まだ見ぬ駅を求めて~逆瀬の駅巡り旅~

駅巡りの記録をひたすら載せていくブログです。やたら更新する時と全く更新しないときがあります。

3/3 弥生の七尾線・北陸本線駅めぐり

春の18きっぷシーズンが始まってすぐ、音別駅で買った青春18きっぷを片手に北陸へと向かいました。

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グランドリーム金沢1号

東京駅八重洲南口を前夜21:20発グランドリーム金沢1号で発ち、金沢駅兼六園口に到着したのは早朝6時前のことでした。

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七尾線827M

金沢からは6:07発七尾線高松行き827M(クハ455-702)に乗車。往年の急行型電車の生き残りも余命あとわずか。七尾線の車両に関しては8月に大方撮り終えているので、今回の旅では無人化予定の駅がメインとなります。

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横山駅

横山で下車。昭和35年宇ノ気町編入されて消滅した旧河北郡金津村の駅で、現所在地はかほく市。駅舎は平成22年3月改築の3代目で、平成21年までは昭和4年3月改築の古い木造駅舎が残っていました。駅舎のない、駅裏にも出入口が設けられており、跨線橋で結ばれています。ホームは相対式。

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七尾駅

横山7:02発普通七尾行き829M(クモハ415-808)で七尾へ。能登半島最大の都市・七尾市の代表駅で、昭和32年10月改築の駅舎は鉄筋コンクリート造一部2階建て。大時計が目立つのはいかにも国鉄主要駅といった感じ。みどりの窓口は今年1月15日限りで営業を終了し、代わりにみどりの券売機プラスが設置されました。

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徳田駅

七尾8:13発普通金沢行き838M(クハ415-808)で徳田へ。昭和14年七尾市成立まで存在した旧鹿島郡徳田村の名を今に伝える駅で、「徳田」の地名は明治の町村制施行時に、かつての天領加賀藩領の村々を合わせて成立したことから、「川」と「前」から一字ずつとって命名されました。

平成10年4月改築の駅舎は「ふれあいギャラリー」との合築で、個性的な見た目をしています。県立七尾東雲高校の最寄り駅ですが、高校があるのは駅裏なので通学時間帯でも駅前の方は至って静かです。駅構内を撮影していると、8:35に521系4両の試運転列車がやってきて、少し停まってから発車していきました。

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良川駅

徳田8:49発普通金沢行き840M(クハ412-9)で良川へ。平成17年の合併で中能登町となった旧鹿島郡鳥屋町の駅で、中能登町役場の最寄り駅です。駅舎は昭和31年1月改築の鉄筋コンクリート造平屋建てで、窓が大きな国鉄モダニズム駅舎です。簡易委託の窓口が設置されていますが、4月1日より無人化される予定です。

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能登二宮

良川9:04発普通七尾行き833M(クモハ415-806)で能登二宮へ。平成17年の合併で中能登町となった旧鹿島郡鹿島町唯一の駅ですが、旧鹿島町の中心部から離れた田園地帯の中にあります。駅名は能登国二宮である天日陰比咩神社に由来しており、開業は昭和35年2月。平成4年11月改築の駅舎は「夢おりもの展示館」との合築で、ホーム側のショーウィンドウに中能登町特産の織物が展示されています。

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七尾駅で発車を待つ842M

能登二宮9:32発普通七尾行き835M(クハ415-807)で再び七尾へ。9:49発普通金沢行き842M(クハ415-805)で折り返します。

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能登部駅

能登部で下車。平成17年の合併で中能登町となった旧鹿島郡鹿西町の中心部にある駅で、良川同様に簡易委託の窓口がありますが、同じく4月1日より無人化されます。昭和32年4月改築の駅舎は鉄筋コンクリート造平屋建ての国鉄モダニズム駅舎。旧事務室の一部は「町民ギャラリーONIGIRI」となっており、待合室内では石油ストーブが焚かれていました。

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解体中のJA能登わかば鹿西支店

町の中心らしく駅前には農協の支店がありますが、解体のため足場が組まれて囲われていました。駅舎と違ってなかなか建て替えの情報を掴みづらい農協建築ですが、やはり見れるうちに色々見ておかねばなと思います。

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南羽咋

能登部10:53発普通金沢行き844M(クハ415-810)で南羽咋へ。昭和35年2月に開業した羽咋市南部の駅で、羽咋郡宝達志水町役場へは町内にある敷浪駅よりもこちらの方が近いです。開業時は簡易委託駅で駅舎もありましたが、昭和47年3月に早々と無人化されて駅舎は早い時期に撤去されています。

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金丸駅

南羽咋11:30発普通七尾行き841M(クモハ415-808)で金丸へ。昭和30年に能登部町と合併して鹿西町となった旧鹿島郡金丸村の駅で、平成17年5月改築の駅舎は「ギャラリー朱鷺」との合築です。跨線橋の入口が駅舎内にある変わった造りの駅で、改築前からこの構造でした。

金丸地区の杉谷チャノバタケ遺跡からは昭和62年11月「日本最古のおにぎりの化石」とされる、おにぎり状の炭化米が発見されており、旧鹿西町および合併後の中能登町は「おにぎりの里」として町おこしを行ってきました。そのため、能登部駅や金丸駅周辺ではおにぎりを模したゆるキャラの姿をあちこちで目にすることができます。

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高松駅

金丸12:03発普通金沢行き846M(クハ520-102)で高松へ。高松と言っても香川県の県庁所在地ではなく、平成16年の合併でかほく市となった旧河北郡高松町の玄関口です。

特急能登かがり火の一部が停車し、折り返し列車が朝に一往復設定され、下り最終列車が夜間滞泊ののち翌朝の始発列車になるなど、七尾線内においては主要駅と言っていい立場を占めていますが、3月13日ダイヤ改正と同時に無人化されました。

駅舎は昭和31年12月改築の鉄筋コンクリート造平屋建てで、駅の規模を示すかのように能登部や良川より一回り大きいです。待合室では石油ストーブが焚かれていました。

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本津幡

高松13:12発普通金沢行き848M(クモハ415-808)で本津幡へ。河北郡津幡町中心市街地の北側に位置する駅で、明治35年6月移転時に建てられた築120年近い木造駅舎が現役です。簡易委託の窓口がありますが、ここも4月1日より無人化される予定で、七尾線内最後の木造駅舎もいずれ簡素化されてしまうのではないかと心配になります。

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宇野気駅東口

本津幡13:52発普通七尾行き847M(クハ520-102)で宇野気へ。かほく市の代表駅で、平成16年合併前の旧河北郡宇ノ気町の中心部にありますが、駅名と町名で表記が異なります。七尾線内では唯一残ったみどりの窓口設置駅ですが、ここも遅かれ早かれみどりの券売機に変更されることでしょう。東口駅舎は昭和41年3月改築の鉄筋コンクリート造平屋建て。駅前には『善の研究』で有名な宇ノ気出身の哲学者・西田幾多郎銅像が建てられています。

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宇野気駅西口

2番ホーム側の西口にも駅舎があり、「ふれあい館」としてかほく市受託の簡易委託窓口が設置されていましたが、3月12日限りで営業を終了しました。

 

七尾線駅めぐりはこれで終了し、宇野気14:20発普通金沢行き850M(クハ455-102)で金沢へ。後は北陸本線の駅を巡っていきます。

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野々市駅南口

金沢15:00発普通小松行き1644M(クハ520-49)で野々市へ。平成23年11月11日に石川県で11番目の市として単独市制を施行した野々市市の代表駅ですが、市役所の最寄りは北陸鉄道石川線額住宅前駅です。昭和43年3月に地元負担による請願駅として開業し、北陸新幹線建設工事に伴って駅舎が改築されました。南口駅舎は平成24年4月改築の平屋建てで、真上を新幹線の高架が通っています。

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野々市駅北口

北口は平成9年4月に開設された、「野々市北口プラザ」との合築で、一階の隅にひっそりと改札口が存在しています。南口・北口ともに駅員が配置されていますが、4月1日より無人化される予定です。もっとも利用者数の多さを思えばIRいしかわ鉄道への転換後に再有人化される可能性もないことはないでしょう。

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美川駅

野々市15:31発普通福井行き348M(クハ520-44)で美川へ。平成17年の合併で白山市となった旧石川郡美川町の駅で、朝夕に折り返し列車が設定されています。平成7年3月改築の橋上駅舎はコミュニティプラザとの合築で、2階には喫茶店が入居しています。

かつては駅前にモニュメントが設置されていましたが、維持費の問題などから平成26年までに撤去され、跡地に駐車場が整備されました。

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加賀笠間駅西口

美川15:59発普通金沢行き1651M(クモハ521-49)で加賀笠間へ。昭和29年に松任町と合併した旧石川郡笠間村の駅で、現在は金城大学の最寄り駅として学生を中心に多くの利用があります。西口駅舎は大正12年8月開業時のものと思われますが、平成26年12月の改修でカラフルなデザインになっています。簡易委託駅ですが、ここも4月1日より無人化される予定です。

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加賀笠間駅東口

東口駅舎は平成30年3月改築。狭い待合室とトイレがあるだけの簡素なものですが、改築前の旧駅舎には窓口の跡があり、待合室には特急列車の座席の廃品がベンチ代わりに置かれていました。駅前は新幹線の高架に覆われて薄暗いです。

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能美根上駅

加賀笠間16:13発普通小松行き646M(クハ520-40)で能美根上へ。平成17年に旧能美郡の寺井町・根上町・辰口町が合併して誕生した能美市の代表駅です。駅は旧根上町にありますが、平成27年3月まで「寺井」を名乗っていました。改称前の駅舎は平成26年3月に橋上化されていますが、寺井駅だった頃は駅名が掲げられていませんでした。

ちなみに根上町は最近何かとお騒がせな森喜朗元首相の出身地で、森元首相の祖父・父とも根上町長を長きに渡って務めていました。

合併後に能美市役所本庁が置かれた寺井町へは駅裏の新寺井駅から北陸鉄道能美線が出ていましたが、昭和55年に廃止されています。

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粟津駅

能美根上16:38発普通福井行き1352M(クハ520-38)で粟津へ。昭和15年小松市成立まで存在した旧能美郡粟津村の駅で、昭和37年までは粟津温泉とを結ぶ北陸鉄道粟津線の新粟津駅が駅前にありました。駅舎は昭和26年5月に改築されたもので、ガラス張りの入口部分がモダンです。駅名表示の「JR」マークが撤去されているのはIRいしかわ鉄道への転換に備えての準備でしょうか。駅舎内こそ改装されていますが、かつての観光地の玄関口らしい風格を備えた駅舎です。

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動橋駅

粟津17:29発普通敦賀行き354M(クハ520-52)で動橋へ。昭和33年の加賀市成立まで存在した旧江沼郡動橋町の駅で、片山津温泉への北陸鉄道片山津線が昭和40年まで分岐していたほか、駅前には昭和46年まで山代温泉への北陸鉄道山代線の始発駅・新動橋駅があり、加賀温泉郷への一大ターミナル駅として栄えた時期がありました。

昭和26年4月改築の駅舎は風格がありますが、今となっては温泉へのバスの発着も無く、平成21年4月には無人化されて寂しげです。ただし、県立加賀高校の最寄り駅のため、学生の利用が今なお多く見られます。

ここも駅名表示の「JR」マークが消されていました。

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南条駅

動橋18:06発普通福井行き356M(クハ520-33)と福井19:01発普通敦賀行き252M(クモハ521-29)を乗り継いで南条へ。昭和60年3月改築の、商工会館との合築駅舎ですが真っ暗で輪郭くらいしか分かりません。平成17年の合併で南越前町となった旧南条郡南条町の玄関口です。

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夜の福井駅

南条20:00発普通福井行き1263M(クモハ521-42)で福井へ。この日は快活クラブ福井駅前店に宿泊しました。郊外に多い快活クラブには珍しい、県庁所在駅前至近の便利な店舗です。

翌日からは2日かけて越美北線を制覇していきます。