まだ見ぬ駅を求めて~逆瀬の駅巡り旅~

駅巡りの記録をひたすら載せていくブログです。やたら更新する時と全く更新しないときがあります。

6/20 梅雨晴れの指宿枕崎線駅巡り

南九州駅巡り二日目は枕崎からスタート

枕崎市役所

列車の時間より少し早めにホテルを出て枕崎市役所を撮影。昭和30年に建てられた古い庁舎で、戦後のモダニズム建築というよりは戦前の重厚な庁舎建築の系譜を受け継ぐ建物といった印象を受けます。耐震済みなので当分は残るでしょう。

枕崎駅

市役所周辺を少し見てから枕崎駅へ。本土最南端の始発・終着駅ですが、ホームは一本のみで至って簡素。街中にあるのに寂しげな印象を受ける駅です。

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枕崎駅についてはYCJPの方で記事にしましたので、よろしければご覧ください。

御領駅

枕崎6:04発鹿児島中央行き1326D(キハ47-8083+キハ47-9072)で御領へ。緑のトンネルの中にあるような駅で、当初から駅舎のない無人駅です。海が近いためか、線路上を小さな蟹が何匹も歩いていました。駅名は明治の町村制で頴娃村が成立するまで存在した頴娃郡御領村に由来します。

薩摩板敷駅

御領6:51発枕崎行き5321D(キハ40-8056)で薩摩板敷へ。鹿児島水産高校の最寄り駅で、小さな駅ながら朝夕は多くの学生で賑わいます。海を望む台地の上にあり、周辺には畑が広がるのどかな雰囲気の駅です。駅名に「薩摩」を冠しているものの、「板敷駅」は他に無く、区別の必要性はないように思えますが、これはいかに?

西頴娃駅

薩摩板敷7:41発指宿行き5322D(キハ40-8056)で西頴娃(にしえい)へ。平成19年12月1日の合併で南九州市となった旧:揖宿郡頴娃町の玄関口で、折り返し列車も設定されてます。山川以西の末端区間では唯一の有人駅で、平日は簡易委託の窓口も営業しています。昭和35年3月22日に山川から延伸してきた指宿線の終点として開業。駅舎は開業時以来のコンクリートブロック造りの小柄なものです。

薩摩川尻駅

西頴娃8:48発指宿行き5324D(キハ40-8064)で薩摩川尻へ。開門山麓の田園地帯の中にある駅で、近年上屋が撤去されました。屋根が一切ないこんな駅に雨の日に降りると途方に暮れるしかないわけですが、この日は幸いにも梅雨の中休みで濡れずにすみました。指宿枕崎線に金をかけたくないJRの事情も分かりますが、いくらなんでも駅に屋根やベンチが一切ないのはいかがなものでしょうか。

開聞岳

次の列車までは2時間半以上、もちろん隣駅まで歩きます。開聞岳を望みながら緩やかに上下する畑の中の道を歩いて西大山へ。梅雨なのに晴れていて暑いくらいです。

西大山駅

約25分歩いて西大山へ。言わずと知れたJR最南端の駅で、観光バスがひっきりなしにやってくる人気観光地と化しています。いくら観光客がバスや車でやってきてもJRには一銭も入らず、指宿枕崎線の存続にも寄与しないわけですが、観光客が駅前の土産物屋で買い物していくので、地元にちゃんとお金が落ちる分、下灘駅よりはマシでしょう。この手の無人駅、JRは駐車場代くらい取っても罰は当たらないと思います。

白沢駅

西大山11:54発枕崎行き1333D(キハ47-9072+キハ40-8088)で白沢へ。集落の中にひっそりと存在するホームだけの駅で、ここも上屋とベンチは撤去されています。残った駅名標も文字が見にくいくらい色褪せていて実に存在感が希薄です。開業時には既に奥羽本線白沢駅があったのに、「薩摩白沢」とならなかったのは何故でしょうか。

薩摩塩屋駅

30分歩いて枕崎市南九州市の市境を越え、薩摩塩屋へ。平成17年度の一日平均乗車人員は0.1人と指宿枕崎線の中でも特に利用者の少ない駅で、ご多分に漏れず上屋とベンチは撤去済み。秘境駅として紹介されることもありますが、木々に遮られて見えないだけで駅前には集落があります。

水成川駅

薩摩塩屋13:43発指宿行き5326D(キハ40-8088+キハ47-9072)で水成川(みずなりかわ)へ。エビの養殖が盛んな地区にある駅で、駅名標にはエビがデザインされています。踏切の拡張に伴い、令和3年にホームが改修されて綺麗になっています。上屋は残っているものの、ベンチはありません。

石垣駅

17分歩いて石垣へ。ここも上屋とベンチのない駅で、高台の集落の中にひっそりと存在しています。駅名の読みは「いしかき」で濁りません。駅がある別府地区は明治の町村制で頴娃村が成立するまで頴娃郡別府村でした。

松ケ浦駅

石垣14:19発枕崎行き1337D(キハ40-9077+キハ47-8077)で松ケ浦へ。切通に設けられた駅で、ホームは緩くカーブしています。線路を跨ぐ陸橋から撮ると背景に開聞岳が見えていい感じ。

頴娃大川駅

32分歩いて頴娃大川へ。緑のトンネルの中にあるような雰囲気の駅で、上屋は撤去されているものの、ベンチは残っています。駅名は、鶴見線大川駅と区別するために郡名の「頴娃」が冠されています。列車を待っていると若い女性観光客の二人連れがやってきましたが、釜蓋神社でも行ってきたのでしょうか。

二月田駅

頴娃大川16:17発鹿児島中央行き1348D(キハ47-8077+キハ47-9077)で二月田へ。指宿市役所の最寄り駅で、快速「なのはな」も停車します。駅舎は昭和26年12月または昭和27年3月改築のもので、民営化前後に改装されています。

二月田駅前の建物

駅前には聖書の看板がやたら貼られたインパクトの強い建物があります。聖書配布教会の支部かなにかでしょうか。

宮ケ浜駅

宮ケ浜駅ホームより

二月田17:56発鹿児島中央行き1350D(キハ200-1501)で宮ケ浜へ。鹿児島湾と対岸の大隅半島を望むことができる海岸沿いの駅です。ホーム上の簡易駅舎は平成元年12月改築。宮ケ浜は鹿児島市出身の歌手・長渕剛の母親の出身地で、幼い頃の長渕もよくこの海岸で泳いだそうです。

指宿駅

宮ケ浜18:17発指宿行き1349D(キハ200-556)で指宿へ。日本最南端のみどりの窓口設置駅ですが、近年の度を越した無人化の流れを見ているとこの駅も危なそうだと感じます。昭和9年12月19日、喜入から伸びてきた指宿線の終点として開業。駅舎は昭和55年12月改築で、九州新幹線開業に合わせ平成15年3月6日に「開聞岳の松林」をイメージしたデザインに改装されました。この日は指宿民宿千成荘に宿泊。翌日も引き続き指宿枕崎線の駅を巡っていきます。