5/6 天竜浜名湖鉄道天浜線駅めぐり
GWの帰省を終えて東京へ向かう途中、遠州鉄道と天竜浜名湖鉄道を訪れました。
宝塚5:37発普通京都行き1102C(クハ207-14)と新大阪6:24発のぞみ80号80A(783-1049)、名古屋7:17発ひかり634号634A(783-1006)を乗り継いで浜松へ
お目当ての遠州鉄道は浜松駅北側の新浜松駅から出ています。昭和60年に移転して高架化された新浜松駅は百貨店も併設されたターミナル駅で、大手私鉄と比べても遜色ありません。
新浜松8:00発西鹿島行き17(2108)と西鹿島8:35発新所原行き111(TH2113)を乗り継いで金指へ。平成17年に浜松市に編入された旧引佐郡引佐町唯一の駅で、昭和28年までの所在地は引佐郡金指町でした。駅舎は昭和13年4月開業時に建てられたものですが、手前に2階建ての建物が増築されて見えづらくなっています。
駅から5分ほど歩いて奥山線金指跨線橋跡へ。昭和39年に廃止された遠州鉄道奥山線は、金指駅の西方で二俣線(現:天浜線)を陸橋で跨いでいました。このような立体交差の場合、後から開業した方が先に開業した方を跨ぐのが普通ですが、二俣線が東海道本線の迂回路として建設されたという経緯ゆえに奥山線の方が二俣線を跨ぐことになりました。奥山線廃止後もこの陸橋だけは奥山線最大の遺構として残り続けてきましたが、金指西バイパス建設のためGW明けより撤去されることになりました。
せっかくなので列車と絡めて撮ってみましたが、ローカル線とはいえ思いのほか速く、こんな写真に。撤去が新聞で報じられたこともあってか、他にも撮りに来ている方がおられました。
跨線橋を撮った後は金指駅に戻り、列車の時間までホーム上屋などを見学。金指駅の貯水槽、ホーム、上屋はいずれも平成23年1月に登録有形文化財に登録されています。駅舎だけ登録されなかったのは増築されているからでしょう。
金指10:21発掛川行き124(TH2108)で宮口へ。昭和31年の浜北町(→浜北市)成立まで存在した旧引佐郡麁玉村の駅で、昭和15年6月開業時の木造駅舎が残っています。駅舎の旧事務室部分には昨年12月12日に持ち帰り餃子専門店「山田幸之助」がオープン。訪問時は準備中でしたが、駅舎を撮っているとお店の方が出てこられ、入口引き戸の片方だけが固定されて埋め込まれていることなど教えてくれました。
築80年の駅舎が雰囲気を残しつつも大事にされて第二の人生を歩んでいる様子はいいものだと感じます。
宮口10:59発新所原行き121(TH2101)でフルーツパークへ。平成8年3月に開業した比較的新しい駅で、はままつフルーツパーク時之栖の最寄り駅です。田園地帯を見下ろす高台に位置し、駅裏には果樹園もあります。
フルーツパーク11:23発掛川行き126(TH2113)で岩水寺へ。天竜川の龍神を祀る岩水寺の最寄り駅で、昭和15年開業時から残るホームと上屋は登録有形文化財です。
かつては宮口と同じような木造駅舎がありました。残っていればこちらも文化財になったことでしょうね。
岩水寺11:54発新所原行き125(TH9200)で都田へ。昭和30年に浜松市に編入された旧引佐郡都田村の駅で、昭和15年6月開業時の駅舎は喫茶店として改装されています。原型は宮口と同じような形だったようですが、屋根など一部に面影を留める程度。この改装は平成27年にグッドデザイン賞を受賞しています。
都田12:19発掛川行き128(TH2103)で二俣本町へ。平成17年に浜松市に編入された旧天竜市(←S33二俣町)の中心近くにある駅で、昭和31年12月開業時の駅舎は一日一組限定の宿として活用されています。ホームは駅舎より一段高い所にあり、ホーム上にも待合室が設置されています。
二俣本町12:50発新所原行き327(TH2105)で常葉大学前へ。転換翌年の昭和63年3月に「浜松大学前」として開業した、片面ホームだけの簡素な駅です。浜松大学は平成25年に常葉大学に統合されて浜松キャンパスとなり、駅名もそれに合わせて改称されています。駅周辺には大学以外何もないと言ってよく、周囲には田園地帯が広がっています。
常葉大学前12:17発掛川行き128(TH2101)で西鹿島へ。天浜線ホームは1面1線で、遠鉄の駅の裏にひっそりと存在するかのようです。