まだ見ぬ駅を求めて~逆瀬の駅巡り旅~

駅巡りの記録をひたすら載せていくブログです。やたら更新する時と全く更新しないときがあります。

10/3 名鉄西尾線・蒲郡線駅めぐり

名鉄蒲郡線の西幡豆駅・東幡豆駅の駅舎が解体されると聞き、解体前に行ってきました

 

池袋サンシャインシティ23:40発ウィラーエクスプレスP360便に乗り、名古屋駅に着いたのは翌朝6:10。

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新安城駅

名鉄名古屋6:39発急行豊橋行き614(9101)に乗り、西尾線の分岐駅・新安城で下車。大正12年に愛知電気鉄道の今村駅として開業し、昭和45年に改称されました。駅舎は昨年12月19日に橋上化されたばかりで、全体が完成したのは今年の3月28日です。橋上化以前、改札口は地下にありました。

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桜井駅

安城7:20発急行吉良吉田行き748(6423)で桜井へ。平成20年6月29日まで「碧海桜井」を名乗っていた駅で、その8日前に高架化されています。昭和42年に安城市編入された碧海郡桜井町の駅で、現在は安城市南西部の拠点駅として全ての列車が停車します。

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南桜井駅

桜井7:49発普通西尾行き752(6813)で南桜井へ。平成20年6月29日、桜井駅の改称と同時に開業した、名鉄で最も新しい駅で、改札口はホームごとに分かれています。周囲は田園地帯ですが利用客は桜井駅よりも多く、西尾線内では新安城、西尾に次いで3番目です。平成31年3月ダイヤ改正で急行停車駅に昇格しました。

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吉良吉田駅

南桜井8:02発急行吉良吉田行き742(6008)で吉良吉田へ。西尾線蒲郡線の接続駅で、平成16年までは碧南方面への三河線も乗り入れていました。西尾線蒲郡線の系統は完全に分離されており、当駅で中間改札を通っての乗換えとなります。西尾線三河線蒲郡線がそれぞれ別の会社によって建設され、その後統合された経緯もあってか構内の配置は独特です。名鉄では貴重な木造駅舎が残りますが、昭和18年の統合時または昭和20年の三河地震からの復旧時に建てられたものでしょう。

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ふれんどバス

駅前から三河線代替のふれんどバス8:30発碧南駅行きに乗車し、大宝橋で下車。平成23年の合併で西尾市となった旧幡豆郡一色町の中心部にあるバス停です。

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西尾市一色支所 旧庁舎(旧幡豆郡一色町役場)

10分ほど歩いて旧一色支所へ。昭和42年に一色町役場として建てられた庁舎で、平成23年の合併後は一色支所として使われてきました。平成17年に耐震改修工事が行われ、耐用年数が10年程度残っていたものの、平成29年7月18日に公民館へ支所機能を移転。その後は解体方針でしたが、PFI事業の見直しもあって未使用のまま維持されています。まだ使えるのに移転というのもなんとももったいない話ですが、そもそも合併の必要があったのかについても考え直した方がいいのかもしれませんね。

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一色町公民館

吉良吉田へ戻るバスには一色町公民館から乗車。公民館の周りには公的施設が集約されている感じで、確かに効率化を考えるならここに移転というのもおかしな話ではないと感じました。ただ旧役場周辺の人からすれば移転によって不便はあったのかもしれません。

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吉良吉田駅 構内

9:56発バスで吉良吉田駅に戻ってきました。写真は踏切から写した蒲郡線ホーム。元は碧南方面から伸びていた三河線のホームで、平成16年に三河線が廃止されてからしばらくは使われていませんでしたが、平成20年に西尾線蒲郡線の系統が分離された際に蒲郡線ホームとして復活しました。右側の1番線は使われていません。

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福地駅

吉良吉田10:15発急行弥冨行き1141(3267)で福地へ。大正4年に西尾鉄道の「一色口」として開業した駅で、昭和24年に改称されました。駅名は昭和29年に西尾市編入された幡豆郡福地村に由来します。福地村は桓武天皇在位の奈良時代末期、延暦18(799)年に崑崙(現在のインド)人が漂着して日本に初めて綿を伝えたといわれる土地です。平成20年のトランパス導入時に建てられた駅舎が上り1番ホーム側にあり、2番ホームとは構内踏切で結ばれています。

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横須賀駅

福地10:47発急行吉良吉田行き946(6029)で上横須賀へ。昭和30年の吉良町成立まで存在した幡豆郡横須賀村の駅で、平成18年まで両隣に鎌谷、三河荻原という駅が存在していました。上り1番ホーム側に駅舎があり、2番ホームとは構内踏切で結ばれています。横須賀村は『人生劇場』の作者・尾崎士郎の出身地で、映画の撮影もこの駅の近くで行われたそうです。

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安城駅

上横須賀11:20発急行弥冨行き1241(6229)で南安城へ。安城市の中心近くにある駅で、1日4000人以上が利用する主要駅ですが、平成19年10月に無人化されています。昭和56年5月に西尾線では初めて高架駅となり、改札口は中2階に設けられましたが、平成30年度のバリアフリー化で1階に移転しています。昭和36年7月まで国鉄安城駅とを結ぶ支線が分岐していました。

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安城駅

安城11:57発普通新安城行き1153(6903)で北安城へ。朝の一往復を除き急行は停車しない小さな駅ですが、2つの高校の最寄り駅のため学生の利用が多いようです。片面ホームに面して簡易駅舎のある駅で、トランパス導入まで駅舎はありませんでした。

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堀内公園駅

安城12:11発普通西尾行き1250(6903)で堀内公園へ。観覧車などのある堀内公園の最寄り駅で、平成20年までは「碧海堀内」を名乗っていました。トランパス導入に際しては廃止が検討されましたが、安城市が駅舎の建設費を負担することで存続が決まりました。平成19年11月に安城市の負担で建てられた駅舎は、線内の他の駅とは外観が異なります。

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碧海古井駅

堀内公園12:23発普通新安城行き1251(6913)で碧海古井へ。明治39年安城町成立まで存在した碧海郡古井村に由来する駅名を持つ駅で、「碧海」を冠する唯一の駅です。駅のすぐ南側で東海道新幹線と交差しており、新駅設置の候補地として上がったこともありましたが、用地確保が難しいことから、新駅は結局三河安城駅の位置に建設されました。

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西尾口駅

碧海古井12:46発普通西尾行き1252(6814)で西尾口へ。西尾駅からわずか800mしか離れていない駅で、平成元年に高架化されています。片面ホームですが、複線化も可能な構造で建設されており、平成20年には西尾駅から当駅の手前までが複線化されました。西尾駅から近すぎるゆえに利用者が少なく、かつては普通列車も一部が通過していました。現在は全ての普通が停車しますが、平成29年10月8日には誤って通過する事件が起きています。

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米津駅

西尾口13:12発普通新安城行き1351(6914)で米津へ。大正15年7月に今村(現:新安城)から伸びてきた碧海電気鉄道の終点として開業した駅で、2年後に途中駅となりました。各ホームの西尾寄りに駅舎があり、改札外の構内踏切で結ばれています。開業時の所在地は碧海郡明治村で、昭和30年に分割されて西尾市安城市碧南市編入されています。

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桜町前駅

米津13:24発普通西尾行き1350(6803)で桜町前へ。昭和3年に「中学校前」として開業し、昭和24年に改称されました。大村秀章愛知県知事や歌手の山本正之さんなどを輩出している県立西尾高校(←旧制西尾中学)の最寄り駅で、学生の利用が多いことから急行も停車します。トランパス導入以前は駅舎がありませんでした。

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西尾駅

桜町前13:38発急行吉良吉田行き1242(3115)で西尾へ。茶の産地としても有名な城下町・西尾市の代表駅で、日中の普通列車は当駅で折り返します。平成元年に高架化されており、ホームは島式1面2線。1番線で普通が折り返し、2番線に吉良吉田まで直通の急行が上下とも停車します。駅前はショッピングモールがあるものの、都市の規模の割に活気に乏しくやはり車社会なんだろうなと思わされます。

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吉良吉田駅 蒲郡線ホーム

西尾14:13発急行吉良吉田行き1340(6415)でみたび吉良吉田へ。中間改札を抜けて蒲郡線2番ホームへ。同じ2両編成とはいえ、ワンマンカーで駅に自動改札機もないため、西尾線と比べるとローカル線らしい雰囲気が一気に濃くなります。

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西浦駅

吉良吉田14:31発普通蒲郡行き1462(6012)で西浦へ。昭和38年に蒲郡市編入された宝飯郡西浦町の駅で、戦後に開湯した比較的新しい温泉地・西浦温泉の最寄り駅です。昭和24年11月改築の木造駅舎が残っており、西幡豆・東幡豆の木造駅舎が解体された後も残る予定ですが、老朽化が進んでいるため今後が案じられます。(R4-8-17追記:令和4年8月27日にありがとうイベントが開催され、秋から冬にかけ解体される予定です)

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形原駅

25分歩いて形原へ。昭和37年に蒲郡市編入された宝飯郡形原町の駅で、かつては特急停車駅でした。駅舎は昭和62年8月に火災で焼失して翌年再建されたもので、かつては三河観光バスに委託された窓口がありました

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蒲郡競艇場前駅

形原15:23発普通蒲郡行き1560(6010)で蒲郡競艇場前へ。昭和43年10月に拾石駅と塩津駅を統合して開業した駅で、東海道本線三河塩津駅に隣接しています。駅舎はホーム蒲郡寄り先端にあり、跨線橋三河塩津駅と共用しています。三河塩津駅の方は普通しか停まらず本数が多いとは言えないので、おそらくここでJRに乗換える人はほとんどいないでしょう。

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三河鹿島駅

蒲郡競艇場前15:43発普通吉良吉田行き1563(6210)で三河鹿島へ。明治22年の町村制で塩津村が成立するまで存在した宝飯郡鹿島村に由来する駅で、旧塩津村(昭和29年の合併で蒲郡市に)時代から続いている唯一の駅です。塩津村には他に拾石、竹谷、江畑の3駅がありましたが、竹谷と江畑は昭和28年に統合されて塩津駅となり、昭和43年には拾石駅と統合されて蒲郡競艇場前駅となりました。三河鹿島駅はかつては島式ホームの交換可能駅でしたが、昭和36年11月に棒線化され、昭和40年6月に無人化。駅舎も無人化後に撤去されました。かつては大きな駅だったことを思わせるような不自然な空き地があります。

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蒲郡駅

三河鹿島15:56発普通蒲郡行き1562(6011)で蒲郡へ。昭和11年三河鉄道本線の終点として開業した駅で、名鉄三河線となった後、昭和23年に蒲郡線の駅となりました。JR東海道本線との乗換駅で、かつては改札を共用していましたが、平成12年に高架化された後、平成17年に改札が分離されました。一見立派な駅のようですが、自動改札機は設置されていません。

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三河鳥羽駅

蒲郡16:11発普通吉良吉田行き1661(6211)で三河鳥羽へ。昭和4年8月の開業から11年7月の三河鹿島延伸まで7年間終点だった駅で、当駅から先は資金不足により非電化での開業となったため、昭和21年の電化までは当駅で乗換が行われていました。相対式ホームの交換可能駅で駅舎は無く、ホーム間は公道の踏切を介して連絡しています。

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東幡豆駅

三河鳥羽17:05発普通蒲郡行き1760(6011)で東幡豆へ。猿ヶ島、うさぎ島への観光拠点として賑わった歴史を持つ駅ですが、今では利用者も少なくひっそりとしています。駅舎昭和34年に改築されたものですが、老朽化により12月頃から解体される予定です。隣の建物は旧売店で、こちらも同じく解体されます。10月10日には西幡豆駅と共にありがとうイベントが開催されて大いに賑わったそうです。地元利用者以外にはほとんど知られず、鉄道ファンからも注目されずに消えていく駅舎が多い中、最後に晴れの舞台が設けられて送られるこの駅舎はきっと幸せものでしょう。イベント一週間前の日曜となったこの日、他にも駅を撮影している人の姿を多く見かけました。

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西幡豆駅

東幡豆17:27発普通吉良吉田行き1761(6210)で西幡豆へ。平成23年の合併で西尾市となった旧幡豆郡幡豆町の役場最寄り駅で、かつては特急も停車していました。早ければ今月中にも解体される予定の駅舎は、西尾市の情報によれば昭和35年改築。しかし、Wikipediaにある電化前(戦後すぐ?)の写真にも同じ形の駅舎が写っているので、もっと古いのかもしれません。ちなみにこの駅舎のような片流れ屋根の駅舎は昭和20年代に多く建てられたもので、現存するものは多くありません。

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こどもの国駅

西幡豆17:37発普通蒲郡行き1762(6210)でこどもの国へ。昭和49年10月、遊園地「愛知こどもの国」の開園に合わせて洲崎駅を移転した駅で、昭和51年10月に改称されました。単式ホームの高架駅で、かつては階段を下りたところに三角屋根の駅舎がありました。名鉄で最も利用者の少ない駅で、訪問した夕暮れ時には人の気配もほとんどなく寂しげでした。とは言え、周囲に住宅はそれなりにあり、秘境駅には程遠い状況です。

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ラーメン

こどもの国17:54発普通吉良吉田行き1763(6211)と吉良吉田18:15発急行弥冨行き1943(5101)を乗り継いで名鉄名古屋へ。熟成豚骨ラーメン専門店 大名古屋一番軒の黒豚骨ラーメンで夕食としました。

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河和駅

夕食の後は夜行バスまで時間を潰さないといけないので、名鉄名古屋19:56発急行河和行き1972(3534)に乗り続けて終点の河和へ。20:57発特急名鉄名古屋行き419(1414)で折り返し、21:47発普通犬山行き2197(3255)に乗り換えて岩倉へ。

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岩倉駅

岩倉で折り返すのに特に意味はないのですが、せっかくなので駅舎も撮っておきます。とはいえ、日没後なのでいずれまた撮りに来ることになるでしょう。

22:15発普通豊明行き2294(5003)で名鉄名古屋へ。太閤通ビックカメラ前23:10発ウィラーエクスプレスP453便に乗車し、帰途に就きました。