まだ見ぬ駅を求めて~逆瀬の駅巡り旅~

駅巡りの記録をひたすら載せていくブログです。やたら更新する時と全く更新しないときがあります。

11/15 牟岐線・阿佐海岸鉄道駅めぐり

四国遠征最終日は、今月末で気動車の運行を終了する阿佐海岸鉄道へ。ついでに牟岐線の未訪問駅も巡ります。

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木岐駅

徳島を牟岐線始発の5:43発普通牟岐行き4523D(1515)で出発し、7:06着の木岐で下車。海部郡美波町の小さな漁村にある駅で、線路の築堤が集落と田園地帯を分けているかのような立地です。かつての木造駅舎は解体され、代わりに切符売り場兼トイレが建てられましたがそちらも今は封鎖されています。建物財産標には「詰所1号 平成元年3月」の文字がありました。

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特急むろと2号

通過する特急むろと2号徳島行きを駅近くの坂道で撮影。牟岐線の特急も昨年一気に減便されてすっかり寂しくなってしまいました。上りの特急は朝のこの一本のみです。

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由岐駅

木岐7:39発普通徳島行き534D(1229+1510)で由岐へ。平成18年の合併で美波町となった旧海部郡由岐町の玄関口で、平成8年7月改築の駅舎は由岐町ふれあいホール「ぽっぽマリン」との合築です。以前、外観はログハウス風だったようですが、新建材に張り替えられてのっぺりとした印象になっています。平成になってから建てられたログハウス風駅舎も経年劣化には勝てないようです。

観光案内所や郷土資料館は朝早かったので開いていませんでした。

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牟岐駅前で発車を待つ代行バス

由岐8:13発普通牟岐行き525D(1509+1502)で牟岐へ。牟岐~海部間は阿佐海岸鉄道DMV導入に伴い、7月18日よりバス代行となっています。日曜日ということもあって代行バスの乗客のほとんどは鉄道ファンでした。

海部行き代行バスは8:52発、国道の状態が良くないのとバスが古いのとが重なってとにかくよく揺れてガタガタと音がしました。途中の乗降は阿波海南で鉄道ファン一人の下車のみ。

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海部駅

9:12 海部着。昭和48年10月に牟岐線の終着駅として開業し、平成4年3月の阿佐海岸鉄道開業以降は長らく両線の境界駅でした。DMV導入に伴い、両線の境界駅・乗換駅が隣の阿波海南となるため、10月31日にJRの駅としては廃止されています。牟岐線ホームとして使用されていた1番ホーム上の駅名標などは撤去されていました。

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ASA-101

高架上のホームに上がると9:17発甲浦行き5527D(ASA-101)が停車中。平成4年3月26日の阿佐海岸鉄道の開業に合わせて導入された車両で、同時に社内の座席配置が異なるASA-201も導入されましたが、こちらは平成20年6月30日に事故を起こし、同年11月18日に廃車となっています。阿佐海岸鉄道の歴史と共に歩んできた生え抜き車両だけあって11月30日の引退後は海部駅構内での展示が予定されているとのですが、車体も新しくまだまだ使えそうな気がします。

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宍喰駅 ホーム

次の宍喰で下車。今のところ線内唯一の中間駅かつ有人駅です。平成18年の合併で海陽町となった旧海部郡宍喰町唯一の駅で、町の中心より少し内陸に位置します。交換駅とすることを意識していたかのような設備で、ホームの反対側にもう一本線路がありますが、本線には繋がっていません。地名の宍喰は、「葦をつくって主食とした住民」を意味する脚咋(あしくい)が転訛したものだと言われています。

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宍喰駅

高架下にある駅舎は、建設年代を反映してバブリーなデザイン。商工会の支所が併設されています。窓口で気動車引退記念の切符類を購入。

改札内には徳島駅以外では県内の駅で唯一のエレベーターが設置されています。

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伊勢えび駅長の水槽

改札口には伊勢えび駅長「あさちゃん」と「てっちゃん」の水槽が置かれていますが、どっちがどっちなのかよく分かりませんでした。現在の伊勢えび駅長は4代目だそうです。

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高架橋を走るASA-101

せっかくなので鉄建公団線らしい高架橋を走る甲浦行き5529Dを沿線から撮影。撮った後で別の場所にすりゃ良かったかもなと思いましたが、後の祭りです。

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宍喰止まりのASA-101

ASA-101は甲浦発宍喰行きの5634Dでこの日の運用を終えて入庫。次の海部行きまで1時間あるので、普段は閑散としている宍喰駅が乗り換え待ちの鉄道ファンで賑わうことになりました。

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出庫してきたASA-301

10:56 45分前に入庫したASA-101と入れ違いにASA-301が出庫、ホームに入線してきました。11:05発海部行き5736Dとなるので、こちらに乗車し海部へ。

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海部駅に停車中のASA-301

ASA-301は事故廃車となったASA-201の代替として平成21年に高千穂鉄道から譲渡されたもので、当初は高千穂時代の塗装を纏っていましたが、平成22年に「みなでのらんけ 阿佐東線」の文字と地元のマスコットキャラ「すだちくん」「ぽんかんくん」があしらわれたデザインに変更されました。

元は平成元年4月28日の高千穂鉄道転換開業時に導入されたTR-201で、鋼製車体ということもあってさすがにASA-101と比べるとくたびれています。平成22年のGWに父親や友人家族と乗りに来た時の写真を見ると、塗り替えられたばかりでピカピカでした。

車齢を考えるとさすがにこれで引退でしょうが、今後は未定とのことでどうなるのか気になります。

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高架橋を行くASA-301

海部11:17発甲浦行き5531D(ASA-301)で甲浦へ。駅近くで折り返し11:33発海部行き5338Dを撮影しました。

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甲浦駅 ホーム

阿佐海岸鉄道の終点・甲浦駅は線内で唯一高知県にある駅で、高知県の鉄道駅では最東端に位置します。安芸郡東洋町では唯一の駅で、甲浦市街地の内陸寄りの外れに位置しています。東洋町は昭和39年に甲浦町と野根町が合併して誕生した町で、役場の位置でたびたび揉めたことから昭和60年に現在の庁舎が完成するまで数年おきに役場が数年交代で移動していました。現在の役場は駅から一山越えた旧甲浦町生見地区(甲浦と野根の中間地点)にあります。

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甲浦駅 駅舎とスロープ

ホーム入口の階段脇にあった駅舎はDMV導入工事に伴い、改装されました。階段との位置関係を見るに元の場所のままのようですが、ひょっとすると若干移動しているかもしれません。真正面にスロープが造られたので写真はちょっと撮りにくくなったようです。

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甲浦で発車を待つASA-301

DMV導入に伴う駅改築工事に際し、列車の停車位置も宍喰寄りに変更されています。

甲浦12:05発海部行き5540D(ASA-301)で宍喰へ。

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5735Dが宍喰駅に到着

海部で折り返してきた宍喰止まり5735Dの宍喰到着を駅の南西側から撮影。この5735Dの場合、車両交換は無いので一時間ホームに停車してそのまま発車するだけです。海部や宍喰では乗務員が休憩できる設備がないことから、本社所在駅の宍喰で一時間休憩するという変則的な運用を行っているのでしょうが、なんとも奇妙なダイヤです。

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高架橋を渡る5637D

一時間の停車の後、甲浦へと向かう5637Dは宍喰川の土手で撮影。写真を撮っていた地元のおじさんから車両はどっちが古いのか、今後どうなるのかと聞かれました。

撮影場所の近くでは放し飼いの犬が何頭も吠えていましたが、おじさん曰くいつもああやって吠えているとのことでした

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海部駅前で発車を待つ代行バス

13:37発海部行き5542D(ASA-301)で宍喰を後にし、海部で代行バスに乗り換え。阿佐海岸鉄道気動車とはこれでお別れです。次来る時はDMVが走っているので、果たしてどのような感じなのか期待したいと思います。

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牟岐に到着

甲浦13:54発の代行バス牟岐に14:14着。途中、阿波海南で地元民一名の乗車があっただけでした。

牟岐からは14:20発普通徳島行き4562D(1230)で徳島方面へ戻ります。

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桑野駅

40分ほど乗り続け、桑野で下車。同じ列車から保線作業員二名も下車しました。

昭和30年まで存在した旧那賀郡桑野町(→富岡町阿南市)の駅で、鉄道駅のない那賀郡那賀町の玄関口でもあります。駅舎は昭和11年3月開業時のものですが、かなり手が加えられています。

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折り返し発車を待つ566D

無人駅ではあるものの折り返し列車が一日2.5往復設定されており、2番線を使って折り返します。16:08発普通徳島行き566D(1507+1557)に乗車。

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西原駅

西原で下車。地元負担により昭和39年10月に開業したホームだけの駅です。ホーム上のトイレも地元住民の寄付で建てられたものだそうで、小さな駅ですが地元から大切にされているのが伝わってきます。駐輪場は細い道を挟んだ、陸橋の下にあります。

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阿波中島駅

西原16:40発普通阿南行き561D(1252+1563)で阿波中島へ。平成18年3月に阿南市と合併した旧那賀郡那賀川町の役場最寄り駅です。近くを流れる那珂川には平成17年にアゴヒゲアザラシのナカちゃんが現れて話題となりました。

駅舎は昭和11年3月開業時に建てられたもので、駅前には駅の誘致に尽力した山田隆二翁の碑があります。ホームは島式ですが、駅舎側の線路が撤去されて棒線化されています。

駅近くの西光寺には三好三人衆によって担ぎ上げられたものの上洛を果たせず病死した室町幕府第14代将軍足利義栄の墓があります。

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阿波赤石駅

阿波中島17:00発普通徳島行き568D(1563+1252)で阿波赤石へ。小松島市赤石町にある駅で、大正5年12月に阿南鉄道の駅として開業しました。駅舎は平成27年3月に改築されたもので、近年の四国の簡易駅舎の標準スタイルです。改築前は妻面に出入口のある木造駅舎でした。

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立江駅

阿波赤石17:24発普通阿南行き565D(1504+1253)で立江へ。昭和26年まで存在した旧那賀郡立江町の駅で、四国八十八箇所第十九番札所・立江寺の最寄り駅です。

駅舎は平成29年12月に改築されたもので、阿波赤石とは同仕様。わずかに駅名表示の位置のみが異なります。改築前の駅舎は開業時のものをリニューアルしたものでした。

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よあけ 支那そば+徳島丼

立江17:40発普通徳島行き570D(1254)で徳島へ。夕食は支那そばよあけで徳島ラーメンと徳島丼をいただき、22:08発コトバスエクスプレス702便で帰途に就きました。