3/30 早春の吾妻線駅めぐり(後編)
長野原草津口12:24発普通万座・鹿沢口行き527M(クモハ211-3003)で羽根尾へ
築堤上にある駅で、入口からはトンネルを通ってホームに上がる構造です
駅としての開業は昭和46年と比較的遅かったためか駅前は国道から狭い道を入った中途半端なところにあり人気はあまりありません
開業時は貨物取扱駅で貨物ホームを備えたヤードがありました
貨物取扱は昭和57年に廃止されましたが今も広い駅構内がかつての盛況を連想させます
駅舎は一見和風の簡易駅舎のように見えますが、実は有蓋貨車を転用したもの
その証拠に・・・
駅舎の下の部分をのぞき込んでみると連結器を取り外した跡が確認できます
これについては笹田昌弘氏の「ダルマ駅へ行こう!」で紹介されているのですが、事前に読んでいなければ自分がこの駅の正体に気付くことはなかったでしょう
駅舎の正体が貨車である証拠に天井は貨車らしい緩いカーブを描いています
駅舎の天井なんて普通に利用していたらなかなか気をかけないところですがたまには観察してみると面白いもんです
かつては特急の起終点だった駅ですが、ホームが1面あるだけの高架駅です
吾妻線の本来の終点は一駅先の大前ですが、約半数の列車がここで折り返すこともあり終着駅のような雰囲気が漂っています。実際この手の観光地の玄関口が終着駅というのもよくあることですし
全国的に見ても珍しい「・」の入る駅名は、駅名を決める際に「万座」にするか「鹿沢」にするかで揉めた結果なんだとか
集落を見下ろす高台にあるホーム1面だけの駅です
駅から集落に降りたところに平成11年閉校の岩島第一小学校があります
昭和30年6月竣工の木造モルタル校舎が残っています
この手の廃校って大抵木造かコンクリなので、木造モルタルの校舎は珍しいように思います
吾妻線の終着駅ですが、驚くほどに何もありません
ホーム1面にコンクリの古い待合室があり、群馬大津や袋倉とよく似た構造です
列車の本数は一日に5往復しかありませんが、どれも折り返し時間が短いため駅周辺を散策するには時間が足りません
かと言って1本後の列車となると3時間後なので嬬恋村は車で来ることにして大人しく折り返すことにします
駅入り口
素っ気なさがある意味終着駅らしい気もしますが、個人的には万座・鹿沢口の方が終着駅らしいと感じます
17:29発折り返し新前橋行き542M(クハ210-3030)に乗車
こんな駅までわざわざやってきて折り返すのは完乗を目指す乗り鉄くらいなもので、車内は貸し切り状態(他の車両にも数人程度)
まだ夕飯には早い時間ですが、車内が空いているうちに食べてしまおうと思い、高崎駅で買った「あったか焼豚チャーシュー弁当」で夕食
昼も菓子パン一つしか食べていないのでなおさらおいしい
途中で乗ってきた子どもがじろじろ見てきましたが構わず食べ進め車内が混んでくる前に完食しました
終点の新前橋で19:07発高崎行き464M(クハ210-3028)に乗り換え高崎へ
山手線が遅れていたおかげで本来なら乗り継げない列車に乗り継ぐというミラクルが最後に起きてしまいましたが、当時は疲れ切っていたのでとてもそんなことに気付く余裕はありませんでした