6月のある日、所要で西へ向かう途中、新幹線を静岡で途中下車して少しだけ散策しました。品川9:10発ひかり505号岡山行き(783-2061)から下車。のぞみこそ停まらないものの、県庁所在駅だけあって東海道新幹線の中ではメジャーな方に入る駅ですが、これまで降りる機会に恵まれませんでした。
南口駅前に出て見ると、貸切表示の静鉄バスのブルーリボンが停車中。「静岡競輪場ファンバス」の貼り紙がしてあり、競輪場への送迎バスだったようです。車内にはおじいさんばかり乗っているのが見えました。
続いて北口へ。北口駅ビル「パルシェ」は昭和56年10月8日オープンで、今年で40周年。新耐震基準で建てられているとはいえ、そろそろ建て替えが気になる築年です。
周辺散策へ。途中、静岡鉄道の踏切でやってくる列車を撮ろうとしたら見事にブレました。まあ1000形じゃなくてA3000形だったのでショックはそれほど大きくありません。
少し歩き、とある小学校の前へ。Twitterで写真を見かけて気になっていた洋館が取り壊されずにまだ残っていました。空き家になって久しいようで、以前は木が生い茂っていましたが、切り倒されて全体が見えるようになりました。この手の建物はいつ解体されても不思議ではないので、目にしっかり焼き付けておきます。
静岡城跡の一角に建てられている静岡市民文化会館。市制施行90周年を記念して昭和50年12月21日起工、53年11月3日開館。築40年を過ぎて老朽化や耐震性、バリアフリー面が問題となっており、大規模改修が計画されています。
聖堂は昭和20年の空襲で焼失し、昭和24年に再建されたものです。空襲被害にあった都市では当然のことながら戦前から残っている建物が少なく、古そうな建物だと思って後から調べると戦後築だったということがよくあります。とはいえ戦後の建物でも築70年近かったりするので、もはや戦前・戦後で建物の価値を判断するのはナンセンスかもしれません。
こちらも教会ですが、いかにも戦後の建物らしいモダンなデザイン。昭和33年12月5日に献堂されたもので、設計:田中真雄 施工:竹中工務店
昭和25年に英和女学院の宣教師館として建てられたもので、設計はかのウィリアム・メレル・ヴォーリズ。貴重な戦後のヴォーリズ作品です。
戦後に建てられたという看板建築の銭湯。銭湯と言うとまず想像されるのは寺社仏閣のような和風建築ですが、こちらは洋風。
天神湯があるのは浅間神社の参道で、突き当りにある鳥居と組み合わせて撮ると実に絵になります。
現在は眼科として使われている洋館。明治20年代に建てられた茶貿易商住宅とのことで、この界隈では断トツに古そうです。
昭和12年に建てられた、迫力ある庁舎。やはり戦前の庁舎は堂々とした感じで重厚感があっていいですね。次来る時は中を見てみたいものです。
県庁と向かい合うように建つ市役所。こちらの方が少し古く、昭和9年。尖塔のあるファザードが見事です。
雨だったので足早に散策して、12:07発ひかり509号岡山行き(783-2064)で静岡を後にしました。