まだ見ぬ駅を求めて~逆瀬の駅巡り旅~

駅巡りの記録をひたすら載せていくブログです。やたら更新する時と全く更新しないときがあります。

4/20 初春の北見・オホーツクをドライブ

春の北海道ドライブ2日目は、北見地方を走りました。

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奥白滝信号場

旭川を出発し、旭川紋別自動車道で石北峠を越えてまずは石北本線 奥白滝信号場へ。平成13年7月に信号場化されたかつての奥白滝駅で、昭和7年10月開業時に建てられた木造駅舎が詰所として残存しています。

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奥白滝信号場

旅客営業廃止から早20年、壁は一部を除きボードで覆われて現役時代の見る影もありませんが、改札ラッチはそのまま残っています。信号場周辺は無人地帯で、通る車も少ない道沿いに開拓記念碑がポツンと残るのみですが、かつては多くの人が暮らしていたそうです。

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下白滝信号場

白滝の中心市街を通り過ぎて下白滝へ。平成28年3月に信号場化されたかつての下白滝駅で、廃止からまだ5年しか経っていないので奥白滝と比べると駅自体の面影が残っています。かつては駅入口に立派な庇があったものの、廃止時点で既に失われていました。現役末期の写真と見比べると出入口と窓が塞がれ、駅名が剥がされています。

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下白滝信号場

ホーム側を見てみると、奥白滝では失われていた庇がこちらでは比較的良い状態で残っています。窓が塞がれているのを除けばまるで現役の駅のようです。ここも改札ラッチが残っていますが、鉄パイプを組み合わせたものなので奥白滝のものと比べると後の時代につくられたものでしょう。駅前は一軒の牧場と一軒の廃屋があるのみで、牛の入った銀色の箱がずらりと並んでいます。牧場の番犬は最初は私たちの方を警戒していましたが、牛の方に近付かないと知って警戒を解いたようでどこかへ行ってしまいました。

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敢望岩から望む遠軽市街

遠軽町の中心部に入り、敢望岩展望台へ。遠軽市街を一望することができますが、柵が無いので高所恐怖症の私としてはあまり端の方まで行く勇気が出ません。

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遠軽駅遠景

望遠で遠軽駅を撮ってみました。2面3線のホームに多くの側線を備えた風格ある駅ですが、列車の姿も無く寂しい感じです。駅裏には転車台が残っているのも確認できます。

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中湧別駅跡

続いて名寄本線 中湧別駅跡へ。名寄本線と湧別支線、湧網線が分岐していた交通の要衝で、名寄本線の廃止に伴って平成元年5月に廃止されましたが、ホームと跨線橋、車掌車などが保存されています。現役当時は立派な駅舎もあったそうですが、こちらは解体されて残っていません。跨線橋内には貴重な資料などが展示されているそうですが、この日は開いていませんでした。

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旧熊沢商店

中湧別までの道中、上湧別で気になる建物を目にしていたので中湧別駅の次に立ち寄りました。大正から戦後すぐにかけて建てられた旧熊沢商店の建物だそうで、ネットで調べてもあまり情報が出てきませんが、風格がある建物でした。

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生野駅

石北本線 生野駅へ。今年3月に廃止された駅で、北海道らしい牧草地の中にポツンとあるホームだけの駅でした。かつては待合室代わりの廃バスが置かれていましたが撤去されています。平成30年の夏に安国から雨の中を歩いて訪問し、貴重な昼の列車に乗ったのも今となってはいい思い出です。当時の旅行記はこちら

sakasegawa3019.hatenablog.com

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常紋信号場

常紋峠を越えてから未舗装の林道に入り、悪路を延々と走って常紋信号場へ。大正3年10月に開業したスイッチバック式の信号場で、平成29年3月に廃止されましたが、設備はそのまま残されています。タコ部屋労働者を酷使して建設された常紋トンネルは、人柱が出たことや幽霊が出るとの噂から心霊スポットとして有名で、線路内侵入や器物損壊が発生していることから、監視カメラ作動中の貼り紙があります。ところがそれよりも目立つのは「熊出没中」の看板。周囲は人の気配の一切ない深い山の中で、幽霊よりも熊に怯えながら撮影していました。時代が時代だけに開業時は有人の信号場でしたが、心霊現象の目撃が絶えなかったことから職員たちはこの地での勤務を嫌がったのこと。幽霊が出なくともこの山深い土地での勤務は心細いものでしょう。

昭和58年のCTC化で無人化され、平成13年7月を最後に使用停止。列車が入らなくなってから20年近くが経過しているため、線路上にも木が生えて自然に還りつつありました。

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金華信号場

続いて金華信号場へ。下白滝と同じく平成28年3月に信号場化された金華駅で、大正3年10月開業時は「奔無加(ぽんむか)」という駅名でした。駅舎は昭和9年7月に改築されたもので、入口と窓が塞がれ、駅名が剥がされた以外は現役末期と変わりません。駅前には小集落があり、今も何軒かには人が住んでいるようですが、廃屋が目立ちます。

現役末期には当駅折り返しの列車が数本あり、信号場化後は隣の西留辺蘂止まりに変更されましたが、西留辺蘂には折り返し設備がないため、当駅まで回送されてきて折り返しています。

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留辺蘂町SL公園 D51 311

金華を後にし、北見方面へ向かう途中、道路沿いにSLが見えたので立ち寄りました。昭和14年10月10日に日立笠戸工場で製造されたD51 311で、晩年は遠軽機関区に配置されて石北本線で活躍していました。昭和50年9月30日に廃車。もうこの地に鎮座してからの方が長くなっていますが、傷んできているため今後が気にかかります。

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北海道ちほく高原鉄道 CR70-6

北見市街に入り、車体だけが保存されている北海道ちほく高原鉄道CR70-6を撮影。かつてはレストランとして使われていましたが、現在は使われていない様子。でも、状態は悪くないので何とか活用して残してもらいたいところです。

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北見たまねぎカレー

北見市を中心に展開するカレー専門店「カレーのちから」の東店で昼食。北見たまねぎカレーには玉ねぎの甘みの効いたルーにオニオンチップスが乗っており、北見名産の玉ねぎを存分に味わうことができます。

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緋牛内駅

腹ごしらえを済ませた後は緋牛内駅へ。上白滝駅金華駅などを訪問した平成27年12月の石北本線駅めぐりで訪問していますが、その時は夜で周辺の様子が分からなかったので再訪しました。北見と美幌を隔てる峠の麓の集落にある駅で、廃駅や信号場と違って駅前にしっかり人の営みが感じられてホッとします。駅前には「端野村農業倉庫」と右書きで掲げられた古そうな石造りの倉庫が二棟あります。

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美幌ユースホステル

美幌市街の外れにある美幌ユースホステルへ。昭和40年10月に北海道で3番目のユースホステルとして開館しましたが、老朽化や利用客減少を理由に平成25年3月末で閉館しました。北海道を中心に活躍し、網走市立郷土博物館などを手掛けた建築家・田上義也の作品で、天を衝くような鋭い屋根が特徴です。閉館から8年が経過するものの荒れた様子はなく、なんとか残ってほしいものだと思います。

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斜里郡小清水町役場

国道334号で大地を横断し、小清水町役場へ。昭和37年に建てられた古い役場で、デザインは少々古さを感じさせますが、綺麗に使われているためくたびれた印象はありません。老朽化のため建て替えが決定しています。

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南斜里駅

畑作地帯をさらに走って斜里町に入り、3月に廃止された南斜里駅へ。北海道らしい開けた風景の中にあったホームだけの簡素な駅で、かつては待合室がありました。訪問時はちょうど作業員数名が集まって打ち合わせをしていたので、ホームの撤去工事が始まるところだったのかもしれません。

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斜里郡斜里町役場

斜里市街に入り、斜里町役場を撮影。昭和43年に建てられた庁舎で、シンメトリーのデザインが美しいです。立派な構えは町役場というより市役所のようです。

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斜里町立図書館(旧斜里郡斜里町役場)

現在の庁舎が完成するまで使われていた庁舎は、図書館に転用されて昭和45年から平成26年9月まで使用されていました。昭和4年に建てられた赤い屋根のレトロな建物です。

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北浜駅に停車する列車

浜小清水駅で小休止してから北浜駅へ。オホーツク海を望む絶景で有名な駅で、昨年列車で訪問した際には駅舎内の喫茶店で昼食をいただきましたが、この日はお休みでした。ちょうど網走行き列車が来るところだったので展望デッキから撮影

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ビーフダブルステーキ

網走市内のレストランホワイトハウスで早めの夕食。昔ながらの町の洋食屋でちょっと贅沢なステーキでお腹いっぱいになりました。

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キハ40-304+マヤ35-1+キハ40-301

この日は網走駅裏手の民宿ランプに宿泊。網走駅構内にはキハ40-300番台に挟まれた軌道検測車マヤ35が停車していました