まだ見ぬ駅を求めて~逆瀬の駅巡り旅~

駅巡りの記録をひたすら載せていくブログです。やたら更新する時と全く更新しないときがあります。

4/21 廃線・廃駅・近代建築を求めて道東をドライブ

北海道ドライブ3日目は網走から津別、足寄、白糠、大樹を経て大きく回りながら帯広へと向かいました。

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網走郡津別町役場

網走を出発し、まずは津別へ。津別町役場は昭和33年に建てられた、三角屋根の古い庁舎。5月6日より左の新庁舎に移転して役目を終えました。林業の町らしく新庁舎にはカラマツがふんだんに使用されています。

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北見相生駅

続いて北見相生駅へ。昭和60年4月に廃止された相生線の終着駅で、林業で栄えた山の麓の集落にありました。駅舎は大正14年11月開業時に建てられたもので、待合室部分は資料展示室に、事務室部分はカフェになっています。美しく保たれたその姿はまるで現役の駅のようです。

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キハ22 69

構内にはキハ22をはじめ多くの車両が保存されています。いずれも屋外保存とは思えないくらい美しい姿を留めていますが、その中でもスハフ42-502はライダーハウスとして使用されています。ただしコロナのためか閉鎖されていました。

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北見相生駅 車庫

この手の駅跡となると、大抵の場合駅舎とホームくらいしか残っていないものですが、この駅の場合保線詰所や職員宿舎などの付属施設もよく残っています。その中で残念なことになっていたのが構内の外れにある車庫。雪の重みで倒壊して自然に還るがままになっていました。

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オンネトー

雌阿寒に連ぬる険しい山を越えてオンネトーへ。標高が高い所にあるため湖面には氷が残っていました。展望台以外に人工物はなく、深呼吸をするだけでも清々しい気持ちになることができます。

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鷲足商店

足寄に向けて下って行く途中、鷲足商店を撮影。国道と道道の交差点にある集落に残る戦前からの老舗の商店で、左の建物は昭和8年、右の建物は昭和13年に建てられたもの。この日はお休みでした。

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千春の家

足寄町の中心部に入り、まずは千春の家へ。足寄が生んだスター、松山千春氏の自伝映画「旅立ち」に使用されたロケセットで、足寄町役場前にあります。屋根は補修中でした。

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あしょろ銀河ホール21

続いて道の駅あしょろ銀河ホール21へ。北海道ちほく高原鉄道足寄駅と一体になった施設で、内部には松山千春ギャラリーも併設されています。

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足寄駅復元駅舎

その隣に建つ、国鉄時代の足寄駅の復元駅舎。国鉄時代の実物とは向きが逆になっていますが、よくできています。令和元年9月に訪問した際には「福祉の店 ゆめ風ひろば」というNPO運営の飲食店が入居していましたが、昨年6月に閉店したそうです。

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松山千春事務所のガレージ

市街地の中にある松山千春事務所へ。ガレージに似顔絵が掲げられていることで有名なスポットで、昔は左の「ビフォー」の似顔絵が2枚並べてあったそうです。ストリートビューで見ると右の「アフター」にだけモザイクがかかっているんだとか。

 

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くしろバス 廃車体

本別まで南下し、国道274号で白糠へ向けて山を越えていきます。牧場や農家がポツポツとあるだけの人煙まれな地帯ですが、その道沿いでくしろバスの廃車体を発見したので公道上から撮影しました。

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北進駅待合室

さらに山を下り、道道143号との交差点に開けた集落へ。集落の中心に白糠町立北進小中学校跡があり、校舎は残っていませんが、北進駅の待合室が移設されています。

昭和47年9月に開業し、昭和58年10月に廃止になるまでわずか11年しか営業しなかった白糠線の終着駅で、駅自体は集落から離れた原野の中に設置されていました。片面ホームと待合室だけの簡素な終着駅で、昭和56年度の1日乗降客数はわずか4人。今回は駅跡には行きませんでしたが、いずれ白糠から順に遺構を辿ってみたいものです。

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道道白糠本別線跨道橋

続いて道道白糠本別線跨道橋へ。昭和43年に完成した跨道橋で、老朽化により崩落の危険性があることから撤去されるとの報道がありました。これぞ鉄建公団線といった感じの立派な橋です。

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道道白糠本別線跨道橋

接続する築堤から上がれそうだったので登ってみました。(真似をして大怪我をしたとしても責任は負えないのであしからず)列車が通らなくなってから40年近くが経つにも関わらず跨道橋の上は自動車が走れそうなくらい綺麗です。一方、築堤上は少しずつ木々に侵食されて来ており、さすがに列車が通らなくなってからの歳月を感じさせます。航空写真で見るとくっきり残っている白糠線ですが、そう遠くないうちに自然に還ってしまいそうです。

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上茶路駅付近の線路

上茶路駅跡付近ではこんな光景を目にしました。高波で流された日高本線を彷彿とさせるような線路の傾き具合ですが、こんなところにも自然のすさまじさを感じます。

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第10茶路川橋梁

上茶路を過ぎたところにある第10茶路川橋梁。長いコンクリート橋で道路と茶路川を一気に跨いでいます。昭和37年完成、昭和39年から58年までの18年間しか使われませんでした。こちらも撤去予定ですが、道路を跨ぐ部分だけなのか全体なのか気になります。

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味噌カツラーメン

白糠市街地から国道38号を西へ進み、旧古瀬駅近くの38番ラーメンへ。並と小ライスでこの大きさというガッツリしたラーメン。味噌スープが沁みた熱々のカツが美味しかったです。

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斉藤牧場事務所

浦幌町に入り、斉藤牧場事務所へ。明治36年ごろに建設された、国内に2つしか現存しない明治時代の牧場事務所の一つ。廃業して久しいため荒廃が進んでおり、今後が心配されます。

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浦幌駅

上厚内の峠を越えて浦幌駅へ。北の大地の入場券を購入して先へ進みます。豊頃町ではセイコーマートで北の大地の入場券を購入。

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広尾郡大樹町役場

気が遠くなるような十勝の道を走って大樹町へ。昭和48年10月竣工の大樹町役場は都会の市役所にも負けないような近代的なデザインですが、経年でくたびれてきています。裏手には新庁舎が建設中。敷地内には隣の広尾町出身の大物政治家・中川一郎の揮毫による「大樹町役場」の碑があります。

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大樹駅

役場とは歴舟川を挟んで離れたところにある広尾線 大樹駅には駅舎とホームが残っています。昭和51年改築の駅舎は浦幌駅を少し小さくしたようなスタイル。昭和61年に廃止されたので、駅として使われたのはわずか10年間でした。現在は企業のオフィスとして使われているようです。

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忠類駅

帯広に向けて北上していきます。平成18年に中川郡幕別町編入された旧広尾郡忠類村の玄関口だった忠類駅には昭和5年開業時に建てられた木造駅舎が残っています。内部はほとんど現役当時のままで国鉄時代のポスターが貼られていました。

構内には貨車が保存されていますが、ホームは老朽化で傾いていて、端の方は立ち入れないように柵で囲まれています。

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河西郡中札内村役場

中札内村役場は昭和43年10月竣工。令和元年9月にも撮影していますが、その時は日没間際で暗い写真になっていました。訪問後の5月6日より新庁舎での業務を開始し、役目を終えました。

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幸福駅

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愛国駅

令和元年9月にも訪れた幸福駅・愛国駅を再訪。前回と同じ平日の夕方ですが、このご時世なので前回は多少いた観光客の姿も見られませんでした。

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帯広市川西合同庁舎

最後に帯広市川西合同庁舎へ。おそらく昭和末期の建物でしょうが、炭文字で書かれた「帯広市川西合同庁舎」の文字がいい感じです。

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半ばら豚丼

この日は帯広駅近くのビジネスホテルに宿泊。「豚丼のはなとかち」で帯広名物豚丼を食しました。豚丼の上に載っているそら豆は中札内産だそうで、その日に通ってきた土地の食材をこういう形で知れるのもまた旅の醍醐味だと思います。