まだ見ぬ駅を求めて~逆瀬の駅巡り旅~

駅巡りの記録をひたすら載せていくブログです。やたら更新する時と全く更新しないときがあります。

3/28 桜咲く山陰本線・木次線駅巡り(玉造温泉・南大東・南宍道・木次・亀嵩・出雲横田~油木)

3/28~30の3日間、山陰の駅を巡りました

松江駅

 

梅田スカイタワーを前夜23:50発のWiller ExpressTE3351便で出発し、松江駅北口に着いたのはまだ薄暗い4:45。松江5:52発普通出雲市行き121D(キハ126-13)に乗車しました。

玉造温泉駅

玉造温泉で下車。1300年近い歴史を持つ玉造温泉の玄関口で、特急も停車します。駅舎は昭和9年11月改築の古いもので、平成24年9月末に神社風に改装されました。駅舎内の窓口は今年3月末で営業を終了し、4月からは無人駅となっています。

玉造温泉駅

明治42年11月7日に「湯町」として開業、当時の所在地は八束郡玉湯村でした。玉湯村は明治38年4月1日に玉造村と湯町村が合併して誕生した村で、一字ずつ組み合わせた合成地名です。駅名は昭和24年5月11日に「玉造温泉」に改称されました。

松江市玉湯支所(旧:八束郡玉湯町役場)

八束郡玉湯村は昭和34年1月1日に町制施行して玉湯町となりましたが、平成17年3月31日の合併で松江市となりました。駅近くには昭和45年に建てられた玉湯町役場が支所として残っています。

玉湯川の桜

この日、玉湯川沿いは桜が満開でした。

宍道駅

玉造温泉6:49発普通出雲市行き125D(キハ47-25+キハ47-3003+キハ47-2009)で宍道(しんじ)へ。木次線の分岐駅で、開業時以来の木造駅舎が残っています。明治42年11月7日に松江から伸びてきた山陰本線の終点として開業、当時の所在地は八束郡宍道村でした。宍道村は昭和2年11月1日に町制施行して宍道町となり、平成17年3月31日の合併で松江市となりました。

宍道の街並み

宍道の街並み

木次線への乗り換え時間で駅周辺を散策。宍道山陰道雲南地方からの道が合流する交通の要衝で、古くより物資の集散地として栄えました。

南大東駅

宍道からは木次線の駅を巡っていきます。宍道7:29発木次行き1443D(キハ120-5)で南大東へ。昭和38年10月1日に開業した木次線で最も新しい駅で、並行する県道24号松江木次線より一段低いところにホームがあります。開業時から無人駅で、駅舎はありません。

南宍道駅

南大東8:10発宍道行き1446D(キハ120-208)で南宍道へ。昭和37年1月1日に開業した駅で、南大東同様に駅舎はありません。集落の山手にひっそりと存在しており、駅に達する道はいずれも車の通れないような狭い道ばかりです。

木次駅

南宍道9:15発木次行き1445D(キハ120-208)で木次へ。雲南市の代表駅で、木次鉄道部が併設されている木次線の運行拠点駅です。駅舎は国有化時のものですが、改装により原型を留めていません。大正5年10月11日に宍道とを結ぶ簸上鉄道の終点として開業、当時の所在地は大原郡木次町で、昭和30年3月3日の合併で雲南木次町となるも昭和32年5月3日に改称して再び木次町となりました。平成16年11月1日の合併で雲南市が成立すると本庁舎が置かれています。

木次駅

昭和7年12月18日には木次~出雲三成間が国鉄木次線として開業。宍道~木次間の簸上鉄道も昭和9年8月1日に国有化されて木次線編入されました。木次線は当駅を境に本数が減り、当駅から先へ直通する列車も行き違いなどで数分間停車します。

亀嵩駅

木次10:08発臨時出雲横田行き9445D(キハ120-208)で亀嵩(かめだけ)へ。奥出雲そばの「扇屋」が併設されていることで有名な駅ですが、この日は定休日でした。松本清張推理小説砂の器』の舞台としても知られていますが、映画では八川駅出雲八代駅がロケに使用されました。昭和9年11月20日開業時の所在地は仁多郡亀嵩村で、昭和30年4月15日の合併で仁多町となり、平成17年3月31日の合併で奥出雲町となっています。

出雲横田駅

亀嵩12:38発備後落合行き1449D(キハ120-2+キハ120-1)に乗車し、後ろの車両を切り離す停車時間で撮影。仁多郡奥出雲町の玄関口で、当駅から先備後落合方面の列車は一日わずか三往復しか設定されていません。八岐大蛇伝説に登場するクシナダヒメを祀る稲田神社の最寄り駅であることにちなんで、駅舎は神社風デザインです。昭和9年11月20日開業時の所在地は仁多郡横田村で、昭和16年7月1日に町制施行して仁多郡横田町となり、斐上町の一時期を経て平成17年3月31日の合併で奥出雲町となりました。

三井野原駅

引き続き1449D(キハ120-2)に乗り、三井野原へ。標高727m、JR西日本で最も標高の高い駅で、周辺にはスキー場が広がる高原の駅です。かつてはスキー客で賑わい、臨時列車が運行されたこともありましたが、令和2年度の一日平均乗車人員はわずか一人と利用は極めて少ないです。スキー場建設に合わせて昭和24年12月24日に仮乗降場として開業、昭和33年9月1日に正式な駅となりました。開業時の所在地は広島県比婆郡八鉾村で、昭和28年12月1日に島根県仁多郡八川村に越境合併されました。駅舎は平成26年12月改築で、利用者数の割に綺麗で立派です。

旧道

三井野原から隣の出雲坂根までは湯町八川往還(国道314号旧道)経由で2.9㎞。歩けない距離ではないので歩いて向かいます。おろちループへの新道と旧道の分岐点で、軽トラで通りかかった地元のおじいさんから「そっち旧道だけど大丈夫?」と聞かれましたが、旧道の方へ足を踏み入れてみて納得。ここ数年手入れされていないようで、すっかり廃道と化していました。倒木を潜ったり跨いだり、崩れた路肩に気を付けながら先へ進みます。

出雲坂根駅

30分ほどで出雲坂根に到着。標高565mで、三井野原との標高差は162m。JR西日本では唯一の三段式スイッチバックがあります。駅舎は平成22年4月改築。目の前を国道314号が通り、時折延命水を汲む人が車でやって来るためにドライブインのようです。

八川駅

八川駅

出雲坂根15:30発宍道行き1462D(キハ120-2)で八川へ。昭和9年11月20日出雲三成から伸びてきた木次線の終点として開業した駅です。駅舎は開業時のもので、平成21年12月に改装されているものの、内部は昔ながらの駅の姿を色濃く残しています。開業時の所在地は仁多郡八川村で、昭和32年9月20日の合併で仁多郡斐上町となりましたが、昭和33年11月1日に横田町に改称しています。駅舎は昭和49年の映画『砂の器』に亀嵩駅として登場しました。亀嵩駅とは同日の開業で、駅舎も同型です。

油木駅

八川15:58発備後落合行き1451D(キハ120-208)で油木へ。広島県最北端の駅で、比婆山東麓の県境近い集落に位置します。ホーム上に上屋と待合室があるだけですが、かつては駅舎もありました。令和2年度の一日平均乗車人員は0人で、JR北海道の基準ならとっくに廃止されていることでしょう。昭和12年12月12日開業時の所在地は比婆郡八鉾村で、明治の町村制で奴可郡八鉾村が成立するまでは奴可郡油木村が存在していました。八鉾村は昭和29年4月1日の合併で西城町となり、平成17年3月31日の合併で庄原市となっています。

油木駅

駅の背後に見えるのは廃校になった旧:西城町立油木小学校。校舎は昭和54年12月竣工です。

出雲横田駅

油木17:56発宍道行き1466D(キハ120-208)で出雲横田へ。出雲横田~備後落合間は一日三往復なのでこれが終電。地元の利用は皆無に近く、出雲横田以南はいつ廃止になってもおかしくなさそうです。この日は駅前の浪花旅館に泊まりました。