4/27 葉桜の上田電鉄別所線駅巡り
この日は上田電鉄の駅を巡りました
早朝の上田市街を散策してから別所線の上田駅へ。別所線ホームはシンプルな一面一線で、平成10年3月29日に高架化されています。
上田8:20発下之郷行き(1102)で下之郷へ。上田電鉄本社・車両基地が併設された別所線の運行拠点駅で、駅舎はホーム上に設置されています。大正10年6月7日に上田温泉電軌川西線の駅として開業。依田窪線(のちの西丸子線)が分岐していましたが昭和38年11月1日に廃止されています。
構内踏切に面して残る短いホームが西丸子線のかつてのホーム。駅開業時の所在地は小県郡東塩田村で、昭和31年5月1日の合併で塩田町となりました。
次の列車までの時間で駅前の生島足島神社に参拝。思いのほか大きかったので慌ただしい参拝になりました。
下之郷9:05発別所温泉行き(6101)で舞田へ。のどかな田園地帯の中にある駅で、ホーム上に平成13年8月改築の待合所があります。利用者が少ないことから、かつては乗降のない場合、当駅を通過する列車もありました。昭和50年代にはマルシンハンバーグのCMのロケ地として使われています。当地は明治の町村制で中塩田村となるまで小県郡舞田村でした。
舞田9:29発上田行き(6001)で塩田町へ。昭和45年4月1日に上田市に編入された旧:小県郡塩田町の中心部にある駅で、小さな駅ながら駅前にはタクシーが待機しています。昭和9年7月14日に「上本郷」として開業。当時の所在地は小県郡中塩田村で、昭和31年5月1日の合併で塩田町となりました。駅名は昭和35年に改称されています。
塩田町9:42発別所温泉行き(1104)で八木沢へ。上田平から山間へと入る手前の扇状地に設けられた駅で、緑色に塗られた木造駅舎が残っています。駅名標は鉄道むすめ「八木沢まい」仕様。その雰囲気の良さから度々ロケに使用され、昨年6月公開の映画『きさらぎ駅』にはきさらぎ駅として登場しました。当地は明治の町村制で中塩田村となるまで小県郡八木沢村でした。
八木沢10:30発上田行き(1004)で中野へ。線路の配置に交換駅時代の面影を残す駅で、ホーム上に待合所があります。農地と新興住宅地の境目にひっそりと存在するといった雰囲気で、入口もわかりにくいです。
中野10:45発別所温泉行き(6101)で別所温泉へ。別所線の終点で、信州最古の温泉地・別所温泉の中心から坂を下ったところに位置します。昭和25年6月改築の駅舎はモルタル塗りの洋風デザインで、観光地の玄関口らしいレトロな雰囲気が魅力。大正10年6月17日に「別所」として開業。当時の所在地は小県郡別所村で、昭和31年5月1日の合併で塩田町となりました。駅は大正13年11月22日に「信濃別所」に改称し、昭和5年1月19日に現在の駅名になっています。
別所温泉12:04発上田行き(1004)で城下へ。相対式ホームだけの交換可能駅で、上田市街の千曲川対岸に位置します。大正10年6月17日に上田温泉電軌青木線の起点「三好町」として開業。大正13年8月15日の千曲川橋梁開通によって起点が上田駅になりました。昭和2年12月に駅を専用軌道上に移転して「城下」に改称。開業時の所在地は小県郡城下村で、大正10年9月10日に上田市に編入されています。千曲川橋梁は令和元年10月13日の台風19号で崩落し、同年11月16日から令和3年3月28日の復旧まで2年以上もの間、上田~当駅間でバス代行が行われました。
城下13:18発別所温泉行き(1104)で赤坂上へ。上田千曲高校の最寄り駅で、立派な屋根付き駐輪場がホームに併設されています。昭和26年4月に現在地に移転、平成3年11月に改築されました。
赤坂上13:25発上田行き(6001)で三好町へ。旧:小県郡城下村の中心近くにある駅で、大正10年6月17日開業時は「三好町三丁目」を名乗っていました。昭和2年12月に駅を専用軌道上に移転して二代目の「三好町」に改称。昭和14年9月1日に「飛行場口」に再改称されるも、終戦で陸軍上田飛行場が廃止されると「三好町」に戻されました。
三好町14:03発別所温泉行き(6101)で中塩田へ。上田温泉と似たデザインの木造駅舎が残る駅で、かつては折り返し列車や交換設備もありました。広い構内は現在も保線車両の基地として使われています。大正10年6月17日に「五加」として開業。当時の所在地は小県郡中塩田村で、明治の町村制までは小県郡五加村でした。駅名は昭和4年3月3日に村名に合わせて改称されています。
中塩田15:11発上田行き(6001)で大学前へ。長野大学・上田女子短大・長野県工科短大の三つの大学の最寄り駅で、朝夕は多くの学生で混雑します。大正10年6月17日に「下本郷」として開業。本州大学の開学に合わせて昭和41年4月1日に「本州大学前」に改称されました。大学名の変更により昭和49年5月1日に「大学前」に改称。駅は上田電鉄への以降に合わせて改築されました。利用者の多さを示すかのように待合所も広めです。
大学前15:56発上田行き(1003)で寺下へ。超誓寺という寺の下にあることから命名された駅で、ロードサイドのショッピングセンターを遠くに見下ろす丘の中腹に位置します。待合室は平成21年以降に改築されたものです。
寺下16:16発別所温泉行き(6101)で神畑(かばたけ)へ。駅前に果樹園が広がる駅で、駅名は明治の町村制で川辺村となるまで存在した小県郡神畑村に由来します。駅は平成2年改築。
神畑16:27発上田行き(1004)で上田原へ。大正10年6月17日に上田温泉電軌青木線と川西線(現:別所線)の分岐駅として開業した駅で、昭和2年12月に現在地に移転しました。青木線が昭和13年7月25日に廃止された後も別所線の電車区が置かれており、長らく運行拠点駅でした。昭和61年10月1日に電車区が下之郷へ移転すると、跡地は再開発されて、島式ホーム1面2線のシンプルな交換駅に生まれ変わっています。駅舎は木造ですが、あまり古いものではなさそうで、おそらくこの時改築されたものでしょう。開業時の所在地は小県郡川辺村で、昭和29年4月1日に上田市に編入。明治の町村制までは小県郡上田原村でした。
別所線はこれにて全駅制覇。17:03発上田行き(6001)で上田駅に戻ります。
まだまだ明るいので上田城へ。言わずと知れた真田氏の居城です。
上田城の堀には上田丸子電鉄真田傍陽線の公園前駅跡があります。昭和3年11月20日に「公会堂下」として開業。昭和23年に改称されるも昭和47年2月19日に廃止されました。今もホーム跡が保存されています。
夜行バスまでの時間を潰すため、夕食後に19:05発別所温泉行き(6101)で別所温泉へ。夜の様子を撮影。
別所温泉19:40発上田行き(6001)で寺下を再訪。
寺下20:45発別所温泉行き(1104)で中塩田へ。時間帯を変えて駅を見るというのもまた駅巡りの楽しみの一つです。20:51発上田行き(1004)で上田へ戻り、21:40発青春ドリーム信州2号で大阪へと帰りました。