まだ見ぬ駅を求めて~逆瀬の駅巡り旅~

駅巡りの記録をひたすら載せていくブログです。やたら更新する時と全く更新しないときがあります。

6/22 梅雨晴れの肥薩線・吉都線駅巡り

南九州遠征四日目は肥薩線吉都線の駅を巡りました

大隅横川駅

隼人を5:52発南宮崎行き2920D(キハ47-8077+キハ47-9077)で出発し、まずは大隅横川へ。嘉例川駅と並んで鹿児島県最古の駅舎が残る駅で、兄弟駅舎といっていいほどに似ていますが、寸法はこちらの方が大きいです。明治36年1月15日に「横川(よこがわ)」として開業、信越本線横川駅との混同を避けるため大正9年9月1日に改称されました。昭和20年7月20日には空襲を受けており、駅舎の柱には機銃掃射の跡が残っています。

横川の街並み

駅のある横川(よこがわ)は平成17年11月7日の合併で霧島市となるまで姶良郡横川町だったところで、古くから栄えた街らしく街並みの中にも古い建物が多く見受けられます。

霧島温泉駅

大隅横川6:51発隼人行き5223D(キハ47-9048+キハ47-8135)で霧島温泉へ。平成17年11月7日の合併で霧島市となった旧:姶良郡牧園町唯一の駅かつ霧島温泉郷の最寄り駅ですが、町の中心および温泉からは大きく離れています。明治41年11月7日に貨物専業の「牧園」駅として開業、旅客営業は翌年7月10日より開始されました。昭和37年1月15日に「霧島西口」に改称、平成15年3月15日に再改称されて現駅名になっています。昭和38年10月改築の駅舎は国鉄モダニズムスタイルで、無人駅となって荒れた雰囲気。

吉松駅

霧島温泉7:37発吉松行き5220D(キハ140-2127)で吉松へ。肥薩線吉都線の接続駅で、昭和43年3月改築の駅舎も二階建てと主要駅らしい雰囲気ですが、昨年3月12日に無人化されています。かつては鹿児島本線日豊本線の二大幹線の接続駅でしたが、いずれも新ルートの開業によってローカル線に格下げされてから90年以上を経ています。明治36年9月5日開業時の所在地は姶良郡吉松村で、昭和28年2月11日に町制施行して吉松町となり、平成17年3月22日の合併で湧水町となりました。

西小林駅

ここからは吉都線の駅を巡っていきます。吉松8:23発都城行き4922D(キハ47-8070+キハ47-9098)で西小林へ。吉都線で最も高い標高286.8mにある駅です。昭和4年2月1日に日豊本線の駅として開業。南九州ではよく見るタイプの簡易駅舎は昭和52年12月改築。対向ホームの跡はくっきりと残っています。駅周辺は明治の町村制で小林村となるまで西諸県郡北西方村でした。

鶴丸駅

西小林9:10発吉松行き4923D(キハ40-8038)で鶴丸へ。鹿児島と宮崎の県境近くにある駅で、昭和33年2月1日に開業しました。周辺より一段低いところにひっそりと存在するため、存在感が希薄な印象を受けます。

猫のいる駅前

駅前には鶴丸温泉という温泉施設があるものの、駅同様にひっそりとしています。カメラを向けても動じることのない野良猫が何匹もたむろしており、温泉の縁側も我が物顔で歩いていました。

歩いて県境越え

吉都線には列車の間隔が大きく開く時間帯があり、次の列車まで3時間以上あるので、歩いて京町温泉へ向かいます。のどかな田園地帯の中にある県境も歩いて越えて宮崎県に入りました。

京町温泉駅

40分ほどで京町温泉へ。宮崎県を代表する温泉地・京町温泉の玄関口で、平成30年7月に観光交流センターとの合築駅舎が使用開始されました。長らく使用されてきた駅舎は同年10月から12月にかけて解体されています。大正元年10月1日に宮崎線の「京町」として開業、当時の所在地は西諸県郡真幸村でした。真幸村は昭和25年4月1日に町制施行して真幸町となり、昭和41年11月3日の合併でえびの町となっています。駅名は平成2年11月1日に改称。旧:真幸町の中心は真幸駅ではなく当駅周辺です。

ななつ星のお見送り

この日は吉都線を「ななつ星」が走る日。京町温泉駅にはお見送りのために地元の幼稚園児も来ていました。11:08頃に通過。ゆっくりとした通過とは言えほんの一瞬のお見送りのために多くの人が集まっていました。せっかくの温泉地の駅、一つくらいは毎週末に停まる観光列車でもあった方が地元の振興に繋がるのではないかという気がします。

えびの上江駅

京町温泉13:20発都城行き4924D(キハ140-2127)でえびの上江へ。昭和32年7月5日に「上江(うわえ)」として開業した駅で、ホーム入口に年季の入った待合所があります。開業時の所在地は西諸県郡飯野町で、昭和41年11月3日の合併でえびの町となりました。駅名は明治の町村制で飯野村が成立するまで存在した西諸県郡上江村に由来します。駅名は平成2年11月1日に改称。

えびの高原

えびの高原を望むのどかな田園地帯の中を30分ほど歩いてえびの飯野へと向かいます。梅雨の真っ最中とは思えないいい天気ですが、それゆえに暑いです。

えびの飯野駅

えびの飯野は昭和41年11月3日の合併でえびの町となった旧:西諸県郡飯野町の玄関口で、えびの市の東の玄関口といった雰囲気。平成2年11月1日まで「飯野」を名乗っていました。えびの市唯一の公立高校である飯野高校の最寄り駅であることから、学生の利用が多いです。昭和35年8月改築の駅舎は飯野町が600万円の国鉄利用債で建てたもの。

えびの駅

えびの飯野14:11発隼人行き2923D(キハ47-9098+キハ47-8070)でえびのへ。えびの市の代表駅で、大正元年10月1日開業時の木造駅舎が残っています。開業時の所在地は西諸県郡加久藤村で、昭和30年2月11に町制施行して加久藤町となっています。駅名は平成2年11月1日に「加久藤(かくとう)」から改称。市役所最寄り駅であることから「えびの」としたのでしょうが、他駅と同じように「えびの加久藤」として旧駅名を残してほしかったものだと思います。

えびの市役所

えびの市役所へは歩いて10分ほど。昭和48年3月2日着工、昭和49年3月20日竣工の庁舎で、玄関は大階段に接続する二階にあります。昭和41年11月3日、西諸県郡加久藤町・飯野町・真幸町の3町が合併して西諸県郡えびの町が成立。昭和45年12月1日に市制施行してえびの市となりました。3町が合併した町だけあって市街地も飯野・加久藤・京町(真幸)の3つに分散しており、特に加久藤市街は駅から離れているので、えびの駅に代表駅らしい賑わいはありません。

広原駅

えびの16:12発都城行き4926D(キハ47-8057+キハ47-9075)で広原(ひろわら)へ。西諸県郡高原町里山にある駅で、駅から見える範囲に人家は多くありません。昭和36年10月1日開業。ホーム上に簡素な待合所があります。駅名は明治の町村制で高原村が成立するまで存在した西諸県郡広原村に由来。

小林駅

広原16:53発吉松行き4925D(キハ140-2127)で小林へ。小林市の代表駅で、吉都線の途中駅では唯一の有人駅ですが、窓口は平日午前中のみの営業です。平成27年3月改築の駅舎はホーム入口に設けられた小さなもので、自由通路の踏切に面しています。

KITTO小林

旧駅舎跡に平成29年7月31日にオープンしたのは小林市地域・観光交流センター「KITTO小林」。観光案内所やバス窓口があり、駅待合室も兼ねていますが、駅舎としての機能はありません。

都城駅

小林18:03発都城行き2922D(キハ47-8055+キハ47-9050)で都城へ。この日はサンホテル都城に宿泊しました。