まだ見ぬ駅を求めて~逆瀬の駅巡り旅~

駅巡りの記録をひたすら載せていくブログです。やたら更新する時と全く更新しないときがあります。

12/28 寒波の陸羽東線・石巻線・気仙沼線駅めぐり

年末の陸羽遠征、最終日は小牛田周辺の駅を巡っていきます。

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陸羽東線1721D

陸羽東線の下り一番列車である古川6:31発普通鳴子温泉行き1721D(キハ111-218+キハ112-218)は、小牛田駅構内のポイントが雪で切り替わらなかったため37分ほどの遅れで古川を発車。時刻表通りなら先に着いた上り1720Dと行き違いを行うはずですが、こちらも川渡温泉鳴子温泉間で線路上に倒木のため大幅に遅れているようです。今日も昨日に引き続き寒波の中の駅めぐりですが、遅れは昨日よりもひどくなりそうです。

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西古川

西古川では1720Dと交換のため11分ほど停車。昭和32年まで「中新田」を名乗っていた駅で、平成15年の合併で加美町となった旧・加美郡中新田町への玄関口です。駅があるのは中新田から約3.5㎞離れた旧・志田郡志田村(昭和25年の合併で古川市)で、中新田へは仙台鉄道で結ばれていましたが、昭和35年5月に廃止されています。駅名の改称は古川市への合併に伴うものだと思われますが、「古川の西」というような即物的な駅名ではなく、地名を尊重して旧村名の「志田」や所在地の「新堀」にすればいいのにと個人的には思ってしまいます。

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C58 19

駅前の児童遊園にはC58 19が保存されています。中山平のSLと同様にこちらも解体の方針が示されていますが、地元では残そうという動きがあるようです。

kahoku.news

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雪の鳴子温泉駅

西古川を48分ほど遅れて発車。鳴子温泉駅構内都合のため川渡温泉駅鳴子温泉駅手前でしばらく待たされ、終点・鳴子温泉には一時間ほど遅れて8:18着。隣のホームには除雪車が停車していました。ここまでダイヤが乱れてしまえばもう駅めぐりどころではありません。

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鳴子温泉駅

鳴子温泉駅は東北屈指の有名温泉地、鳴子温泉の玄関口。平成9年までは「鳴子(なる)」を名乗っていました。平成3年12月改築の駅舎は小劇場やコミュニティ施設との合築です。横に長い駅舎ですが駅前が狭いので正面から全体像を撮るのは難しいです。

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鳴子温泉の街並み

折返しの小牛田行きがいつ発車するか分かりませんが、とりあえず市街地の散策へ。雪の温泉街は風情がありますが、地元の人はさぞ大変だろうと思います。

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旧・大崎市鳴子総合支所(旧・玉造郡鳴子町役場)

雪の温泉街を歩き、お目当ての旧鳴子総合支所を撮影。昭和29年に玉造郡鳴子町役場として建てられたもので、昭和39年に事務室、昭和46年に議場、昭和58年に議員控室と増改築が重ねられています。平成18年の合併で大崎市となってからは総合支所としてしようされてきました。老朽化が著しいことから鳴子御殿湯駅前に新庁舎を建設、去る10月11日より使用が開始されています。役目を終えた旧庁舎の方はいずれ解体されてしまうことでしょうが、年末の時点ではまだ手つかずで残っていました。小ぶりながらも凝った造りのモダニズム建築です。庁舎前のこけしの電話ボックスも雪を被っています。

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鳴子温泉駅

気が済むまで撮影して駅に戻ると列車はまだ停車中。電光表示によれば7:22発普通小牛田行き1724Dのようですが、一本後の列車の時刻ですらとっくに過ぎています。結局新庄方面からの列車の到着を待って、8:53に1時間31分遅れで発車しました。

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西古川

西古川ではまたも行き違いのため11分間停車。予定では陸羽東線の残りの駅も降りる予定だったのですが、あまりにダイヤが乱れてしまったのでこのまま小牛田へ向かいます。

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小牛田駅

終点、小牛田には10:05着。東北本線を幹に石巻線陸羽東線が東西に分岐していくジャンクション駅で、遠田郡美里町の玄関口です。昭和34年7月改築の駅舎は横に長い二階建てでいかにも昔ながらの国鉄主要駅といった趣ですが、実は改札口はこの駅舎ではなく、駅舎とホームの間に建設された半橋上駅舎の2階に設置されています。

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旅館旭屋

駅前にはいい感じの旅館がありました。大正2年創業だそうで、レトロな造りですがよく手入れされているのか、それほど古さは感じさせません。

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2927D

ホームに戻るとちょうど10:40発普通柳津行き2927D(キハ110-104)が停車中。石巻線気仙沼線の駅めぐりは午後からする予定でしたが、陸羽東線東北本線のダイヤは乱れているので予定を早めてこの列車に乗車。

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陸前豊里駅

前谷地からそのまま気仙沼線に入り、陸前豊里で下車。平成17年の合併で登米市となった旧本吉郡豊里町の玄関口で、気仙沼線の鉄道区間では唯一の交換可能駅です。平成15年4月改築の駅舎は「産直がんばる館」との合築で、跨線橋入口の手前に建てられているため、駅舎内を通らずともホームへ行けるようになっています。駅名は小さくしか掲げられていないのであまり駅舎という感じはしません。

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前谷地駅

陸前豊里11:38発普通前谷地行き928D(キハ110-104)で前谷地へ。石巻線気仙沼線の分岐駅で、平成17年に石巻市と合併した旧・桃生郡河南町の玄関口です。東北ではすっかり数を減らした木造駅舎が残る駅ですが、令和2年3月に無人化されています。駅舎は大正14年9月改築。いつまでも残ってほしいものですが、そのうち簡易駅舎に改築されてしまいそうです。

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前谷地駅 BRTのりば

駅前には気仙沼線BRTののりばが設置されています。当駅発のBRTは一日5本、対して柳津行きの列車は9本設定されています。BRTであれば気仙沼まで行くのに柳津での乗り換えが不要となりますが、柳津までの区間で渋滞に巻き込まれる恐れもある上に柳津までの途中駅には停車しないので列車の方を多く設定しているのでしょうね。

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上涌谷駅

1時間24分遅れの前谷地10:56発普通小牛田行き1630D(キハ112-151+キハ111-151)で上涌谷へ。遠田郡涌谷町に昭和32年8月に開業した駅で、国道108号が目の前を通っています。ホームとモルタル待合室だけの簡素な駅です。待合室は陸羽東線でも見かけたタイプのもので、同時期開業の駅には似たようなものが設置されていますが、当駅のものはトイレ部分を除き窓が改修されています。

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のの岳駅

1時間7分遅れの上涌谷11:40発普通女川行き1633D(キハ111-151+キハ112-151)と前谷地13:01発普通柳津行き929D(キハ110-104)でのの岳へ。昭和43年10月、柳津線(前谷地~柳津)の開業に合わせて開設された駅で、駅名は箟岳山に由来しますが、「箟」の字が常用漢字ではないためかひらがな表記となっています。築堤上にホームがありますが、駅前は産廃置き場に、ホームの向かいはソーラーに遮られているため景色は微妙です。待合室はブロック造りのしっかりとしたもので、同時期に開業した旧丸森線の中間駅とも似た造りです。

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鹿又駅

のの岳13:44発普通小牛田行き2930D(キハ110-104)と54分遅れの前谷地13:00発普通石巻行き1635D(キハ110-106+キハ110-124)で鹿又へ。石巻線の列車は遅れの結果、一本後の列車と同じ時刻で走ってしまっています。鹿又は昭和30年の桃生郡河南町(平成17年の合併で石巻市)成立まで存在した旧・桃生郡鹿又村の駅で、旧北上川対岸の旧・桃生郡河北町の玄関口でもありました。平成22年2月改築の駅舎はなぜか正面に出入口がなく、左右から入る造りです。正面方向にある旧北上川からの強い風を避けるためなのでしょうか。

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佳景山駅

42分遅れの鹿又14:03発普通小牛田行き1634D(キハ112-151+キハ111-151)で佳景山へ。片面ホームの駅で、駅舎は昭和58年改築。駅名の由来は駅の後ろに聳える「欠山」で、山の北側が地滑りで崩落したゆえにこの名がついたと言われていますが、江戸時代の国学者・藤塚式部がこれに「佳景山」の字を当て、時代が下って大正時代にそれが駅名として採用されました。駅から少し東に歩くと田園地帯が開けていて実際に景色の綺麗なところです。

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曽波神駅

1時間6分遅れの佳景山13:58発普通女川行き1637D(キハ111-113+キハ112-113)で曽波神へ。昭和31年4月に開業した駅で、すぐそばを三陸自動車道が通っています。駅入口に平成8年築の待合室があるほか、ホーム上にも古レールと木材でつくられた古そうな上屋があります。石巻市街の北の外れと言った感じの立地ですが、合併までは河南町に属していました。

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御岳堂駅

1時間17分遅れの曽波神15:43発普通小牛田行き1638D(キハ110-124+キハ110-106)と前谷地15:58発普通柳津行き2931D(キハ110-103)で御岳堂へ。昭和43年10月の柳津線開業時に設置された駅で、のの岳と似た造りです。駅前に人家は少なく、周囲には田んぼが広がっています。冬の夕暮れに降りたこともあってなんとも寂しげな風情でした。

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和渕駅

御岳堂16:32発普通前谷地行き932D(キハ110-103)で和渕へ。旧北上川江合川が合流する地点の和渕集落にある駅で、明治22年の町村制で前谷地村が成立するまでは和淵村でした。線内の他の駅と同型の待合室がありますが、ホームがカーブしている点が異なります。

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柳津駅

和渕17:01発普通柳津行き933D(キハ110-103)で終点・柳津へ。昭和43年10月に柳津線の終点として開業した駅で、昭和52年11月に本吉までの区間が開通して気仙沼線が全通すると途中駅となりました。しかしながら当駅から気仙沼までの区間平成23年3月11日の東日本大震災津波で被災、鉄道での復旧を断念してBRT化され、令和2年4月1日にはついに鉄道事業が廃止されてしまいました。BRTも同じJRが運行しているものの実質的にはここが終着駅で、旧柳津線の区間しか列車は運行されていません。BRTに関しては駅めぐりの対象とはしていないので、気仙沼線はこれで全駅訪問達成となりました。令和3年最後の新規訪問駅も柳津で、通算4829駅目です。

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柳津駅

駅舎は「津山町観光物産館ゆうキャビン」との合築ですが、この時間帯には閉鎖されていました。平成17年の合併で登米市となった旧本吉郡津山町の玄関口ですが、柳津の町の外れにあるため駅前には人家も少なく寂しげな雰囲気です。

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前谷地駅

柳津17:28発普通前谷地行き934D(キハ110-103)で折り返し前谷地へ。夜の木造駅舎もまた風情があっていいものですが、無人駅なので暖房もなく寒いです。18:51発普通小牛田行き1644D(キハ110-124+キハ110-106)と小牛田19:20発普通仙台行き2568M(クハE720-31)を乗り継いで仙台へ。仙台駅西口23:25発ウィラーエクスプレスB654便に乗って東京に帰りました。