
5日目の朝は5時にネットカフェをチェックアウトし、20分ほど歩いて東釧路駅へ
昨夜は真っ暗で全貌がよく分かりませんでしたが、随分と大きな駅舎です
周辺は住宅街でそれほど寂しいところではありませんが、駅自体はスーパーマッケートの裏の路地に面して隠れるように存在しています

快速なのだから相当飛ばすのかと思いきやそうでもなく、途中で鹿に出くわして減速するシーンもありました

花咲線の途中駅では唯一の有人駅で、日本最東端の駅弁「かきめし」で知られています
隣のホームには上り始発釧路行きが停車しています


童話チックな動物たちのイラストが描かれていてかわいらしい感じです
駅前から走る停車場線が国道と接する地点にはコンビニもあり、この辺の無人駅としては活気がある方に分類されるでしょう

昭和63年に開業した花咲線では最も新しい駅です

一日の利用客数はほんの15人ほどで、周辺の住宅街の住人はほとんど駅を利用しないようです

1.2㎞を15分ほどで歩いて隣の東釧路駅へ
車内はなかなかの混雑ぶりで、2両に増結すればいいのではと思えるほど
昨夜のガラガラな最終列車とは同じ路線とは思えないほどの乗車率の高さです
わざわざ北海道の果てまで来て混んだ列車に揺られるのもなんだかなという感じですが、観光需要が無ければ釧網本線は生き残れないでしょう

ゆっくりと景色を眺めたいところですが、次の列車まであまり時間がないので一通り写真を撮るだけ撮って3分ほどで引き上げて山道を駅まで戻ります
まあ釧路湿原は有名観光地なのでまた来る機会はあるでしょう

駅周辺には人家が無く、秘境駅と呼んでも差支えないような環境ですが、夏季の観光シーズンは観光客で大いに賑わっているので秘境感には乏しいです
まあおそらく観光シーズンを外した平日なんかだと誰もいないでしょうし、秘境感を楽しむことはできなくはなさそうです
観光シーズンは全列車が停車するものの、その半数が臨時停車なのでオフシーズンは上り2本、下り1本しか停車しません

釧路からは10:11発普通帯広行き2524D(キハ40-1768)に乗車

この夏の計画を組んだ時点では訪問予定駅に入れてなかったのですが、廃止と知って急きょ予定に組み込みました

釧路で食料を調達してから再び花咲線へ戻ります

厚岸町の国道沿いにある駅で、ホームの目の前では昆布干し作業が行われていました

平成15年に改築されるまでは片流れ屋根を組み合わせた珍しい形の木造駅舎があったそうで、そちらも見てみたかったなと思います
駅周辺を歩いていたら干からびた蛇の死骸を見つけました…

大きめの簡易駅舎は三角屋根の端正なスタイルです
駅前は集落というよりは「町」といった感じで、駅前には自治体が整備した綺麗な公衆便所がありました



赤字の花咲線に前ほどお金をかけられなくなったということなのでしょうか

前で見ていた人曰く線路を横切った3頭の鹿のうち真ん中の1頭に衝突したとのこと
すぐさま運転士さんが降りて線路を後ろの方へと歩いていきましたが、鹿は逃げた後のようでした。運転士さんが戻ってきて18:21運転再開
これが日常茶飯事ともあれば運転士への負担はかなり大きいでしょうし、何かしら対策を取れないものかと思いますが、花咲線自体が存廃問題で揺れる現状ではどうしようもないのでしょうか

片面ホームが千鳥配置された交換可能駅です

駅前には郵便局がありますが、訪問時は既に閉まっていました

寂しい待合室で列車を待っているとバタバタという音が連続して聞こえてきたので、何だろうと思って見てみると明かりに寄ってくる蛾が駅舎にぶつかっていく音でした
そのバタバタ音しか聞こえないくらい静かなので、長い時間列車を待っていると不安になってきます

この列車は厚岸より先へ行く最終列車です

茶内で対向列車との交換のため8分間停車

今夜の宿は車掌車を転用した駅舎です
幸いにも待合室は綺麗で虫の死骸も少なく、長椅子もあるので快適に過ごせそうです