1/4 新春姫新線駅めぐり
和歌山の祖母の家から宝塚の実家に帰ってきた翌日は姫新線の兵庫・岡山県境区間へ。
逆瀬川を5:07発普通西宮北口行き2(5010)で出発し、西宮北口5:20発普通新開地行き5(7586)、高速神戸5:56発直通特急山陽姫路行き9053(8230)と乗り換えて山陽姫路へ。岡山方面へ行くときによく使っていたこのルートを使うのも久しぶりです。
姫路からは7:05発普通三原行き1305M(クハ115-1067)に乗車。
D-02+D-18の6両編成です。
上郡で7:51発智頭急行線普通大原行き729D(HOT3521)に乗り換えて佐用へ。前回智頭急行に乗ったのは幼稚園の頃の三朝温泉への旅行の時ですから、実に15年ぶりの乗車ということになります。
佐用へ行くなら智頭急行ではなく姫新線を使う方が18きっぷで乗れて余計な出費もないのですが、佐用からの津山行きに接続するちょうどいい時間の列車が無いので智頭急行を使うことにしました。
佐用からは8:32発普通津山行き2825D(キハ120-342)に乗車。佐用発車時に「おはようございます。本年もJR西日本姫新線のご利用をよろしくお願いいたします」と運転士さんによる放送がありました。
9:17着の西勝間田で下車。本数が少ないからか、降りる時に運転士さんが「列車の時間に気を付けてね」と声をかけてくれました。確かに西勝間田はただでさえ本数の多くないこの区間の駅の中でも特に本数が少なく、一日3往復ある快速はいずれも当駅に停車しません。次に津山方面からやってくる列車は当駅には停車しない快速なので、歩いて美作大崎まで向かい、そこから乗車します。
さて、この西勝間田駅ですが、google検索に駅名を打ちこむと「異様」だの「不吉」だのが予測に出てくるものの、いくら調べても詳細が分かりませんでした。
25分ほど歩いて勝田郡勝央町から津山市に入り、美作大崎へ。ブロック造りの待合所があるだけの駅ですが、かつては有人駅で駅舎もあったそうです。
駅から見えるところに福力荒神社がありますが、近くに踏切が無いので迂回せねばならず歩いていくとなると見た目以上に遠そうです。
美作大崎10:09発快速佐用行き2826D(キハ120-342)で美作土居へ。県境の岡山県側にある駅で、昭和11年4月開業時に建てられた木造駅舎が残っています。駅舎内にはタクシー会社が入居しており、その社員の方が窓口業務を行っています。
駅のある美作市土居(旧英田郡作東町、昭和28年まで土居町)は、出雲街道土居宿として栄えたところで、駅前には惣門が復元されています。江戸時代には美作と播磨の国境ということで重要な宿場だったようです。
美作土居11:22発普通津山行き2827D(キハ120-342)で勝間田へ。勝田郡勝央町の中心部にある駅で、昭和9年11月開業時に建てられた木造駅舎が現役ですが、老朽化により建て替えられる予定です。駅舎内には旅行会社が入居しており、窓口業務はそちらに委託されていますが、この日はお休みでした。
この日姫新線の駅を巡ろうと思ったのは改築予定のこの駅を見るためでしたが、残念ながら晴天で見事に逆光。雨男にはなりたくありませんが、こういう時晴れられると辛いものです。太陽に雲がかかった一瞬を狙って撮ってみましたが、満足いく出来にはならなかったので、建て替えまでにリベンジしたいと思います。
勝間田12:35発普通佐用行き2828D(キハ120-355)で美作江見へ。昭和9年11月に姫津西線の終着駅として開業した駅で、昭和11年4月に姫路~佐用の姫津東線と繋がったことで途中駅となりました。開業時に建てられた木造駅舎は、トイレこそ増築されているものの昔の姿をよく留めており、入口とホーム側それぞれに木製引き戸が現存しています。ただし建付けが悪くなっているので開閉の際はご注意を。
その雰囲気の良さからロケに使われることも多く、美作市出身の作家・あさのあつこ氏原作のドラマ「バッテリー」に新田駅として登場したほか、平成24年には第一生命のCMにそのままの駅名で登場しました。
平成17年の合併で美作市となった旧英田郡作東町の役場最寄り駅で、昭和28年の作東町成立までは江見町でした。
美作江見13:46発普通津山行き2829D(キハ120-355)で林野へ。美作市の代表駅で、平成17年の合併前は英田郡美作町の玄関口でした。駅名は昭和28年の美作町成立前の町名・林野町から来ています。駅舎は市の代表駅らしく堂々とした木造駅舎ですが、島式ホームは片面が撤去されているため列車交換はできません。駅舎内には旅行代理店が入居しており、窓口業務を行っています。
「はやしの」が「はようしぬ」に通じることから、戦時中に徴兵されたこの地の人々は縁起を担いで隣の勝間田駅から出征していったというエピソードを「JR・私鉄全線全駅各駅停車」で中学時代に読んで印象に残っていました。
駅前通りを突き当たったところにはやたら年季の入ったバスのりばがあります。このようなバスターミナルもかつては至る所にあったのでしょうけど、今ではなかなか出会えなくなってしまいました。
林野14:54発普通佐用行き2830D(キハ120-355)で上月へ。県境の兵庫県側にある駅で、姫路・佐用方面からの折り返し列車が一日7往復、津山方面からの折り返し列車が一日2往復設定されています。平成17年の合併で佐用郡佐用町となった旧上月町の駅で、駅近くには上月氏が築いた上月城跡があります。
駅舎は平成8年に改築されたもので、特産物直売所「ふれあいの里上月」との合築になっています。直売所が休みだったので、明かりも灯っておらず寂しげな雰囲気でした。
上月16:10発普通津山行き2831D(キハ120-355)で楢原へ。昭和29年10月に開業したホームと待合所だけの無人駅で、駅前に大きな池が、駅裏に工場があります。
寂しげな雰囲気で、快速のうち2往復は停車しませんが、それでもデータを見る限り一日20人以上の利用はあるようです。
楢原16:57発普通佐用行き2832D(キハ120-330)で佐用へ。佐用17:34発普通播磨新宮行き3872D(キハ122-2)、播磨新宮18:11発普通姫路行き1872D(キハ127-1006)、姫路18:56発新快速長浜行き3322M(サハ223-2144)、尼崎19:58発快速宝塚行き5521M(モハ320-32)と乗り継いで宝塚へと帰りました。