まだ見ぬ駅を求めて~逆瀬の駅巡り旅~

駅巡りの記録をひたすら載せていくブログです。やたら更新する時と全く更新しないときがあります。

6/25 釧網本線・石北本線駅めぐり(止別・浜小清水・鱒浦・藻琴・北浜・美幌・西女満別・北見・相内・留辺蘂・遠軽)

この日は午前中に釧網本線の駅を巡り、午後は石北本線のいくつかの駅を再訪しました。

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止別駅

知床斜里を6:45発普通北見行き4722D(キハ54-515)で出発し、止別で下車。大正14年11月開業時に建てられた駅舎が残る駅で、旧事務室部分には「ラーメン喫茶・えきばしゃ」が入居しています。訪問したのは朝の時間帯だったため当然営業時間外でした。

釧網本線の海沿いの区間は、駅舎内に飲食店が入居している駅が多いのが特徴ですが、残念ながら昼時間帯の列車が少ないので、列車でそれらの店を巡るのはなかなか難しそうです。待合室はそれほどにおいませんが、ダクトの位置の都合かホームの網走寄りに立つとかすかにラーメンのにおいが漂ってくるのが分かります。次来る時は是非ともえきばしゃのラーメンを食べてみたいものです。ちなみに止別駅は平成16年に鈴井貴之氏監督の映画「銀のエンゼル」のロケ地となっているそうです。また、昭和5年から19年までのわずかな期間だけ小清水町(当時は小清水村)の中心部とを結ぶ北見鉄道が分岐していました。

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浜小清水駅

止別7:39発普通北見行き4724D(キハ40-1736+キハ40-1797)で浜小清水へ。大正14年に「古樋(ふるとい)」駅として開業し、昭和27年11月に改称された駅です。昭和16年から同27年12月まで小清水村中心部とを結ぶ小清水軌道が分岐をしていました。小清水村で生産される甜菜の輸送などに使われましたが、戦後に輸送手段がトラックに切り替えられて廃止。小清水へ至る鉄路はいずれも短命に終わっています。

さて、現在の浜小清水駅についてですが、駅舎は「道の駅はなやか小清水」との合築で、オープンは平成12年7月1日。改築前は旧事務室部分に喫茶店の入居する駅舎でした。

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浜小清水駅 駅裏

駅裏には、広大とまではいかないまでも、それなりの広さの空き地が広がっていますが、平成19年度および20年度の4月から11月にはこのスペースを使ってDMVデュアル・モード・ビークル)の試験運行列車の発着が行われました。結局JR北海道による実用化には至らず開発が断念されたDMVですが、阿佐海岸鉄道において実用化されることになりました。果たして阿佐海岸に続く実用化例は出てくるのでしょうか。

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鱒浦駅

浜小清水8:50発普通網走行き4726D(キハ54-516+キハ54-511)で鱒浦へ。オホーツク海を見下ろす階段の上に建つ駅で、長らく年季の入った木造駅舎が残っていましたが、平成27年1月にログハウス風の簡易駅舎に改築されました。デザイン的にはよくある簡易駅舎ですが、階段の上に建てるだけで途端に風格が感じられてくるから不思議です。

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鱒のレリーフ

駅名にちなみ、駅舎には鱒のレリーフがいくつか取り付けられています。駅名も付近が鱒の漁場だったことによるもので、扉に描かれた波の絵と合わせて海辺の駅であることを強く感じさせます。駅前には人家がポツポツとあるほかは交通量の多い国道244号が通るばかりのところですが、駅裏の丘の上にはニュータウンが広がっています。とは言え駅裏への近道もなさそうなので、ニュータウン住民が駅を利用する可能性は低そうです。

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藻琴駅

国道244号を30分ほど歩いて隣の藻琴駅へ。道中、廃墟化したドライブインが解体されていました。海辺のちょっとした街中にある駅で、大正13年11月開業時の木造駅舎が現存しています。高倉健さん主演の映画「網走番外地」のロケにも使われたことがあり、映画内には網走駅として登場しました。駅事務室には「軽食&喫茶 トロッコ」が入居しており、訪問時は店主さんが開店準備中でした。昭和10年から36年までは東藻琴村(現大空町)とを結ぶ東藻琴村営軌道が分岐していました。道路が未整備だった時代に開拓のために建設されたいわゆる殖民軌道・簡易軌道で、道路の整備に伴って昭和40年までに全線が廃止されています。

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オホーツク海に面した北浜駅

藻琴10:37発快速しれとこ摩周号3727D(キハ54-516)で北浜へ。オホーツク海に面した風光明媚な立地で有名な駅で、時期によっては観光客も多く訪れます。ただし、この日は平日で例のウイルスの影響もあってか観光客の姿はほとんど見かけませんでした。

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北浜駅

駅舎は大正11年11月開業時以来の小ぶりなもので、旧事務室部分には喫茶店駅馬車」が入居しています。私がこの駅を知ったきっかけは関口知宏さんが出演されていたNHKの「最長片道切符の旅」という番組で、停車場のハンバーグが紹介されていました。

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停車場ランチ(900円)

せっかくお昼時に訪問したのだからと11時の開店を待って入店。評判に違わず美味しいハンバーグでした。この手のお店と言うのは観光地価格でちょっとお高めなことも多いのですが、停車場ランチは値段の割にしっかりとボリュームもあって、列車待ちの間にお腹いっぱいになることができました。ハンバーグ以外にも色々メニューがあるみたいなので、また来て試してみたいですね。ちなみに北浜駅への下車を以て釧網本線は全駅制覇となりました。

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美幌駅ホーム

11:38発快速しれとこ摩周号網走行き3728D(キハ54-517)で北浜を後にし、網走で11:58発普通遠軽行き4660D(キハ40-1716+キハ150-1)に乗り換え。当初の予定では12:35発特急大雪4号に乗って一気に旭川まで行く予定でしたが、大雪が運休になってしまったので午後は石北本線のいくつかの駅を再訪することにします。まずは美幌で下車。約4年半ぶりの訪問です。ホーム上屋は歴史を感じさせる木造のもので、特急停車駅にふさわしい風格を見せていますが、今となっては無人駅です。

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美幌駅

駅舎は昭和60年12月に改築された観光案内所との合築で、網走郡美幌町の玄関口らしく立派な造りです。前回訪問時はまだ有人駅でみどりの窓口もありましたが、今回見てみると窓口にはシャッターが下りて、SLの写真パネルで目隠しされていました。

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左の住宅敷地が相生線跡

美幌からは昭和60年まで北見相生とを結ぶ相生線が分岐していました。その跡地を辿りながら美幌町役場へと向かいます。相生線跡のうち、美幌~旭通(仮)間はほとんどが宅地に転用されていますが、住宅の列が弧を描いているので、航空写真で見ると線路跡がくっきりと分かりやすいです。

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旭通仮乗降場跡

美幌町役場の裏手にあった旭通仮乗降場跡はちょっとした公園になっています。西崎さいき氏の『失われた国鉄・JR駅』には駅名標の写真が載っているものの、現役時代の写真はネット上を見ても少なく、果たして現役当時どのような仮乗降場だったのかよく分かりません。おそらく板張りホームと簡素な待合室といった感じのものだったと思うのですが。

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網走郡美幌町役場

美幌町役場は昭和35年9月に完成したもので、今年で還暦を迎える古い庁舎ですが、デザインのおかげかそれほど古くは見えません。現在、隣接地に新庁舎を建設中で来年5月の完成を目指すとのことです。

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銀座通り?

行きとは別の道を通って美幌駅へと戻ります。道中、こんなものを見つけました。地方の市や町を下調べをせずに歩くと新たな発見があっていいですね

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西女満別

美幌駅に戻り、14:16発普通網走行き4661D(キハ54-515+キハ40-1712)で西女満別へ。こちらも4年半ぶりの訪問。前回は雪が積もっていたうえに日没後だったので周囲の様子がよく分かりませんでした。女満別空港の最寄り駅ですが、周囲は鬱蒼とした森に囲まれているため、「秘境駅」としても知られています。熊でも出そうな雰囲気ですが、駅ノートを見る限り、空港まで歩く人もちょくちょくいるようなので、多分廃止になることはないでしょう。

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北見駅

西女満別14:57発普通西留辺蘂行き4664D(キハ40-1714+キハ40-828)で再び西を目指します。北見では17分の停車。ここは約2年ぶり。停車時間を利用して駅舎を撮影し、北の40記念入場券も購入します。

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西留辺蘂

引き続き4664Dに乗車し、終点の西留辺蘂で下車。終点とは言ってもこの駅には折り返し設備が無いので、列車はこの先の金華信号場まで行って折り返します。5年半前に訪問した時は金華はまだ信号場ではなく駅でした。折り返し列車を待つうちに学生たちが大勢駅に集まってきました。この利用の多さを思えば当駅始発の列車が設定されているのも分かるというものです。

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相内駅

西留辺蘂16:51発普通網走行き4669D(キハ40-828+キハ40-1714)で相内へ。こちらも再訪ですが、前回訪問時印象に残った待合室のストーブは季節柄消えておりました。駅裏には自動車教習所があるのですが、そちらに置かれているバスの種類が変わったのも前回との違いです。

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留辺蘂

相内17:17発普通遠軽行き4668D(キハ40-1824)に乗車し、留辺蘂での9分停車を利用して駅舎を撮影。こちらも美幌同様に前回訪問時は有人駅でした。駅舎は昭和32年9月改築の国鉄モダニズムスタイルです。美幌駅の場合は売店もあるので無人駅になったからと言ってそれほど寂しさを感じさせませんでしたが、こちらは店などもないので無人化で一気に寂しくなってしまったように思います。

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遠軽駅

18:27 終点遠軽に到着。こちらは2年ぶり4度目の訪問、乗り継ぎの都合上どうしても他の駅より訪問回数が多くなってしまうのですが、この駅舎は何度見ても良いものです。特急オホーツク4号の発車まで50分ほどの時間があるので、セイコーマートへ夕食を買いに行きます。

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瞰望岩

セイコーマートへの道中、遠軽の名物である瞰望岩の前を通ります。迫力のある岩ですが、夕暮れ時に見ると随分と不気味な印象を受けます。心霊スポットにもなっているそうですが、それも頷けます。

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特急オホーツク4号が遠軽駅に入線

夕食を購入してから駅に戻り、19:19発特急オホーツク4号札幌行き74D(キハ183-1501)に乗車。車内は結構空いていました。

編成は札幌方からキハ183-1501+キハ182-511+キロ182-7553+キハ183-9562

途中区間で鹿との接触を避けるために徐行運転をした影響で、旭川には4分遅れで到着

この日はホテルテトラ旭川駅前に宿泊。翌日からはいよいよ宗谷本線駅めぐりですが、ホテルでメールをチェックしていると、衝撃の事実が発覚。帰りの飛行機(7/1のSKY702便)の運休が決まっていたのでした。コロナのため運休自体は仕方のないことですが、いくらなんでも一週間切ってからの運休決定は突然すぎるんじゃないかと思います。振替不可だったのでJALの便で予約を取り直しましたが、この件でスカイマークに対する自分の中での印象が悪くなったのは間違いありません。