まだ見ぬ駅を求めて~逆瀬の駅巡り旅~

駅巡りの記録をひたすら載せていくブログです。やたら更新する時と全く更新しないときがあります。

2/8 厳冬の留萌本線駅めぐり

北海道遠征二日目は廃止の瀬戸際に立たされている留萌本線の全駅を巡りました。

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ライラック2号

旭川を5:18発特急ライラック2号札幌行き3002M(クハ789-205)で出発し、深川へ。

普通列車は6:28まで無いので特急に乗れる北海道フリーパスはやはりありがたいです。

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早朝の峠下駅

深川からは5:44発普通留萌行き4921D(キハ54-506)に乗車し、6:10着の留萌で下車。普通列車とは言っても留萌までの間に石狩沼田と峠下の2駅にしか停車しません。

列車交換が行われ、上下列車が去ってしまうと早朝の駅はたちまち静寂に包まれます。

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峠下駅

線内唯一の交換駅である峠下には大柄な木造駅舎が残っており、かつての栄華が偲ばれます。周辺には家が一軒もありませんが、除雪のために保線作業員さんが宿直されているため人の気配がないわけではありません。

駅舎を撮影していると続々と作業員さんたちの乗った車が到着し、除雪作業が始まりました。作業の邪魔になってはいけないし、外に出ていると寒いので待合室に入って駅ノートを読んでいきます。

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峠下駅 待合室

待合室のホーム側の扉は取り外されて外に建てかけられていました。なぜ外されているのかと思いましたが、除雪作業が終わると作業員さんが除雪機を押し込んでまた扉をはめ込んでいたので、出し入れのためだったようです。

除雪作業が終わるころにはすっかり明るくなっていたので外に出てまた駅舎を撮っていると、作業員さんから「撮ってあげようか」と提案されたので、ご厚意に甘えて駅舎をバックに写真を撮っていただきました。

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北一已駅

峠下7:12発普通深川行き4922D(キハ54-501)で北一已(きたいちやん)へ。どこまでも広がる雪原の中にある小さな駅で、早期に廃止となった深名線宇津内駅のものを移築したと伝わる木造駅舎が残っています。9月に車で来た時には室内は虫と蜘蛛の巣だらけでしたが、さすがにこの季節にもなればすっきりとしています。雪国の駅は季節を変えると全く印象が違うので面白いですね。

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恵比島駅 ホーム

5分遅れの北一已8:09発普通留萌行き4923D(キハ150-5)で恵比島へ。車両前方のの扉が凍結して開かなくなったので後ろの扉をドアコック扱いで開けてもらって下車するという貴重な経験をしました。扉凍結でさらに発車が遅れたため4923Dは約10分遅れで発車していきました。

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雪を被った恵比島駅(右)

ドラマ「すずらん」の撮影のために建てられた明日萌駅のロケセットも雪を被っています。9月に車で来た時の記事でも説明しましたが、駅舎本体は右の小屋の方で、れっきとした貨車駅舎ですが、板で覆うことで木造の小屋らしく見せかけています。

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真布駅

9分遅れの恵比島8:45発普通深川行き4924D(キハ150-506)で真布へ。仮乗降場から昇格した、板張りホームと木造待合室だけの小さな駅です。利用者はほとんどいないでしょうが、しっかりと除雪されています。以前あった駅ノートは無くなっていました。

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石狩沼田駅

真布駅から雨竜郡沼田町の市街地を見るために少し遠回りして一時間ほど歩き、石狩沼田へ。簡易委託とはいえ線内の中間駅で唯一の有人駅ですが、訪問日は休日だったので窓口は営業していませんでした。駅舎は札沼線廃止後の昭和47年11月に改築されたもので、築48年を経て風格が出てきています。

さすがは「町」の駅だけあって、待合室では他の駅では見かけなかった利用客も何人か列車を待っていました。

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北秩父別駅

石狩沼田10:10発普通深川行き4926D(キハ150-5)で北秩父別へ。仮乗降場から昇格した板張りホームと木造待合室だけの簡素な駅で、上り4本・下り2本しか停車しません。

訪問時はおじさん一人が黙々と除雪されていました。服装からして保線作業員ではなさそうですが、町の方から派遣されているのか、それとも住民の方でしょうか。

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秩父別駅

25分ほど歩いて秩父別へ。雨竜郡秩父別町の玄関口で、昭和29年までは「筑紫」を名乗っていました。昭和9年11月改築の木造駅舎はよく手入れされていて、待合室内にはストーブも置かれています。訪問時は地元のおじいさんが周辺の除雪をされていました。ストーブもその方が管理されているようです。

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大和田駅

秩父別11:20発普通留萌行き4925D(キハ150-5+キハ54-501)で大和田へ。ロードサイド店舗やコンビニのある国道に背を向けた立地の駅で、駅舎は宗谷本線などでもおなじみのカラーの貨車駅舎です。9月に来た時は交換駅時代の痕跡がよく分かりましたが、今では全て雪に覆われてホームの形状すら分かりません。

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藤山駅

大和田12:25発普通深川行き4928D(キハ54-501)で藤山へ。明治43年11月開業時の木造駅舎がコンパクト化されながらも残っています。古い駅舎ですが、地元の方が清掃してくれているのか中は綺麗で落ち着きます。9月に車で来た時の記事でも書いたと思いますが、駅名は駅開設に当たって土地を提供した実業家の藤山要吉氏に由来します。

大きかったころの駅舎の基礎や開拓記念碑も雪に埋もれていました。

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幌糠駅

藤山13:42発普通深川行き4930D(キハ150-5)で幌糠へ。大和田同様の貨車駅舎です。かつては両隣に東幌糠(平成18年廃止)と桜庭(平成2年廃止)という仮乗降場上がりの小さな駅がありました。9月に車で来た時はその駅跡にも行きましたが、もちろん痕跡はほとんど残っていませんでした。この季節ならきっと駅跡への到達すら難しいでしょう。待合室には何故か「宇都宮⇔鶴田」の回数券の表紙が置かれていました。

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留萌駅構内

幌糠14:03発普通留萌行き4927D(キハ54-501)で終点留萌へ。かつては羽幌線が分岐していたほか、留萌本線も増毛まで伸びていましたが、今では深川方面からの列車が折り返すだけの寂しい終着駅になってしまいました。

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留萌駅

駅舎は昭和42年11月に改築された鉄筋コンクリート造2階建ての立派なもので、かつての栄華を感じさせます。折り返し深川行きの発車までは2時間近くあるので市街地を散策。

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留萌市役所

逆光ですが留萌市役所を撮影。残念ながら休日なので中は見れません。市役所の最寄りはかつては瀬越駅でしたが、平成28年12月に廃止されています。

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留萌市街地

留萌の市街地を歩いてみると港町らしく起伏に富んでいるのが分かります。写真映えしそうな坂もいくつか見つけましたが、この時間帯は逆光でした。

また歩きやすい暖かい季節に散策してみたいですが、果たしてその時まで留萌本線は残っているでしょうか。

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深川駅

留萌16:17発普通深川行き4932D(キハ54-501)で深川へ。函館本線留萌本線の分岐駅で、平成7年までは深名線も分岐していました。駅舎は昭和35年6月に改築された鉄筋コンクリート造2階建てのもので、国鉄モダニズムを感じさせます。

ほんの数年前までこの手の駅舎は趣味者の中でも木造駅舎と比べるとてんで見向きもされませんでしたが、最近になってようやく注目されるようになってきました。

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滝川駅

深川17:49発特急ライラック旭山動物園号9038M(クハ789-202)で滝川へ。根室本線の分岐する主要駅で、砂川や滝川と比べても構内や待合室が広く立派ですが、駅前はいまいち賑わいがありません。

宿泊先のホテルスエヒロに向かう途中、駅近くの高田屋で滝川名物のチャップ丼で夕食を取りました。