もあり、決して辺鄙なところではないものの、券売機すら設置されていない点から利用者の少なさが窺えます。駅舎は平成11年3月改築で、対向式ホームの交換可能駅です。

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熊ヶ根

陸前白沢7:17発普通作並行き2833M(クモハE721-1018)で熊ヶ根へ。作並街道の宿場町があった熊ヶ根地区の駅で、交換設備は国鉄時代に撤去されて棒線駅となっています。駅舎は昭和58年8月改築。駅前を国道48号が通っており、それを挟んでセブンイレブン広陵中学校があります。隣の作並駅との間には「西仙台ハイランド」駅がありましたが、平成26年3月に廃止されています。

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面白山高原駅

熊ヶ根7:45発普通山形行き823M(クモハE721-1007)で面白山高原へ。県境を越えた山形県側にある駅で、行政上は山形市仙山線は県境区間ではとても山深い所も走りますが、沿線の自治体は仙台市山形市のみで、県庁所在都市しか走りません。

面白山高原駅昭和12年11月に面白山仮乗降場として開業、昭和63年に常設駅になるまでは臨時駅でした。

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面白山高原駅

ホームから階段を上った駅前にはスノーパーク面白山というスキー場と民宿の建物がありますが、スキー場は廃墟化しており、民宿も人が住んでいる様子ではあるものの営業はしていないようです。駅に通じるのはいずれも細い山道のみで、「秘境」と呼んでも差し支えないでしょう。

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藤花の滝

線路を跨ぐ橋からは藤花の滝が見えます。「面白山」という地名の由来は南面白山の中にある滝の中ほどから水流が3本に分かれている様子が面白く、村人がそれを「面白権現」として祀ったことによるそうです。ただし、その名前の由来になった滝は列車や駅からも見えない山深くにあります。

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愛子駅

 面白山高原8:21発普通仙台行き824M(モハE721-1009)で愛子へ。昭和62年に仙台市編入された旧宮城郡宮城町およびそれ以前に存在した広瀬村の中心、愛子地区にある駅で、多くの列車が当駅で折り返します。駅名の読みは「あやし」ですが、平成13年に愛子内親王殿下が誕生した際には入場券が大いに売れたそうです。昭和2年開業時の駅舎が増改築されながらも長きにわたって使われてきましたが、平成30年1月に現駅舎に改築されました。

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陸前落合駅

愛子9:08発普通仙台行き1836M(クハE720-1018)で陸前落合へ。旧宮城町の住宅地の中にある駅で、平成17年3月に仙山線内では唯一の橋上駅となりました。「落合」の地名は広瀬川の本流と芋沢川山鳥川の合流する地点に由来します。一日に3000人以上が利用する駅ですが、みどりの窓口の営業は今年9月末限りで営業を終了しました。

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葛岡駅

陸前落合9:27発普通仙台行き1838M(クハ720-1018)で葛岡へ。平成3年3月、駅前に建設された分譲マンション「朝日プラザシティ広瀬の杜」の分譲会社の負担によって開業した駅で、ホームは高い位置にあります。駅の北側には葛岡霊園があり、そちらへのアクセス駅にもなっているようです。

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国見駅

葛岡9:46発普通仙台行き1840M(クハE720-1013)で国見へ。昭和59年2月に開業した駅で、当初は1面1線の棒線駅でしたが、輸送量増加に伴って島式ホームの交換駅化、さらに乗客が増加したため上りホームが増設されて単式ホームが並んだ2面2線の構造に改良されました。開業時の駅舎は上写真左手の建物で、平成14年4月に学校などが集中している反対側に駅舎が新設されたため現在はトイレとして使用されています。

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東北福祉大前駅

国見10:07発普通仙台行き826M(サハE721-1007)で東北福祉大前へ。平成19年3月に開業した駅で、その名の通り東北福祉大学の最寄り駅です。駅前に直結して東北福祉大学ステーションキャンパス館があり、単なる大学の最寄り駅というよりは大学の敷地内にあるような感じです。開業にあたっては大学が費用を全額負担しました。

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奥新川駅

東北福祉大前10:20発普通山形行き825M(クモハE721-1008)で奥新川へ。県境の宮城県側にある駅で、おそらく仙山線でもっとも利用者の少ない駅でしょう。鉱山や林業で栄えた新川集落は、仙山線建設の際には多くの作業員が移り住んで賑わったそうですが、その繁栄も今は昔、現在はハイキング客などが主な利用者です。平成26年までは作並駅との間に「八ツ森」駅がありました。

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奥新川駅

駅前には何軒かの建物がありますが、そのほとんどが廃屋で、現在は「奥新川食堂」にしか人は住んでいないようです。駅に通じる道路は冬季には通行困難になることから、郵便配達も列車で行われるそうです。

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作並駅

奥新川11:26発普通仙台行き828M(クハE720-1005)で作並へ。作並温泉の最寄り駅ですが、駅からは少し離れているため送迎バスが駅前に発着しています。平成20年3月改築の駅舎は木材を多用した造り。昭和6年8月の開業から12年11月の全通までは仙山東線の終着駅でした。駅があるところは、鉄道開業まで人家が3軒しかない寂しい所だったそうですが、鉄道開業によって職員の宿舎などが建てられ集落が形成されました。

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作並駅 駅名標

駅名標には作並温泉の風景がデザインされていますが、赤文字のフォントが北朝鮮っぽいとTwitterなどではたまに話題になります。

仙山線の仙台~作並間では昭和29~32年に交流電化の試験が行われたため、下りホーム上には「交流電化発祥地」の石碑が設置されています。

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山寺駅

4分遅れの作並11:57発快速山形行き3835M(クモハE721-1006)で山寺へ。仙台まるごとパスは当駅までが範囲内です。昭和31年6月に山形市東村山郡豊栄村に分割編入された旧山寺村の駅で、昭和8年に仙山西線の終点として開業しました。松尾芭蕉の「閑さや巌にしみいる蝉の声」の句で有名な立石寺(山寺)の最寄り駅です。駅舎は山寺を模した造りで、この手の小さな駅には珍しく出入口が分離されています。駅の右手には展望台が増築されています。

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旧山寺ホテル

駅前通りの突き当りには登録有形文化財の旧山寺ホテルがあります。明治から戦前にかけて建てられた堂々たる造りの和風の旅館建築で、平成19年まで営業していました。現在は「やまがたレトロ館」としてギャラリーに転用されています。じっくりと見学していると次の列車の時間まであっという間でした。

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北山駅

6分遅れの山寺13:16発普通仙台行き830M(クハE720-1006)で一気に仙台市内へと戻り北山へ。傾斜のきつい住宅街の中にある駅で、昭和59年2月に開業しました。スペースに余裕がないため、駅舎は縦に長い造りです。平成15年3月に駅舎が建てられるまではホーム上にプレハブの事務室が置かれていました。

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北山駅前からの眺め

駅前から見える傾斜地に造られた住宅街の眺めは圧巻です。住宅街の向こうに頭だけ見えるのは仙台大観音。北山駅からは2.9㎞先にあります。

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北仙台駅

4分遅れの北山14:22発普通仙台行き1856M(クハE720-1008)で北仙台へ。仙台市中心部の北側にある駅で、仙台市営地下鉄南北線との乗換駅です。昭和4年9月開業時に建てられた洋風木造駅舎が現役で使用されています。今でこそマンションが立ち並ぶ大都会の駅ですが、開業当時は宮城郡七北田村の田園地帯の中にある駅でした。

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東照宮駅

4分遅れの北仙台14:47発普通仙台行き1858M(クモハE721-20)で東照宮へ。仙台藩第2代藩主伊達忠宗が創建した仙台東照宮の最寄り駅で、昭和63年3月に開業しました。昭和31年に廃止された仙台鉄道にも当駅付近に「東照宮前」駅があり、当駅の開業によって東照宮の名を冠する駅名が30年ぶりに復活したとも言えます。

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東仙台駅

5分遅れの東照宮15:09発快速仙台行き3838M(クハE720-1018)と5分遅れの仙台15:18発快速石巻行き5571D(HB-E212-3)で東仙台へ。明治42年10月に苦竹信号所として開設され、昭和7年7月に正駅となりました。現在の駅舎は平成28年2月に改築されたもので、正直左右のバランスが悪いデザインに思えます。みどりの窓口は11月30日限りで営業を終了しました。

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国府多賀城駅

東仙台15:41発普通小牛田行き2543M(クモハ701-1026)で国府多賀城へ。平成13年9月に開業した駅で、陸奥国府・鎮守府が置かれていた多賀城跡の最寄り駅です。北口駅前には史跡多賀城政庁跡が、南口駅前には東北歴史博物館があります。歴史上は東北の中心地だった場所ですが、現在は多賀城市の中心からも外れて駅周辺は閑散としています。この駅も11月30日限りでみどりの窓口の営業を終了しました。

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新利府駅

国府多賀城16:20発普通仙台行き1526M(クモハE721-21)で岩切まで戻り、16:40発普通利府行き4439M(クハ700-1018)に乗り換えて新利府へ。東北新幹線車両基地新幹線総合車両センターの片隅にある駅で、車両センターへの通勤用に昭和57年4月に開業しました。元々一般客の利用を想定していないのか簡素な造りの駅で、ホームには屋根が設置されていません。イオンモール新利府の最寄り駅であるため、利用者数は案外多そうです。

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太子堂駅

日が暮れてきたのでこの日の駅めぐりはこれで終了。ただし、ネカフェに入店するまでまだまだ時間があるので列車には乗り続けます。新利府17:11発普通仙台行き4438M(クモハ701-1515)で仙台へ。仙台17:46発普通山形行き833M(クモハE721-1007)で東照宮へ。先程は駅員不在時間帯で押せなかったスタンプを押してから17:55発普通仙台行き1870M(サハE721-1009)と仙台18:06発普通福島行き582M(クハE720-1010)を乗り継いで太子堂へ。ここもみどりの窓口が無くなるので入場券を購入。

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夜の仙台空港

太子堂18:24発普通仙台空港行き1368M(クハE720-501)で仙台空港へ。仙台空港アクセス線については翌日に駅めぐりをする予定なので、駅の方は敢えて撮らず、空港の方を見学して時間を潰します。

仙台空港19:28発普通仙台行き1371M(SAT721-103)で仙台へ。この日は快活CLUBE仙台一番町店に宿泊しました。

11/18 どこでもきっぷで山陰本線・伯備線駅めぐり

どこでもきっぷ駅めぐり最終日は山陰本線の駅を中心にめぐりました。

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田儀駅

出雲市を5:50発普通益田行き321D(キハ126-4)で出発し、田儀で下車。平成17年の合併で出雲市となった旧簸川郡多伎町の駅で、昭和31年に多伎村が成立するまでは田儀村でした。国道9号線を挟んですぐ日本海が広がっています。

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田儀駅

平成17年3月改築の駅舎は手引ヶ丘公園の案内所を兼ねており、2階建ての立派なもの。駅前には人家もほとんどありません。

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田儀駅

夜が明けて目の前の海が見えるようになってきました。遠く島根半島の山影と漁火も見えます。

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江南駅

田儀6:30発普通出雲市行き360D(キハ120-319)で江南へ。平成17年の合併で出雲市となった旧簸川郡湖陵町の駅で、昭和26年の湖陵村成立までは江南村でした。駅舎は大正2(1913)年11月開業時に建てられたもので、平成31年3月までは事務室部分でタクシー会社が入居し、簡易委託の窓口がありました。

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江南駅

古くからの姿を今にとどめる貴重な木造駅舎ですが、老朽化を理由に建て替えられる予定です。工期は今年11月からとのことでしたが、工事のお知らせも無く今のところ工事が始まったという話も聞きません。

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江南駅 待合室ベンチ

ただ、待合室にあったこの古そうなベンチは6日で役目を終えて米子市立山陰歴史館に移設されたそうで、何らかの工事は既に始まっているのかも知れません。(1/13追記 情報が全然上がっていませんでしたが、解体工事が始まったのは1月上旬のようです)

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小田駅

江南7:11発普通浜田行き323D(キハ120-311+キハ120-312)で小田へ。旧簸川郡多伎町の役場最寄り駅で、大正2年に開業してから石見大田延伸までの2年間だけ終着駅でした。駅舎は平成17年2月に改築されたもので、それまでは江南のものと同型の木造駅舎がありました。駅舎内にはスクールバス運転手の休憩所が入居しています。

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出雲神西駅

3分遅れの小田7:28発普通出雲市行き320D(キハ126-1005+キハ126-5)で出雲神西へ。昭和57年7月に「神西(じんざい)」として開業した駅で、平成5年3月に「出雲大社口」に改称されましたが、出雲大社へのアクセス駅としてあまりに不便なのにも関わらず降り間違いが多発したため、平成11年3月に再改称されました。当初はホームのみの駅で、平成8年に社殿風の駅舎が建てられています。出雲大社口への改称は大社線が廃止になって出雲大社の名を冠するJR駅が無くなることに地元が危機感を抱いたためだそうですが、それなら一畑電車の方を目立たせればいい話ではないかという気がします。結局、この駅の2度の改称によって出雲市は1500万円と1200万円をそれぞれ負担する羽目になりました。

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大田市駅

2分遅れの出雲神西7:47発普通大田市行き361D(キハ120-319)で大田市へ。石見地方東部の中心都市・大田市の玄関口で、昭和46年までは「石見大田」を名乗っていました。3年ぶりの再訪ですが、特に変わった点は見受けられません。

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宍道駅

大田市8:30発特急スーパーまつかぜ6号鳥取行き2006D(キハ187-1003)で宍道へ。平成17年の合併で松江市となった旧八束郡宍道町の駅で、木次線が分岐しています。前回は営業時間外で押せなかったスタンプを押しました。

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直江駅

宍道9:22発普通出雲市行き133D(キハ126-1004)で直江へ。昭和17年10月に建てられた木造駅舎が残っていますが、駅舎としては使用されておらず、中に入ることもできません。地元集会所として使用されていた時期もあったようですが、今は使われている気配がありません。この駅舎も江南同様に解体される予定です。

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直江駅

駅舎としての機能は跨線橋の方に集約されており、跨線橋上にIC専用改札機が設置されています。駅前から目の前にあるホームへは直接入ることができず、いちいち階段を上り下りして跨線橋を経由しないといけないため、利用者にとっては不便な構造です。どうせ駅舎を解体するならホームに直接行けるように改良してほしいと思いますが、果たしてどうなるでしょうか。

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乃木駅

直江10:05発普通米子行き132D(キハ47-82+キハ47-33)で乃木へ。昭和25年に松江市編入された八束郡乃木村の駅で、昭和12年4月開業時の駅舎が現役です。昭和55年3月、国鉄初の女性駅長が誕生した駅で、それを記念するプレートが駅名の下に掲げられています。駅周辺は松江市郊外の住宅街で利用も多く、駅舎内には窓口も設置されています。

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来待駅

7分遅れの乃木11:08発普通出雲市行き135D(キハ47-31+キハ47-2018)で来待へ。出雲石灯籠の建材や石州瓦の釉薬に用いられる来待石の原産地にある駅で、跨線橋からは宍道湖を望むことができます。ログハウス風の駅舎は平成15年12月改築で、それ以前はスーパーと一体化した木造駅舎がありました。

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荒島駅

11分遅れの来待11:18発普通米子行き134D(キハ126-1002)で荒島へ。昭和29年の安来市成立まで存在した能義郡荒島村の駅で、昭和10年8月改築の木造駅舎が現役です。旧事務室部分は改装されて「ふれあい館」になっており、駅舎の向かって右手には屋根付き駐輪場が増築されています。昭和3年から35年まで、当駅から月山富田城の城下町・広瀬までを結ぶ一畑電鉄広瀬線(←島根鉄道←山陰中央鉄道←広瀬鉄道)という私鉄が分岐していました。

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安来駅

荒島12:39発快速アクアライナー米子行き3450D(キハ126-1004)で安来へ。安来市の代表駅で、特急も停車します。平成20年4月改築の駅舎は観光交流プラザとの合築で、地元産の木材が使用されています。どじょうすくいで有名な都市の玄関口ということにちなみ、改札口にはドジョウが飼われている水槽が設置されています。

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日立金属安来工場

駅裏手には日立金属の工場が立地。かつてはこの工場内への専用線が伸びていて、原材料や生産物を運んでいたようです。工場内からは大音量の安来節が聞こえていました。

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鶏白湯らーめん 鶏吉 鶏二郎ラーメン

安来駅前のラーメン屋で昼食。鶏ベースの二郎系ラーメンは後味がしつこくなくて美味しかったです。

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岸本駅

安来13:52発普通生山行き284M(クモハ115-1503)で伯備線に入って岸本へ。平成17年の合併で伯耆町となった旧西伯郡岸本町の駅で、駅舎は商工会館との合築です。かつては簡易委託の窓口がありました。併設というよりは商工会館の一部を間借りしているような感じで、商工会の営業時間外は駅舎が閉鎖されます。

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淀江駅

岸本15:00発普通米子行き829M(クモハ114-1196)と伯耆大山15:06発普通鳥取行き250D(キハ47-82+キハ47-33)で淀江へ。平成17年に米子市と合併した旧西伯郡淀江町の駅で、駅舎は小さなものながら内部に窓口跡があります。隣に立つトイレは周辺の遺跡から出土した家型埴輪を模したもの。平成の大合併まで人口9000人の町の玄関口だったにしては少々活気に欠けるような印象を受けます。

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米子駅

淀江15:48発普通米子行き245D(キハ126-14)で米子へ。伯耆地方の中心都市・米子市の代表駅で、多くの列車が当駅を起終点としています。橋上化工事に伴い、駅舎は昨年9月に仮駅舎に移転。仮駅舎は旧駅ビルに併設されていた3階建ての建物で、かつては日本旅行米子支店が入居していました。

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米子駅

地上6階建ての巨大な旧駅舎は一部を残して解体され、姿を消していました。その空間がぽっかりと空いています。仮駅舎以外に旧駅舎の右側も残っていますが、この部分には清掃等を請け負うJRの子会社が入っているようです。新駅舎完成の暁には仮駅舎と共に解体されるのでしょうか。

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米子駅(R1-8-23)

せっかくなので旧駅舎があった頃と比較してみましょう。モニュメントや横断歩道、タクシー乗り場の屋根はそのままですが、これだけ存在感のある建物が消えてしまうと、とても同じ場所とは思えません。

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特急やくも

この日は岡見~鎌手間で特急スーパーおき2号が熊と接触した影響で列車に遅れが出ており、米子17:26発特急やくも26号岡山行き1026M(クハ381-138)は17分遅れで発車。本来なら先に出るはずの特急スーパーおき4号より先に発車しました。

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幕の内弁当 伯耆物語

米子駅で買った駅弁で夕食。駅弁は旧駅舎前のセブンイレブン兼土産物屋で売っていましたが、仮駅舎からだと少し遠いです。終点岡山には13分遅れで到着しました。

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のぞみ60号

岡山からは20:01発のぞみ60号東京行き60A(783-2070)で新大阪へ。新大阪からは20:53発普通新三田行き1221C(クモハ207-1003)で大阪へ。梅田モータープールまで歩き、21:30発千栄交通KB702便に乗車し、翌朝5時半にバスタ新宿に到着、新宿5:41発山手線外回り0507G(モハE234-131)で帰宅しました。