まだ見ぬ駅を求めて~逆瀬の駅巡り旅~

駅巡りの記録をひたすら載せていくブログです。やたら更新する時と全く更新しないときがあります。

12/4 室蘭本線(安平~岩見沢)・函館本線(美唄・峰延)駅めぐり

この日は室蘭本線(安平~岩見沢)の駅を中心にめぐりました。

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追分駅

まだ暗い追分駅から出発。特急も停まる立派な駅ですが、さすがにこの時間は窓口も閉まっています。2番ホームに停車していた6:07発普通岩見沢行き1461D(キハ150-104+キハ150-106)に乗車。

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古山駅

2駅目の古山(ふるさん)で下車。昭和18年9月に信号場として開業し、昭和21年4月に昇格した駅で、周辺の駅が明治の北海道炭礦鉄道室蘭線時代に開業したの駅ということを考えると歴史は浅いですが、それでも80年近い歴史を持ちます。昭和57年改築の駅舎は道央ではよく目にする標準仕様。漢字だけ見ると内地風の駅名ですがアイヌ語の「フル・サム(丘のかたわら)」が由来の「振寒(ふるさむ)」が転じたものと言われています。駅前を国道234号が通っていますが、建物は少なく、現場事務所や倉庫くらいしかありません。なぜかこの薄暗い中、駅前に車を停めて列車を撮っているおじさんがいました。

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三川駅

古山6:31発普通糸井行き1462D(キハ150-110+キハ150-108)で一駅戻って三川へ。愛知県碧海郡棚尾村(現:碧南市)出身の加藤平五郎ら20名によって開拓された地にある駅で、「三河」の漢字を変えて「三川」としたのはそのままだと故郷の名を汚す恐れがあるからだとされています。路線開業時には当地に駅はありませんでしたが、加藤の熱心な請願によって明治30年2月には当駅が新設されました。昭和57年4月改築の駅舎は古山と同型。駅前は結構大きな集落で、歴史のありそうな駅前旅館もあります。

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栗沢駅

三川6:55発普通岩見沢行き1463D(キハ150-102+キハ150-107)で栗沢へ。平成18年に岩見沢市に編入された旧・空知郡栗沢町の駅で、明治27年10月に「清真布(きよまっぷ)」として開業しました。昭和24年9月、栗沢村の町制施行に合わせて改称されています。栗沢は和歌山市出身の山田勢太郎が中心となって開拓した地です。平成元年11月改築の駅舎は自動ドア付きの立派なもので、待合室は暖房が効いています。対向ホームは廃止されているものの、跨線橋は残り、改造されて駅裏への自由通路となっています。

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栗沢本町簡易郵便局

次の列車までは約2時間、その間に隣の栗丘駅まで歩いて向かいます。道中、古い農業倉庫などが残る栗沢市街を眺めながら行くと、赤煉瓦の蔵を転用した栗沢本町簡易郵便局がありました。

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栗沢の民家

踏切の前にはこんな民家も。豪雪地の北海道らしい造りの民家で、歴史がありそうですが大切に使われているようで状態は良いです。

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国道234号線

栗沢市街を出外れてしばらく行くと国道に。いつの間にか歩道が無くなりましたが、交通量が多いので、向こう側に渡るタイミングを掴めず、結局ずっと右側を歩き続けることになりました。

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栗丘駅

一時間ほどで栗丘に到着。古山と同じく昭和18年9月に信号場として開業し、昭和21年4月に昇格した駅で、昭和57年改築の駅舎は周辺駅と同型ですが、線路に向かって直角に立てられています。室蘭本線はかつて運炭路線として重要な路線であったことから線路は複線でした。しかし、平成2年4月23日に当駅~栗山間の栗山トンネルの下り線が崩落、復旧することなく単線化されています。当駅も下りホームが廃止されていますが、どういうわけかレールや跨線橋駅名標が撤去されることなく荒れたまま放置されています。

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栗山駅

栗丘9:20発普通苫小牧行き1466D(キハ150-104)で栗山へ。夕張郡栗山町の玄関口で、かつては野幌と夕張本町を結ぶ夕張鉄道との乗換駅でした。平成12年改築の駅舎は「くりやまカルチャープラザEki」との合築で、簡易委託の窓口が設置されています。駅前はバスターミナルになっており、札幌などへのバスが発着しています。

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栗山駅構内

中線を挟んで2番ホームへは自由通路を渡っての連絡となり、エレベーターが設置されてはいるものの、少々遠回りな印象を受けます。

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美唄

栗山9:38発普通岩見沢行き1467D(キハ150-103)で岩見沢へ。次の列車まで少し時間が空くので函館本線の駅を訪問します。岩見沢10:25発特急ライラック11号旭川行き3011M(モハ788-201)で美唄へ。炭鉱で栄えた美唄市の代表駅で、かつては南美唄支線と三菱鉱業美唄鉄道が分岐していました。駅舎は平成14年2月に橋上化されており、自動改札機も設置されています。美唄もまた歩いてみたい街ではありますが、暖かい季節に再訪した際に譲るとして今回は駅をメインで撮影。

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峰延駅

美唄11:01発普通岩見沢行き2324M(クモハ721-13)で峰延へ。美唄市三笠市岩見沢市との境界近く、峰延地区にある駅で、開業時は「峯延」という表記でした。駅舎は昭和63年改築で、中は案外広く明るいです。

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茶志内

峰延11:41発普通旭川行き2325M(クモハ721-13)で茶志内へ。約10か月ぶりの再訪で、雪がないと随分印象が異なります。

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岩見沢

茶志内11:57発普通岩見沢行き2326M(クモハ721-3018)で岩見沢へ。岩見沢市の代表駅で、開業は明治15年と140年近い歴史を持ちます。函館本線室蘭本線の接続駅で、かつては幌内線も分岐していました。立派な木造駅舎が遅くまで残っていたものの、平成12年12月10日未明の火災で焼失、仮駅舎での営業を経て平成19年6月に半橋上の新駅舎が完成しました。非常に立派なものですが、横に長くまるで「聳え立つ壁」のような印象を受けます。大きすぎて写真を撮るのも簡単ではありません。

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由仁駅

岩見沢12:37発普通苫小牧行き1468D(キハ150-106)で由仁へ。夕張郡由仁町の玄関口で、木造駅舎が近年まで残っていましたが、平成18年12月に観光案内所の入居する合築駅舎「ポッポ館ゆに」に改築されました。この日は観光案内所は休みでシャッターが下りており、寂しげな雰囲気。待合室は綺麗で快適ですが、昔ながらの北海道の駅の姿を残していた旧駅舎もまた見てみたかったものだと思います。

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あけぼの食堂 カツ丼

駅前のあけぼの食堂で昼食。明治28年創業の老舗で、味噌ラーメンが評判だそうですが、今回はカツ丼にしました。ボリュームたっぷりで、美味しかったです。ふらっと降りた知らない町の駅前の食堂で食べてみるというのもいいものです。

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志文駅

由仁14:22発普通岩見沢行き1469D(キハ150-104+キハ150-105)で志文へ。昭和60年に廃止された万字線の分岐駅で、かつては大いに賑わったそうですが、今ではその面影はありません。駅舎は昭和63年改築で、少し昔の民家のようなデザイン。駅前は綺麗に整備されています。

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志文駅構内

構内は一見、何の変哲もない相対式2面2線のようですが、元は島式2面4線でした。元々の駅舎は今の駅前広場の辺りにあったようですが、1番線を廃止してその跡地に新駅舎を建設、旧駅舎を解体することで駅前を広げたようです。

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早来駅

志文15:13発普通苫小牧行き1470D(キハ150-103)で早来へ。平成18年に追分町と合併して安平町となった旧・勇払郡早来町の駅で、平成元年改築の駅舎は物産館との合築です。無人駅だとたとえ町の玄関口であっても夕方は人の気配が無くて寂しいものですが、ここは物産館併設のおかげで人の気配があるのでホッとさせられます。

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安平駅

早来16:21発普通追分行き1471D(キハ150-109)で安平へ。勇払郡安平町の町名と同じ名を名乗っていますが、町の中心は早来と追分なので、駅前の市街地はそれほど大きくありません。早来と追分は元々安平村という一つの村でしたが、役場のある早来への優遇措置に追分の住民の不満が高まった結果、昭和27年8月に分村して追分村が成立しました(昭和28年町制施行)。残された安平村は昭和29年に早来村に改称、昭和32年に町制施行しています。こうして仲違いの結果、「離婚」した早来町と追分町ですが、平成の大合併ではよりを戻してまた一つの町になり、結果として昭和27年以前の「安平」が復活することになりました。さて話を駅の方に戻しましょう。安平駅の駅舎は昭和52年改築で、すっかり見慣れた道央標準仕様。待合室には駅ノートと一緒に安平について地元の方がまとめた小冊子があり、読んでいると列車待ちの間退屈しませんでした。安平町の合併についての話はその冊子からの受け売りです。何はともあれ室蘭本線はこの駅で全駅訪問達成、駅数の多い路線だったので達成感があります。

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特急すずらん11号

安平17:35発普通苫小牧行き1472D(キハ150-107+キハ150-102)で苫小牧へ。少し待って苫小牧19:07発特急すずらん11号札幌行き1011M(クハ784-2)に乗車し、札幌へ。やってきたのはすっかり貴重になった785系、今や2本しか残っていないJR北海道初の特急電車です。引退が囁かれてはいるもののしぶとく生き残っています。

この日は札幌駅前の快活クラブに宿泊しました。