まだ見ぬ駅を求めて~逆瀬の駅巡り旅~

駅巡りの記録をひたすら載せていくブログです。やたら更新する時と全く更新しないときがあります。

消えた駅舎2019

令和への改元をはじめ色々なことがあった今年も残すところあとわずかとなりました。ということで、今年消えた駅舎を1月から12月まで振り返っていこうと思います。改築月が特定できなかった駅については省略してあります。

 

1月

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加古川線 久下村駅(H30-12-28)

大正13(1924)年12月に播丹鉄道の駅として開業した際に建てられた木造駅舎。JR移行後の改修で入口部分の外壁が新建材になっていました。昨年12月19日に閉鎖され、1月9日より解体工事開始。改築されることを知って12月28日に急遽訪問した時には既に足場が組まれていました。行こうと思えばいつでも行ける場所にあっただけに、こうなるまで見に行かなかったことに対する後悔は大きいです。

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山陰本線 宇田郷駅(H30-12-14)

昭和6(1931)年11月開業時の木造駅舎で、海の目の前という過酷な環境にあるためか著しく老朽化していました。訪問翌日の昨年12月15日より改築工事のため閉鎖され、1月15日より解体されました。

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小田急江ノ島線 片瀬江ノ島駅(H30-12-27)

昭和4(1929)年に建てられた木造駅舎で、竜宮城をイメージしたデザインでした。新路線開業の暁には解体される予定の仮駅舎として建てられたものの、90年の天寿を全うし、愛された駅舎らしく解体前の1月19日にお別れ会が開かれました。竜宮城風のデザインは新駅舎にも引き継がれる予定です。

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山陰本線 飯浦駅(H30-12-14)

昭和2(1927)年6月開業時に建てられた木造駅舎。集落から離れた高台にひっそりと存在する駅で、映画「旅の贈りもの 0:00発」に風町駅として登場したこともありました。1月21日から2月中旬にかけ解体されました。

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芸備線 井原市駅(H30-12-30)

大正4(1915)年に建てられた木造駅舎ですが、増築を重ねていたようです。2月24日に「さようなら・ありがとう会」が開かれ、その翌日から解体されました。井原市駅のある区間平成30年7月豪雨の影響で不通になっていたものの、今年10月23日に無事復旧を果たしています。

2月

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名鉄三河線 碧南駅(H30-3-23)

昭和東南海地震で倒壊した駅舎に代わり、昭和22(1947)年に建てられた2代目駅舎。天井が高く広い駅舎内がかつての栄華を感じさせました。2月16日より3代目駅舎が使用開始され、2代目駅舎は3月上旬までに解体されました。

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桜井線 香久山駅(H27-8-27)

大正14(1925)年4月に改築された木造駅舎。新駅舎の使用が開始された2月中旬以降に解体されました。

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赤羽線 板橋駅東口(H31-2-23)

改札口と駅舎が東西2ヵ所にあった駅で、2月24日に改札口を地下通路上に移して一か所に統合されました。 東口駅舎は改札統合の際に役目を終えて解体。

 

この他、関西本線 蟹江駅が2月3日より橋上化のため仮駅舎に移転、旧三江線石見川越駅の駅舎が解体されました。

3月

日南線 大堂津駅

昭和11(1936)年3月開業時に建てられた木造駅舎。1月上旬から改築のためホーム側出入口が塞がれ、3月上旬から解体されました。新駅舎は3月16日より使用開始。

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十和田観光電鉄 三沢駅(H28-7-28)

昭和34(1959)年に建てられ、39(1964)年に増築された駅舎。平成24年4月の十和田観光電鉄線廃止後も残り、駅舎内で食堂とバス案内所が営業を続けてきました。周辺再開発のため、食堂は3月10日で営業終了し、18日から仮店舗で営業。バス案内所は9日で営業終了、18日に解体のため業者に引き渡され、3月下旬より解体されました。

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東北本線 本宮駅(H31-3-6)

明治20(1887)年開業時に建てられたものだという説もあった古い木造駅舎。橋上化工事のため3月24日より仮駅舎の使用を開始しました。3月6日に訪問した際には駅舎内の備品の仮駅舎への引っ越しが行われていました。

4月

横浜シーサイドライン 金沢八景駅 平成元(1989)年7月開業時からの仮駅舎。3月31日に京急駅隣接の本設駅が開業したため役目を終え、4月下旬より解体されました。

5月

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西武新宿線 沼袋駅北口(H30-6-3)

昭和58(1983)年6月改築の駅舎でした。地下化工事のため3月7日より仮駅舎の使用を開始。5月上旬より解体されました。

 

阿蘇山ロープウェイ 火口西駅・阿蘇山西駅 

平成28年熊本地震で被災し運休。大破した駅舎は5月30日までに解体。再建を目指していましたが、12月に断念し事実上の廃止となりました。

6月

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南武線 津田山駅(H30-9-25)

首都圏のJR駅には珍しい小柄な木造駅舎。昭和16(1941)年2月の停留場としての開業時、または昭和18(1943)年4月の駅昇格時に建てられたと思われます。6月8日より橋上駅舎の使用が開始され、旧駅舎は役目を終えて解体されました。

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常磐線 羽鳥駅(H27-8-15)

明治28(1895)年開業時に建てられた駅舎を平成3(1991)年にリニューアルしたとされる木造駅舎でした。6月15日より橋上駅舎の一部が使用開始され、旧駅舎は役目を終えました。

 

この他、羽越本線 羽後本荘駅が橋上化のため6月15日より仮駅舎に移転しました。

7月

飯田線 湯谷温泉駅

大正12(1923)年12月開業時に建てられた、旅館併設の大柄な木造駅舎。7月8日より解体工事が開始され、13日ごろより工事が本格化しました。

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和歌山線 大和二見駅(H27-4-6)

明治35(1902)年6月開業時に建てられたと思われる、妻面に出入口のある木造駅舎。改築工事のため、2月19日より出入口を変更。7月末に新駅舎が完成して役目を終えました。

8月

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山形鉄道フラワー長井線 長井駅(R1-6-6)

大正13(1914)年11月開業時に建てられた、天井の高い立派な木造駅舎。内部では売店も営業しており、ローカル線の運行拠点駅にふさわしい風格を見せていました。長井市役所新庁舎との合築駅舎への改築のため、8月1日に仮駅舎に移転しました。

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山陰本線 大山口駅(R1-8-22)

昭和28(1953)年3月に改築されたブロック造駅舎。改築のため8月21日に仮待合室に移転しました。米子高専の生徒がデザインした新駅舎は来年3月に完成予定です。

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山陰本線 荘原駅(H30-12-13)

改築年については諸説ある木造駅舎(建物財産標の日付は昭和9年6月30日、出雲市の資料によれば昭和18年完成)。改築のため8月30日に仮待合室に移転し、9月中に解体されました。新駅舎は3月完成予定です。

9月

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東北本線 品井沼駅(H31-3-1)

昭和7(1932)年12月開業時に建てられた木造駅舎。状態も良く、古き良きローカル駅らしい風情を残していましたが、改築のため9月15日に新駅舎に移転しました。

 

五能線 鶴泊駅

昭和2(1929)年11月に建てられたものを改装したログハウス風木造駅舎。9月2日より工事が始まり、9月15日ごろより足場が組まれて工事が本格化しました。新駅舎は来年3月上旬完成予定。

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東北本線 南福島駅(R1-8-7)

昭和37(1962)年4月、信号場からの昇格時に建てられたブロック造駅舎。改築のため9月25日に仮駅舎に移転しました。

この他、昭和47(1972)年の廃止後は工場に転用されていた旧札沼線の和駅の駅舎が上旬に解体され、筑豊本線 桂川駅が9月21日に仮駅舎に移転しました。

10月

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八高線 丹荘駅(H30-12-20)

昭和6(1931)年7月開業時に建てられた木造駅舎。6月3日より改築工事が始まり、9月16日に新駅舎が完成。旧駅舎は10月上旬に解体されました。

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大糸線 南豊科駅(H30-9-10)

昭和17(1942)年3月に改築されたL字型の木造駅舎。改札口が駅舎の外にある不思議な造りでした。10月7日より改築工事が始まり、駅舎もまもなく解体されました。

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山陰本線 阿川駅(R1-8-24)

昭和3(1928)年9月開業時に建てられた木造駅舎。9月より工事が始まり、10月20日頃より工事が本格化しました。カフェ併設の新駅舎は来年3月完成予定です。

 

この他、旧三江線 石見梁瀬駅の駅舎が解体されました。

11月

加古川線 比延駅

大正13(1924)年11月に播但鉄道の駅として開業した際に建てられた木造駅舎。新建材で補修されていたものの立派な造りの駅舎でした。簡易駅舎への改築のため、11月5日ごろに封鎖され、その後解体されました。

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鶴見線 武蔵白石駅(R1-3-30)

モダンなデザインの立派な木造駅舎でした。9月上旬より改築工事が始まり、11月16日より仮駅舎の使用を開始しました。

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御殿場線 足柄駅(H30-8-8)

昭和22(1947)年9月の移転開業時に建てられた木造駅舎で、線路に対して直角方向に建てられていました。合築駅舎への改築のため11月中旬に閉鎖され、12月までに解体されました。

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西武新宿線 東村山駅(H30-6-3)

昭和46(1971)年10月20日に完成した橋上駅舎。高架化工事に伴い、11月30日より地下仮駅舎の使用を開始、旧駅舎は役目を終えました。

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京福北野線 北野白梅町駅(R1-9-7)

昭和33(1958)年に建てられた鉄骨造りの駅舎で、レトロな雰囲気を色濃く残していました。交通結節点としての再整備のため改築されることになり、11月26日より工事が本格化しました。12月13日始発より車両停車位置変更、12月16日より仮設駅務室・仮説通路の使用が開始されました。

 

12月

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水郡線 川東駅(H31-1-3)

昭和6(1931)年10月開業時に建てられた木造駅舎。ピンクに塗られていて軽快な雰囲気でした。改築のため、12月12日に駅舎が閉鎖され、その後解体されました。

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仙石線 松島海岸駅(R1-8-6)

昭和2(1927)年4月開業時に建てられた木造駅舎。増築工事を重ねていましたが、随所に古さを残していました。バリアフリー化を目的とした改築のため、12月18日に仮駅舎に移転しました。

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山陰本線 八木駅(H27-1-18)

昭和9(1934)年に改築された、丸窓が特徴の木造駅舎。旧八木町の玄関口らしく風格のある駅舎でした。橋上化のため12月21日に仮駅舎に移転しました。新駅舎は令和3(2021)年4月10日より使用開始。

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紀勢本線 湯浅駅(H27-4-1)

昭和2(1927)年8月開業時に建てられた半切妻屋根が特徴の木造駅舎。12月20日22時限りでみどりの窓口の営業を終了し、翌日始発より新改札口の使用を開始、同時に無人化されました。旧駅舎はその後も残存し、改修の上、飲食・物販施設として令和5(2023)年春より第二の人生を歩み始める予定のようです。(R4-8-16追記)

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徳島線 山瀬駅(H31-2-11)

リニューアルされた木造駅舎。12月頃に改築されたと思われますが、情報の少なさゆえに詳細は不明です。

 

この他、紀勢本線 和深駅・田並駅の改築工事が始まりました。

 

こうして振り返ってみると西日本(特に山陰)の駅の改築が特に多かったことが分かります。ついに西日本にも改築ラッシュがやってきたということでしょうか。

以前と比べると改築に関する情報が手に入りやすくなったということもあり、改築までに間に合わないというのは少なくなりましたが、それでも湯谷温泉駅比延駅和深駅などを見損ねてしまったのはとても残念です。後悔しないためにも来年はさらにフットワークを軽くして、改築されそうな駅をどんどん見ていこうと思います。