【北海道ドライブ旅】9/15 三国峠を越えて十勝へ
上川からは国道273号線で三国峠を越えて十勝へと向かいました。
15:57 三国峠展望台で小休止。層雲峡を通過して以来、人跡稀な山の中を延々走ってきたので、人の気配がある様子にホッとします。しかしここも人の住まない山の中に違いはない訳で、喫茶店の従業員がどこから通ってきているのか気になります。最寄りの街である糠平ですらだいぶ遠いですからね(google mapでの所要時間は車で28分、案外近い)
展望台から十勝三股方面を見下ろしてみても、見えるのは樹海のみ。秘境とか以前にそもそも人が住める場所じゃないような気がします。こんなところに鉄道、そして道路を通すのはさぞかし大変だったのでしょう。
16:21 十勝三股駅跡に到着。駅跡には喫茶店「三股山荘」が建っています。というか人が住んでいる建物はそれしかありません。喫茶店のオーナーが三股の最後の住民なんだそう。今回は行きませんでしたが、今度来るときは是非とも「三股山荘」で食事を取りたいものです。
ほとんど自然に還りつつある駅構内の北端には森林鉄道の車庫が残されています。
後ろ半分は完全に倒壊しているので、姿を消すのも時間の問題でしょう。
三股山荘の向かいにはバス待合室があります。「昭和53年10月25日」の建物財産標がついているので、糠平~十勝三股がバス代行になった時に建てられたもののようです。
室内には駅ノートや本棚以外にこんなものまで。「駅長室」と書かれてある辺り、鉄道営業時に使われてていたものでしょう。
ちなみに現在、十勝三股に停車するバスは、帯広行きが12:45、旭川行きが15:57の一往復のみで、果たしてどれほどの人が利用するのか気になります。
17:01 幌加駅跡近くの駐車場へ。駅跡を見る前に、まずは国道から第五音更川橋梁を眺めます。昭和13年に完成した8連アーチ橋ですが、この季節は木に隠されて全体像を拝むことはできません。冬に来るのが一番いいのでしょうが、冬にここまで車を運転してこれる自信はさすがにありません。
続いて幌加駅跡へ。ホームとレールが残されており、駅名標も復元されています。
クマ出没注意の看板にビビりましたが、それよりも辟易したのは次々と襲ってくる蚊の存在でした。滅多に人が来ないところだから餌に飢えていたんでしょうか。蚊が気になってじっくりと駅跡を見るどころではありませんでした。次来るときは蚊がいない季節に来たいものです。
17:26 タウシュベツ川橋梁展望台の駐車場へ。展望台までは100mほど森の中の小径を進んでいかなければなりません。
距離は大したことありませんが、この道がとにかく怖い!今にも熊が出てきそうな雰囲気なので、ビクビクしながら進んでいきます。熊が怖すぎて、木が熊に見えてくる始末
途中、糠平ダム建設に伴って付け替えられた士幌線の線路跡と交差。この線路跡を延々と辿ってみるのも楽しそうですが、とにかく熊が怖いです。
4分ほどで展望台に到着。湖の向こうに見えるのは糠平湖に沈む幻の橋・タウシュベツ川橋梁。有名なので今さら説明するまでもないでしょうが、一応説明しておきますと、糠平ダム建設に伴う昭和30年の新線切替によって廃止された士幌線旧線上の橋梁で、糠平湖の水位が下がる季節のみ出現する幻の橋として有名です。
近年、特に劣化が激しいことから毎年のように「今年で見納め?」と騒がれていますが、無事令和の時代まで生き延びることができました。とはいえ予断を許さない状況であるのには変わりなく、来年姿を現す時には一部崩壊しているかもしれません。
ちなみに今年は10月10日ごろに上の部分を残してほとんど沈んでしまったようです。
この展望台からは遠景を望むことができますが、上の写真でもお分かりのように結構遠いので、撮影には望遠が必要になります。
遠くから見るだけでは飽き足らない、せっかくここまで来たのだから近くで見たい、そう思っていたので、予定では翌日の朝に上士幌の営林署で林道の鍵を借りてタウシュベツ川橋梁の近くまで行くことにしていました。だがしかし、我々は上士幌の宿についてから重大なことに気が付きました。
「明日(9/16)は祝日だから、営林署(土日祝休み)で林道の鍵借りれないじゃん」
当然、予定の変更を余儀なくされるわけですが、それはまた翌日の話。
日も暮れた18:10 この日のお宿、さかた旅館に到着。営林署で鍵を借りるためにわざわざ上士幌に宿を取ったわけですが、見事に無駄になってしまいました。
さて、明日はタウシュベツの代わりにどこへ行こう。