まだ見ぬ駅を求めて~逆瀬の駅巡り旅~

駅巡りの記録をひたすら載せていくブログです。やたら更新する時と全く更新しないときがあります。

12/26 寒波の陸羽西線駅めぐり

年末には陸羽西線陸羽東線を中心に駅めぐりをしてきました。ちょうど大寒波の来るタイミング、これまで経験したこともないほどの寒さの中での駅めぐりとなりました。

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夕陽号

東京駅丸の内北口を前夜22:25に出た庄内交通夕陽号51便が余目駅に到着したのは定刻より28分遅れの6:18。福島県内での除雪作業による遅れとのことで、これ自体は仕方ありませんが、陸羽西線の新庄行き始発の発車は6:17なので、なんとも悔しい遅れ方です。

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余目駅

ホームの方には明かりも見えず、きっともう行ってしまったのでしょう。次の新庄行きは8:01発で、2時間近くも後です。ところが、しばらく経ってやってきた駅員さん曰く陸羽西線の始発も遅れているらしく、ホームの方を見ると確かに列車のライトが見えました。とりあえず乗るために走りましたが、結局間に合いませんでした。夜行バスを降りてからすぐにホームに向かっていれば間に合ったわけで自分にも落ち度がありますが、いくら早朝無人駅の扱いとは言え少しくらい放送してくれてもよさそうなものです。

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陸羽西線新庄行き152D

仕方ないので待合室のストーブの前で本を読んで待ちましたが、8:01発新庄行きの方も折り返しとなる酒田行き151Dが羽越本線内の遅れに付き合わされている影響で37分遅れとなりました。この日の陸羽西線ですが、線内完結の列車は小さい遅れで運行していたのに対し、羽越本線直通の列車は結構遅れていました。次のダイヤ改正では羽越本線直通が減便されますが、これも陸羽西線内の定時運行を守るための措置なのだろうと思われます。

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高屋駅

37分遅れの余目8:01発普通新庄行き152D(キハ112-213+キハ111-213)で高屋へ。大正9年に信号所として開設され、昭和27年2月に昇格した駅で、周辺に人家はほとんど見受けられません。目の前を最上川が流れており、時期によっては対岸の仙人堂神社への渡し船が出ていますが、この吹雪では何も見えません。駅前ではおっちゃんが黙々と除雪作業をしていました。駅舎は平成21年3月に改築されたもので、隣に旧駅舎の一部を転用した除雪機庫があります。

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狩川駅

33分遅れの高屋8:39発普通余目行き153D(キハ110-238+キハ110-243)で狩川へ。音もなく入ってきたのであいにく乗り遅れるところでした。狩川は平成17年の合併で庄内町となった旧・東田川郡立川町の玄関口で、12月16日に新駅舎の使用が開始されたばかりです。新駅舎になってからも簡易委託の窓口は残されていますが、この日はお休みでした。島式ホームのうち駅舎側の線路は撤去されており、そこに新駅舎が建設されています。

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狩川駅 旧駅舎

新駅舎の使用が開始されたばかりとあって、旧駅舎はそのままの姿で新駅舎の前に鎮座しています。大正3(1914)年8月開業時に建てられた築107年の駅舎で、陸羽西線では最後まで残った木造駅舎でした。このような寄棟造の木造駅舎は陸羽西線の他の駅にも建てられていたそうで、陸羽西線の駅の開業時の姿を今に伝える貴重な存在です。とっくに役目は終えていますが、すぐに解体はされないようで、3月以降の解体が予定されています。陸羽西線から木造駅舎が失われるのは残念ですが、最後にその姿を目にすることができて良かったと思います。

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清川駅

狩川10:12発普通新庄行き154D(キハ110-243+キハ110-238)で清川へ。大正3年6月に古口から延伸された陸羽西線の終点として開業した駅で、狩川延伸までのわずか2カ月間だけ終着駅でした。駅名は昭和29年の立川町成立まで存在した清川村に由来します。ここもかつては狩川のような木造駅舎があったようですが、平成12年3月に改築されています。島式ホームのうち駅舎側の線路のみが残されているので、駅舎からホームへは構内踏切を渡らねばなりません。

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南野駅

清川10:48発普通余目行き155D(キハ111-220+キハ112-220)で南野へ。庄内平野の田園地帯にあるホームだけの駅で、昭和34年5月に開業しました。ホーム上に大きめの木造待合室があります。周囲に遮るものが何もないためか風が強く、撮影にも難儀しました。列車を待つうちにも外からはジェット機の離陸のような激しい音が聞こえてきて、確かにこんなに風の強い所なら列車が脱線するというのもありえるかも知れないと感じました。16年前のクリスマスに特急いなほが脱線したのもこの駅からそれほど離れていない同じ庄内町内の田園地帯です。

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升形駅

5分遅れの南野12:07発普通新庄行き156D(キハ112-220+キハ111-220)で升形へ。昭和31年9月に新庄市編入された旧・最上郡八向村の駅で、駅名は八向村の前身の一つ、升形村に由来します。平成12年3月改築の駅舎は清川駅と同じデザインですが、見比べてみると左右の配置が逆で、こちらの方が少し大きいようです。待合室内には地元の歴史についての説明が貼られていました。ホームは島式ですが、駅舎側の線路が廃止されています。構内には保線車両の基地もありますが、そちらへの側線は雪に埋もれていました。ホームでは除雪作業の真っ最中、邪魔にならないように撮影しました。

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古口駅

升方13:17発普通新庄行き159D(キハ110-238+キハ110-243)で古口へ。農家の嫁不足解消のために韓国から花嫁を募ったことで有名な最上郡戸沢村の玄関口で、陸羽西線内では唯一の交換可能駅です。駅舎は平成26年3月に改築されたもので、内部には簡易委託の窓口があります。村の玄関口として申し分のない立派な駅で、窓口営業時間帯には待合室でストーブも焚かれています。改築前は狩川と同じような木造駅舎でした。

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快速最上川

古口14:37発快速「最上川」新庄行き3132D(キハ112-151+キハ111-151)に乗車。酒田から新庄までの間、余目・狩川・古口にしか停車しない速達列車で、ローカル線とは思えない豪快な走りを見せてくれますが、停車駅が少なすぎるので駅めぐりをする身にはあまりありがたくない列車です。

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新庄駅

終点・新庄へ。奥羽本線陸羽西線陸羽東線が集まる交通の要衝で、山形新幹線の終着駅でもあります。駅舎は山形新幹線の延伸に合わせて平成11年12月に改築されたもので、交流拠点「ゆめりあ」との合築です。最上地方の玄関口として申し分のない立派なもので、東北の駅百選にも選定されています。

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新庄駅 ホーム

ホームは駅舎以上に個性的で、「工」の字をしていて階段を使わずに乗り換えることができるという革命的な造りです。ただし、これは奥羽本線が当駅を境に軌間が違っていて完全に分断されているからこそできた構造だと言えるでしょう。

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津谷駅

3分遅れの新庄16:12発普通酒田行き163D(キハ111-151+キハ112-151)で津谷へ。戸沢村の集落にあるホームだけの駅で、ホーム上に平成21年3月築の待合室があります。一見、元からホームだけの駅のように見えますが、元は島式ホームの交換可能駅で、寄棟造の木造駅舎もありました。

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津谷駅 入口

駅の入口には木造のトイレと旧駅舎の一部を転用した除雪車庫があります。入口からホームへは少し離れているので、旧駅舎時代にはホーム上にも木造待合室が設けられていたようです。改築にあたりホーム上の待合室だけが建て替えの上残されたのは入口とホームの距離ゆえでしょう。

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羽前前波

4分遅れの津谷16:36発普通新庄行き158D(キハ110-243+キハ110-238)で羽前前波へ。昭和41年9月に開業した陸羽西線でもっとも新しい駅で、山間の田んぼの中の築堤上にホームがあります。背の高い築堤上にあってホームの造りも近代的なので公団建設線の駅のような雰囲気です。吹雪の夜ということで周囲の眺望は効きませんが、晴れた日ならさぞかし里山の風景を満喫できることでしょう。季節を変えて再訪したいものです。

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夜の新庄駅

2分遅れの羽前前波17:41発普通新庄行き160D(キハ110-242+キハ110-239)で新庄へ。始発に乗り遅れたことで真室川陸前豊里には降りれませんでしたが、陸羽西線に関しては全駅制覇することができました。