4/19 雪解けの石狩・上川をドライブ
4月下旬、廃駅などを求めて友人と共に北の大地をドライブしてきました。
高田馬場5:14発山手線内回り400G(サハE234-16)、品川5:51発快速特急羽田空港行き514(5517-8)を乗り継いで羽田空港へ。羽田6:45発SKY703便に搭乗し、新千歳空港には10分ほど早く到着しましたが、天気は生憎の雨。
車を借りてまず向かったのは岩見沢市栗沢町の大地のテラス。クハ711-103とクハ711-203が保存されていますが、レストランの方は営業時間外でした。屋根がない屋外保存なので維持管理が大変そうですが、障害物がなくすっきりとした見た目になるのは屋外保存の長所だと思います。
続いて岩見沢市内の廃バス。塗装は道北バスの旧塗装で、車種は日野RVかRC。貴重な個体ですが、放置状態なので傷みが激しく、フロントガラスは失われています。
建て替え工事中の岩見沢市役所。昭和40年に建てられた2代目庁舎で、ちょうど前面に新庁舎が建てられているので、工事が始まる前に来ておくべきだったなと後悔。久米設計による新庁舎は11月供用開始予定です。
直線の国道12号を茶志内まで走って石狩川を渡り、昨年5月に廃止された、札沼線 晩生内駅へ。札沼線各駅の廃止後の姿も見てみたいところですが、今回は他に見たいものがあるので、気になる二駅だけ訪問。晩生内の駅舎は、昭和10年開業時に建てられたと思われるもので、旧事務室部分が減築されています。
廃止からまだ一年しか経っていませんが、早くも屋根が歪んだり柱が折れたりしており、この地方の豪雪ぶりが窺えます。倒壊の危険性があることなどから5月末より解体されるとのことです。
再び石狩川を渡って東岸に戻り、上砂川へ。上砂川町役場本館は昭和31年に建てられた古いもので、5月6日より新庁舎に移転して役目を終えました。元々は向かって左側に西館(昭和54年増築)が繋がっていましたが、新庁舎建設に伴い解体されています。
平成6年5月に廃止された函館本線上砂川支線の終点、上砂川駅は移設の上で保存されています。終着駅らしく立派な駅舎は昭和25年一部改修。ドラマ『昨日、悲別で』に悲別駅として登場して有名になったことから、「悲別」の駅名が本来の駅名よりも大きく掲げられています。内部は資料館になっていますが、この日は開いていませんでした。
上砂川支線の中間駅、鶉駅にも駅舎が残っています。昭和28年に開業した駅で、駅舎は開業時に建てられたもの。現役末期には喫茶店が入居しており、廃止後も飲食店として使われていましたが現在廃業しています。車寄せ部分がブルーシートで覆われているのが惜しい所。
再び石狩川を渡り、昨年5月に廃止された札沼線の終点、新十津川駅へ。昭和6年10月に「中徳富」として開業し、28年11月に「新十津川」に改称。昭和47年6月の部分廃止以降、半世紀近くに渡って終着駅としての務めを果たしました。現役末期は地元が観光資源として売り出していたこともあり、てっきり保存されるものだと思っていましたが、新十津川町の方針としては年内に解体して跡地を鉄道公園として整備するとのこと。
現役当時に訪れた時は逆光だったので駅舎正面からの写真を撮っておらず、このままでは撮らずじまいになってしまうと再訪することに決めました。雪の重みで劣化が進んだ晩生内駅と違い、駅名表示や掲示物が無くなった以外はほとんど現役当時のまま。待合室は施錠されておらず、入ることができました。内壁の一部がめくれかけているなど、さすがに老朽化は否めません。
鉄道公園として整備される際、終点の車止めも移設されるようなのでこの機会に辿ってみました。部分廃止によって断ち切られた線路、その無念を表すかのように新十津川駅構内から少し伸びたところで終わっています。まあ実際のところホームから結構先まで伸びて終わっている理由は単に車両の留置のためか、貨物取扱の名残なのでしょうが。
新十津川を後にし、深川市の戸外炉(ととろ)峠へ。石狩平野を見下ろす景色の良いところで、その名前にちなんで猫バスが置かれています。元々物置か何かとして置かれていた廃バスを塗り替えたものだそうで、どこの事業者で使われていたものかは不明ですが、車種は日野RC。
続いて函館本線旧線の神居古潭駅に行こうとしましたが、駅跡へと続く橋が通行止めで到達できず。もしかして4月末まで冬季閉鎖が続いているのでしょうか。
気を取り直して3月ダイヤ改正で廃止された伊納駅。写真を撮ろうとしたら解けかけの雪で滑って泥だらけになりました。駅名標などが無くなり、ホームに立ち入れなくなったこと以外、特に現役時代と変わった様子はありませんが、おそらく近いうちに撤去工事が始まることでしょう。
旭川市街に入り、近文駅へ。駅裏の廃バスを撮影。「Dohoku」の文字が読み取れるのでこれも元道北バス、日産ディーゼルUDで、ちゃんと管理されているのか状態は悪くありません。
上川盆地の田園地帯を抜けて宗谷本線 北比布駅へ。ここも3月ダイヤ改正で廃止されました。改築から6年ちょっとしか経っていない待合室に掲げられていた駅名も消されています。まだまだ使えそうで、勿体ない限りですが果たして転用されることはあるのでしょうか。
続いて南比布駅へ。北比布とは双子のような駅で、同時に開業し、同時に廃止となりました。こちらも6年しか使われなかった待合室の今後が気にかかります。
石狩川を渡って当麻町に入り、石北本線 将軍山駅へ。ここも3月ダイヤ改正で廃止になった駅で、列車で二度訪問したことがありますがいずれも冬の時期だったので、雪がない姿を見るのはこれが初めて。待合室内に置かれていた車の座席も撤去されていました。
再び旭川市内に入り、北日ノ出駅。ここも3月ダイヤ改正で廃止。管轄する自治体の違いによるものなのか、将軍山と違って待合室には木の棒が打ちつけられ、駅名はテープで消されていました。駅名撤去とホーム入口に柵が立てられた以外は現役当時のままだった他の駅と比べると、いかにも「廃駅」という感じがします。