まだ見ぬ駅を求めて~逆瀬の駅巡り旅~

駅巡りの記録をひたすら載せていくブログです。やたら更新する時と全く更新しないときがあります。

【北海道ドライブ旅】9/17 石勝線夕張支線廃線跡巡り

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沼ノ沢駅 駅舎

16:09 新夕張紅葉山のGSで給油をしてから沼ノ沢駅跡へ。ここからは今年の4月に廃止された石勝線夕張支線の駅を巡っていきます。

旧事務室部分に「レストランおーやま」が入居する駅舎は現役時代と変わりありませんが、施錠されて入れないようになっていました。ホームの方も柵が立てられており、立ち入り禁止。駅舎を撮っているとちょうど夕張本町方面からの夕鉄バスが到着して、小学生が何人か降りてきました。

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南清水沢駅 駅舎

16:20 南清水沢駅跡へ。昭和37年に開業した夕張支線で最も新しい駅で、廃止まで簡易委託の窓口が営業していました。外観は駅名表示が無くなったこと以外に変化が見られませんが、中を覗いてみると装飾や駅ノートなどが無くなってすっきりとしていました。ついでに言うと撤去された駅名表示は駅舎内に立てかけてありました。

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踏切跡から見た南清水沢駅

こちらもホームと線路は柵がされて立ち入れないようになっています。線路はほぼ全区間に渡って残っているものの、沼ノ沢~南清水沢間の高校前通り踏切~南校通り踏切の区間のみ完全に撤去されています。夕張市が進める、南清水沢駅周辺を再開発して施設等を集約しようとするコンパクトシティ政策と関係があるのでしょうか。

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清水沢駅 駅舎

16:30 清水沢駅跡へ。かつての栄華を感じさせる駅舎は、廃止当時のまま。駅名表示が撤去されたのと、室内が片付けられて施錠されたこと以外に変化はありません。

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清水沢駅 構内

昨年来たときと同じように跨線橋からも一枚。ここからだと、駅舎の窓の一部がベニヤ板で塞がれているのが分かります。列車が来なくなったのはまだ雪解け前の季節ですが、夏草は意外と線路を侵食していませんでした。

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夕張自動車教習所跡

16:45 夕張自動車教習所跡へ。同行のふっちょさんは以前来たことがあるそうですが、以前来たときにはあったという、いい感じの廃墟は解体されて瓦礫の山になっていました。

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若菜町の元商店

16:50 若菜町に立ち寄って、元商店と思しき年季の入った建物を撮影。

とそこへ何やら動物が現れました。

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人のいない町をさまようキタキツネ

どこからか現れたのは痩せこけたキタキツネ。どうやら餌を探しているようですが、餌付けされているわけではないのか、こちらを気にせずさまよっています。

パトカーが走って来てるというのに車道を堂々と横断したりしていましたが、パトカー側が減速したおかげか轢かれずに済んでいました。

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千代田の廃アパート

16:59 interurban6304さんの動画で見て以来気になっていた千代田の廃アパートへ。アパートへの道は舗装されているものの久しく人や車が通っていないのか草で塞がれていました。草を除けながら進むと、現れたのは期待を裏切らない風格ある廃アパート2棟、形状からして相当古いもののようですが、残念ながらスペースに乏しいため全体像を写しこむのは不可能。草の少ない季節に来れば撮れる構図も増えそうなだけにやっぱり、夏は「廃」なものを見るのに向いていないようです。

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鹿ノ谷駅 駅舎

17:06 鹿ノ谷駅へ。ここも外観に変化はありませんが、内部を覗くと闇の深さで有名になった?駅ノートや装飾などが撤去されていました。

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駅舎にとまる赤とんぼ

気になったのは、駅舎の壁にやたらととまっていた赤とんぼ。10匹くらいまで数えたところで辞めました。

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夕張駅 駅舎

17:20 夕張支線の終着駅、夕張駅へ。現役当時から喫茶店・観光案内センターになっていた駅舎に変化した点は見当たりません。おそらく今後もこのまま喫茶店として残り続けていくのでしょう。

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夕張駅 ホーム

ホームの方もレールが錆びているのと駅名標が枠だけになっているのを除けば変化がありませんでした。いっそここにキハ40でも保存して夕張支線記念館にでもすればいいんじゃないかなと思いましたが、夕張市の財政状況を見る限り無理でしょうね。

この後、ホテルマウントレースイのフロントでご当地入場券を購入。

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夕張市役所

こうして夕張支線は全駅見終えましたが、まだ日没まで間があるので、少し足を延ばして夕張市役所へ。最盛期は過ぎたとはいえ「市」としてのメンツをまだまだ保っていた昭和53年に建てられただけあって人口7000人台の市の市役所とは思えないほど立派です。外観だけなら首都圏の人口30万人くらいの都市の市役所に勝るとも劣らないでしょう。今度来る時は中も是非見てみたいものです。

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廃墟と化した夕張市民会館

市役所に隣接して建つのは平成27年3月末限りで閉館した夕張市民会館。昭和37年10月に完成した建物で、昭和46年に廃止された夕張鉄道夕張本町駅の駅舎も兼ねていました。老朽化を理由に役目を終えてから4年半が経っているのに解体されずに放置されているのは財政上の理由でしょう。

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落日の炭都

市役所と市民会館を撮っている間にも日は傾いていきます。ふと「落日の炭都」というフレーズが頭に浮かびました。

 

この日見れたのはほんの一部ですが、夕張は「廃」なものが好きな人間にとっては心を惹かれるものがあまりに多すぎるので、今度はまる一日かけて探索しようと思います。

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この日のお宿

18:22 セイコーマートで弁当を買ってから南清水沢のビジネスホテルYUUBARIにチェックイン。部屋は古めですが、値段を思えばまあこんなところかといった感じです。

地デジ化から8年も経つというのに部屋のテレビが未だにブラウン管なのには驚きましたが。

明日はついに北海道ドライブ旅最終日、もっぱらご当地入場券を求めて道央を走り回る予定です。

 

【北海道ドライブ旅】9/17 新得・南富良野経由で占冠へ(旧新内駅・落合駅・幾寅駅・占冠駅)

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いかにも北海道らしい光景

上士幌からは国道274号線道道593号屈足鹿追線、道道718号忠別清水線で河東郡鹿追町瓜幕を抜けて上川郡新得町へと向かいました。ちょうど北海道拓殖鉄道廃線跡の近くを通る感じですが、下調べしていないので、拓殖鉄道の廃線跡は今回パス。鹿追町内ではいかにも北海道といった牧場の景色にも出会いました。

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新得そばの館で昼食

12:11 新得そばの館 レストラン玄穣の豚丼で昼食。そば屋で豚丼を食べるというのもアレですが、十勝を後にする前に豚丼をもう一度食べておきたかったんでしょう、この時の自分は。

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新内駅跡

12:47 根室本線旧線の新内駅跡へ。狩勝峠を越える区間の付け替えに伴って廃止された駅で、SLと20系客車が保存されていますが、中に入れなかった上に、外観の撮影も結構構図が限られていたのがちょっと期待外れ。

エコトロッコにも乗ることができるようですが、観光客は全然おらず、お姉さんが一人でトロッコを楽しんでいるだけでした。

鉄オタよりも子供連れの方が楽しめそうな感じの公園でした。

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十勝に別れを告げる

新内駅跡を後にし、いよいよ狩勝峠越えにかかります。2日前の夕方からいた十勝ともこれでお別れ。案外またすぐ来そうな気もしますが。

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落合駅 駅舎

13:12 根室本線落合駅に到着。平成28年8月31日の台風10号による被害を受けて東鹿越~新得間が不通になって以来3年に渡って列車が来ていない廃駅寸前の駅です。

とはいえ駅舎は割と綺麗で、恐らく地元の人が清掃しているのでしょう。

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草に埋もれた構内

綺麗な駅舎と対照的なのが、構内の荒れっぷり。雑草に覆われたホームと線路を見る限り、とても現役の駅とは思えません。もし復旧するとしても、まず草刈りが大変そうです。これだけの草に覆われた線路を見たのはのと鉄道能登線廃線跡以来です。

果たしてこの駅に再び列車が来ることはあるのでしょうか。

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幾寅駅 駅舎

13:34 幾寅駅へ。空知郡南富良野町の中心集落にある駅で、落合駅同様3年間列車が来ていません。南富良野町は不通以前から鉄道の存続に熱心で、「幾寅駅以外を廃止して構わないから路線を残してほしい」とJR側に提案するなど、金は出さないが口を出す某本線沿線自治体と違ってJRに歩み寄る姿勢も見せていました。

何とか復旧してもらいたいと思いますが、復旧費用は約10億円。いくら存続に熱心な南富良野町でもこれを単独で負担するのは無理でしょうから、国なり道なりがある程度負担してあげるべきでしょう。

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幾寅駅 ホーム

幾寅駅のホームは1面1線に側線というシンプルな構造。やはり雑草が生えていますが、落合駅ほど酷いことにはなっていません。不通になっていない紀州鉄道銚子電鉄とかの方がよっぽど草だらけの印象があるので、これくらいなら問題ないでしょう。

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鉄道員ロケセット

幾寅駅と言えば忘れてはいけないのが、高倉健さん主演の映画「鉄道員」。ロケセットとロケに使われた車両が駅前に保存されています。

映画に登場した「キハ12 23」の正体がキハ40-764なのは鉄道ファンにはよく知られた話ですが、世にも珍しいそんな魔改造車もその姿をしっかりと留めています。

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かなやま湖畔の道で車に付いてきたキタキツネ

セイコーマートでご当地入場券を購入し、続いては占冠駅へと向かいます。その道中、かなやま湖畔の道道465号金山幾寅停車場線で、路傍にいたキタキツネが車の姿を認めるなり、こちらに近づいてきました。どうやら餌をもらえると思っているようですが、こんな風に車道に出てきているようではいつか車に轢かれてしまうことでしょう。

餌付けした人はかわいいからという理由でやったのでしょうが、それがこうして狐を危険な場所へと駆り立てているわけですから、人間というのは何とも無責任なものです。

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占冠駅 駅舎

14:55 国道237号線で険しい山を越えて石勝線占冠駅へ。鉄道の通っている北海道の自治体の中では間違いなくトップクラスの秘境であろう勇払郡占冠村の玄関口です。

窓口の営業時間は15:30まで。何とか時間内に着いてご当地入場券を購入することができました。

続いて向かうのは石勝線夕張支線の廃線跡占冠からはさらに険しい山々を越えていかなければなりません。

【北海道ドライブ旅】9/17 前日行けなかったタウシュベツにリベンジ!

営林署が休みで林道の鍵を借りれず、タウシュベツ川橋梁を見に行けなかったことは9/16分の記事で書いた通りですが、わざわざ北海道まで来たのだからここで諦めるわけにはいきません。ということで、その翌日にリベンジすることに。

当初の予定では、この日は中札内から広尾、襟裳岬を経て日高本線の方へ向かう予定でしたが、静内の宿が取れなかったこともあって宙ぶらりんのままになっていました。

タウシュベツに行くべく予定を変更した結果、この日の宿泊地は夕張に。タウシュベツを見に行ったあとは新得、南富良野占冠を経由して夕張を目指します。

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林道の通行許可証

6:59に中札内の宿を出発、帯広で渋滞に巻き込まれたり、ふっちょさんが急遽腹痛に見舞われて士幌のコンビニでトイレ休憩したりしたものの、8:36 無事に上士幌の十勝西部森林管理署東大雪支所に到着。林道の鍵がいくつあるかは分かりませんが、無事に借りることができました。簡単な説明を受け、営林署を出発。

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林道の入口

9:12 林道入口のゲートに到着。開錠し、ゲートを開け、車を進ませてからまた閉め、そしてようやく林道の奥へと進んでいきます。

当然、道は未舗装の悪路。その上前日の雨でぬかるんでいるので注意しながら進んでいきます。

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ここからは徒歩で

9:22 駐車場に到着。先客が2台いましたが、そのうち1台はツアーの車のようです。

駐車場からはしばらく歩いていかなければなりませんが、前日の雨のせいで相当ぬかるんでおり、歩くのに苦労しました。

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ようやく見ることができた幻の橋

ぬかるんだ小道を5分ほど歩き、視界が開けてきたと思ったら、目の前に湖面とタウシュベツ川橋梁が姿を現しました。周囲に橋以外の人工物は一切見当たりませんが、団体客がいるので秘境感は薄いです。

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近くで見ると風化がよく分かる

近寄って見てみると、相当風化しているのがよく分かります。やはり毎年浸水しているために風化が早いのか、ほんの80年ほど前に建てられたものにはとても見えません。まるで数千年もの時を経てきた古代ローマの遺跡のようです。(むしろ写真で見る限りローマの遺跡の方が状態がいいのではないかとすら思えますが)

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湖面に沈む橋

構図を変えて色々撮ってみますが、やはり思うのはせっかくなら橋の反対側からも撮ってみたいということ。反対側までは橋を渡ればすぐですが、崩落の危険性のある橋の上はもちろん立入禁止なので、反対側へ行くには湿地の方を迂回していかねばなりません。やはり反対側から撮るには水のない季節に来るしかなさそうです。

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二ペソツ山?

さて、橋だけに目を向けず、後ろを振り返ってみるとなかなか美しい山が。橋との位置関係から見て多分二ペソツ山だと思いますが、あの辺の山には詳しくないのでよく分かりません。大雪の山々をバックにタウシュベツを撮りたいと思うので、来年の春にでもまたリベンジするしかなさそうです。

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崩れ行く橋

こうして、リベンジを無事果たしたものの、来年も何とか崩れずに持ちこたえてほしいなと思いながら来年春の再訪を誓ったのでした。

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林道奥へと疾走

10:09 撮影を終えて駐車場に戻ってきました。と、そこへ突然黒の軽自動車が。見学者だろうなと思いきや、駐車することなく猛スピードで林道のさらに奥へと走り去って行きました。林道は駐車場から先へも続いているわけですが、果たしてその先に何があるのでしょうか。

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三の沢橋梁

10:27 三の沢橋梁へ。糠平ダム建設によって付け替えられた新線上にある橋梁で、昭和30年完成の戦後生まれのアーチ橋です。ここはきちんと保存されており、橋の上も歩くことができます。

ここもやっぱり草木の繁ってない早い季節に来るのが良さそうに思えます。夏~初秋はやはり廃線跡巡りをするには向かない季節なんだなと言うのを散々実感させられた今回の旅でした。

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第三音更川橋梁

10:46 第三音更川橋梁へ。昭和11年に完成したアーチ橋です。ここもやっぱり冬の写真を見ると草木に埋もれた部分にもアーチがあるのが分かります。

これはもう来年春のリベンジ決定ですね。

 

11:05 営林署で鍵や通行許可証を返却。この後は、新得・南富良野方面へ向かいます。

 

【北海道ドライブ旅】9/16 ご当地入場券を求めて十勝をドライブ&広尾線愛国・大正・幸福駅へ

池田からは根室本線のご当地入場券を集めるべく、幕別、帯広、十勝清水、新得と東へ進んでいきました。

11:59 セイコーマート幕別本町店へ。この日は朝から小雨が降っていましたが、ここに来てバケツをひっくり返したような大雨に。こんなに天気が荒れるのなら今日タウシュベツに行かなくてかえってよかったのかもしれません。

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ぶた一家の合盛り豚丼

12:57 西帯広駅近くのぶた一家の豚丼で昼食。このお店、最近移転したようで、カーナビに従っていくと移転前の場所に案内されました。やっぱり帯広に来たからには豚丼を食べていくに限ります。

13:55 帯広駅で途中離脱のとこがねさんとお別れ。

14:23 セイコーマートしなだ店へ。芽室駅のご当地入場券を購入。

15:03 セイコーマート清水南2条店へ。十勝清水駅のご当地入場券を購入。

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新得駅

15:24 新得駅へ。ご当地入場券を購入。駅舎内には連続テレビ小説なつぞら」関連の展示がありました。新得でもロケが行われているそうです。

この日のご当地入場券集めはこれで終了。本当は豊頃と浦幌のも集めたかったのですが、時間的に無理と判断して諦めました。

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愛国駅 駅舎

16:27 国道38号線道道214号線、国道236号線、道道595号線などを通って広尾線愛国駅跡へ。「愛の国から幸福へ」のキャッチフレーズで一躍有名になった駅で、昭和54年8月に改築された駅舎は交通記念館として保存されています。

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観光客のマナーの悪さが見て取れる駅舎内

駅舎内には現役当時に使われていた品々が展示されていますが、その一部は落書き被害にあっていました。壁はペタペタと貼られた切符や名刺で覆われていますが、ここに来たという証を残したいなら駅ノートに記入した方が、後から見返せる分、上に重ねられていく貼り紙よりもよっぽどいいと思うんですがね。

ただ、生憎愛国駅に駅ノートはありません。管理者側(帯広市?)も「貼り紙・落書き禁止」と書くだけでなく、駅ノートを設置して、「壁に書いたり貼ったりせずにこっちに書き込んだり貼ったりしてください」とする方が効果的なんじゃないかなと思います。それにしてもこのペタペタ名刺、どうにも理解できない文化だなと個人的には思いました。

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構内に展示されているキューロク

ホーム跡には9600形蒸気機関車も展示されています。駅舎が無煙化後に建てられた新しいものであるだけに、似合ってない感じがするのがどうにも残念です。やっぱりSLは木造駅舎の方がよく似合いますね。

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大正駅

16:58 大正駅跡へ。平成9年までは駅舎とホームが残っていて0系新幹線が置かれていたそうですが、現在は「大正ふれあい広場」という公園になっており、レプリカのホームと駅名標が残るのみです。

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駅舎を模したトイレ

駅跡に建てられたトイレは駅舎を模したものだそうですが、どうせなら駅舎と同じ場所に建ててもっと駅らしさを演出してほしかったなというのが正直な感想です。

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幸福駅 ホーム

17:11 幸福駅跡へ。縁起駅名として現役当時から有名だった駅で、駅跡はすっかり有名観光地と化しています。訪問時は天気が悪かったのと時間帯が遅かったのとで人が少なめでした。

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駅跡に保存されているキハ22

駅跡にはキハ22形気動車2両が保存されています。このうち238の車内は改装されていますが、ホームに横付けされている221の方は車内もそのままで、古き良き国鉄ローカル線に乗車した気分を味わうことができました。

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幸福駅 駅舎(復元)

駅舎も保存されていますが、これは現役当時のものではなく平成25年に老朽化のためかつての面影を残して建て替えられたもの。所狭しと切符が貼り付けられていますが、建て替え直後のまっさらな姿を是非とも見ておきたかったなと思います。

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中札内村役場

17:50 中札内村役場へ。この日のお宿は中札内村内のかつら旅館。中には入れませんが、せっかくなので役場も見ていきます。

役場を撮っている間に日が暮れ、セイコーマートで夕食を買ってから宿にチェックインしました。

かつら旅館はいかにも昭和の旅館と言った感じのレトロ感溢れるなかなか面白い宿でした。

【北海道ドライブ旅】9/16 北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線廃駅巡り(愛冠~池田)

前回の記事でも書いたとおり、予定ではこの日に営林署で林道の鍵を借りてタウシュベツ川橋梁に接近する予定でした。

ところが、この日は祝日。営林署は祝日は休みなので鍵を借りることができません。

さて、タウシュベツの代わりにどこへ行こうか、そう思いながら地図を見ていると、上士幌から足寄が案外近いのに気が付きました。ということで、予定を変更してこの日の午前中はふるさと銀河線の廃駅を巡ることにしました。

7:53 上士幌の宿を出発。

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愛冠駅 駅舎

8:38 国道241号、242号を経て途中で給油もしつつ愛冠駅へ。平成18年の廃止後、レールは撤去されたものの、駅舎とホームが残されています。駅舎は駅名にちなんでかメルヘンチックなデザインになっています。後で調べて分かったことですが、駅舎は夏季のみうどん屋として使われているとのこと。カップルで訪れるのが良さそうな廃駅ですが、生憎我々はむさい男子大学生3人組。いつか、彼女をつくって一緒にここへ来ようと心に誓ったのでした。

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足寄駅 旧駅舎(復元)

8:55 足寄駅跡へ。よさげな感じの木造駅舎がありますが、これは本物ではなく廃止後に昭和14年から平成16年まで使われていた旧駅舎を復元したもの。内部は食堂として使われています。旧駅舎の特徴をよく再現してあるので、これから歳月を経て風格が出てくることでしょう。

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道の駅あしょろ銀河ホール21

平成18年の廃止まで使われていた本物の駅舎はこちら。道の駅との複合施設で、駅としての廃止後も引き続き道の駅として使われています。駅舎内のホーム跡は一部がモニュメントとして残されており、駅名標も保存されています。

ちなみに足寄町は歌手の松山千春さんの出身地なので、銀河ホールの入口に「大空と台地の中で」の歌碑が設置されています。

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仙美里駅跡を発車する陸別行きバス

9:37 仙美里駅跡へ。ちょうど駅前を、ふるさと銀河線を転換した陸別行き十勝バスが発車するところでした。

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仙美里駅 駅舎

平成4年12月24日から廃止までの13年4か月しか使われなかった駅舎はコミュニティーセンターとの合築で、廃止後はバス待合室に転用されています。

駅舎内の一部は「仙美里鉄道資料室」となっており、ふるさと銀河線陸軍省軍馬補充部十勝支部バロン西こと西竹一氏に関するパネルが展示されています。

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本別駅跨線橋

9:59 本別駅跡へ。中川郡本別町の中心地にあった駅で、平成3年改築の駅舎は「道の駅ステラ★ほんべつ」に転用されています。

年季の入った木造跨線橋も残されており、内部が鉄道記念館として整備されています。

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本別駅跡近くの洋館

同行の二人が道の駅の方を見に行っている間、私は一人で、来る途中に見て気になった駅近くの洋館を撮りに行っていました。

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岡女堂駅跡

10:17 岡女堂駅跡へ。甘納豆などを製造する「岡女堂」が出資して平成7年9月4日に開業した駅で、駅として営業したのは10年ちょっとと短命でした。「十勝豆工房 岡女堂本家(旧岡女堂本別工場)」に隣接しており、線路が撤去された以外はそのままの姿で残されています。廃止当時の時刻表もそのままホーム入口に掲げられていました。

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南本別駅跡近くの橋台跡

10:36 南本別駅跡付近へ。製糖工場の裏手にあったホームと待合室だけの簡素な無人駅でしたが、駅跡は草に覆われて近づくことができませんでした。

とりあえず今回は橋台跡だけ見て立ち去りましたが、また草の少ない時期にリベンジしたいと思います。

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勇足駅 駅舎

10:47 勇足駅跡へ。平成5年11月27日改築の駅舎は仙美里の駅舎とよく似ています。駅舎はコミュニティセンターとしてそのまま残っていますが、中に入ることはできません。ホーム跡はパークゴルフ場になっていました。

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大森駅

11:01 大森駅跡へ。仮乗降場から昇格したホームと待合室だけの簡素な駅で、駅の痕跡は全くと言っていいほど残っていません。仮乗降場として開業する前から列車が停車していたそうで、調べてみればなかなか奥の深そうな駅です。

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高島駅

11:10 高島駅跡へ。現役当時は木造駅舎のあった駅ですが、残念ながら平成20年に解体されており、線路と駅名標がモニュメントとして残るのみとなっています。

駅舎が残っていればさぞかし見ごたえのある駅だったんでしょうね。

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様舞駅跡?

11:23 様舞駅跡付近へ。大森同様、仮乗降場として開業前から列車が停車していた駅で、航空写真を使って下調べをしてきたわけではないので、場所がはっきりと分かりませんでした。とりあえずこの辺だろうと思われると見込みをつけて写真を撮ってきましたが、自信が無いので、いずれ再調査することになりそうです。予定を急に決めるとこういうところでツケが回ってくるのだと実感しました。

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池田駅 駅舎

11:36 池田駅へ。ふるさと銀河線根室本線から分岐していた駅で、もちろん今も現役の駅です。せっかくなのでご当地入場券を購入しました。

ふるさと銀河線の廃駅めぐりはこれで終了、この後はしばしご当地入場券目当ての旅となります。いずれは北見~池田の全線を辿ってみたいものですが、果たしていつになるのやら。

【北海道ドライブ旅】9/15 三国峠を越えて十勝へ

上川からは国道273号線で三国峠を越えて十勝へと向かいました。

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三国峠展望台

15:57 三国峠展望台で小休止。層雲峡を通過して以来、人跡稀な山の中を延々走ってきたので、人の気配がある様子にホッとします。しかしここも人の住まない山の中に違いはない訳で、喫茶店の従業員がどこから通ってきているのか気になります。最寄りの街である糠平ですらだいぶ遠いですからね(google mapでの所要時間は車で28分、案外近い)

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延々と広がる無人地帯

展望台から十勝三股方面を見下ろしてみても、見えるのは樹海のみ。秘境とか以前にそもそも人が住める場所じゃないような気がします。こんなところに鉄道、そして道路を通すのはさぞかし大変だったのでしょう。

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十勝三股駅 駅名標

16:21 十勝三股駅跡に到着。駅跡には喫茶店「三股山荘」が建っています。というか人が住んでいる建物はそれしかありません。喫茶店のオーナーが三股の最後の住民なんだそう。今回は行きませんでしたが、今度来るときは是非とも「三股山荘」で食事を取りたいものです。

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森林鉄道車庫

ほとんど自然に還りつつある駅構内の北端には森林鉄道の車庫が残されています。

後ろ半分は完全に倒壊しているので、姿を消すのも時間の問題でしょう。

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バス待合室

三股山荘の向かいにはバス待合室があります。「昭和53年10月25日」の建物財産標がついているので、糠平~十勝三股がバス代行になった時に建てられたもののようです。

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拾得物用の黒板

室内には駅ノートや本棚以外にこんなものまで。「駅長室」と書かれてある辺り、鉄道営業時に使われてていたものでしょう。
ちなみに現在、十勝三股に停車するバスは、帯広行きが12:45、旭川行きが15:57の一往復のみで、果たしてどれほどの人が利用するのか気になります。

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第五音更川橋梁

17:01 幌加駅跡近くの駐車場へ。駅跡を見る前に、まずは国道から第五音更川橋梁を眺めます。昭和13年に完成した8連アーチ橋ですが、この季節は木に隠されて全体像を拝むことはできません。冬に来るのが一番いいのでしょうが、冬にここまで車を運転してこれる自信はさすがにありません。

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幌加駅跡

続いて幌加駅跡へ。ホームとレールが残されており、駅名標も復元されています。

クマ出没注意の看板にビビりましたが、それよりも辟易したのは次々と襲ってくる蚊の存在でした。滅多に人が来ないところだから餌に飢えていたんでしょうか。蚊が気になってじっくりと駅跡を見るどころではありませんでした。次来るときは蚊がいない季節に来たいものです。

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タウシュベツ川橋梁展望台駐車場

17:26 タウシュベツ川橋梁展望台の駐車場へ。展望台までは100mほど森の中の小径を進んでいかなければなりません。

距離は大したことありませんが、この道がとにかく怖い!今にも熊が出てきそうな雰囲気なので、ビクビクしながら進んでいきます。熊が怖すぎて、木が熊に見えてくる始末

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士幌線 線路跡

途中、糠平ダム建設に伴って付け替えられた士幌線の線路跡と交差。この線路跡を延々と辿ってみるのも楽しそうですが、とにかく熊が怖いです。

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タウシュベツ川橋梁 遠景

4分ほどで展望台に到着。湖の向こうに見えるのは糠平湖に沈む幻の橋・タウシュベツ川橋梁。有名なので今さら説明するまでもないでしょうが、一応説明しておきますと、糠平ダム建設に伴う昭和30年の新線切替によって廃止された士幌線旧線上の橋梁で、糠平湖の水位が下がる季節のみ出現する幻の橋として有名です。

近年、特に劣化が激しいことから毎年のように「今年で見納め?」と騒がれていますが、無事令和の時代まで生き延びることができました。とはいえ予断を許さない状況であるのには変わりなく、来年姿を現す時には一部崩壊しているかもしれません。

ちなみに今年は10月10日ごろに上の部分を残してほとんど沈んでしまったようです。

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展望台からは結構遠い

この展望台からは遠景を望むことができますが、上の写真でもお分かりのように結構遠いので、撮影には望遠が必要になります。

遠くから見るだけでは飽き足らない、せっかくここまで来たのだから近くで見たい、そう思っていたので、予定では翌日の朝に上士幌の営林署で林道の鍵を借りてタウシュベツ川橋梁の近くまで行くことにしていました。だがしかし、我々は上士幌の宿についてから重大なことに気が付きました。

「明日(9/16)は祝日だから、営林署(土日祝休み)で林道の鍵借りれないじゃん」

当然、予定の変更を余儀なくされるわけですが、それはまた翌日の話。

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上士幌 さかた旅館

日も暮れた18:10 この日のお宿、さかた旅館に到着。営林署で鍵を借りるためにわざわざ上士幌に宿を取ったわけですが、見事に無駄になってしまいました。

さて、明日はタウシュベツの代わりにどこへ行こう。

【北海道ドライブ旅】9/15 石北本線 上越信号場・中越信号場へ

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上越信号場への道

浮島峠を越えて上川郡上川町に入り、渚滑国道273号線から国道333号線へ。

333号線を白滝方面へしばらく走ると、上越信号場への道の入口が見えてきました。

上越が信号場になったのは昭和50年ですから、駅だったのは45年以上前のはずですが、どういうわけか案内表示には「上越駅」と標されています。

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上越信号場 入口の橋

14:08 未舗装道を走り、上越信号場への入口に到着。車道は小川を挟んだ対岸までしか通じておらず、信号場へは吊り橋を渡らなければ行くことができません。アプローチ方法からして期待が高まります。

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上越信号場 駅舎

昭和7年開業時からの駅舎は、保線員の休憩所として残存しています。入口の扉が塞がれているのが残念ですが、信号場には必要のない設備ですから仕方ありません。

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上越信号場

信号場になって久しいため、ホームはとうに切り崩されています。駅名標は信号場になってからも長い間残っていたそうですが、枠だけになっていました。

もちろん線路は立ち入り禁止なので、入らないよう注意しながら撮影しました。

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列車内から見た上越信号場(H27.12.24)

駅舎のホーム側はこんな感じ。構図的に線路に入らないと撮れないので、列車内から撮影した画像で代えさせていただきます。問題は、ここにちょうどよく停まる、窓の開く列車が少ないことなんですよね。信号場ツアーでもやってくれるとありがたいのですが。

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中越信号場 駅舎

14:31 中越信号場へ。ここは国道273号沿いにあるので、車さえあれば訪問は比較的容易です。信号場化は平成13年7月1日ということもあって、駅舎は上越と比べると駅時代の面影を留めています。駅としての現役再末期の停車本数は、上下一往復のみ。横見浩彦氏はこの駅を訪問する際、上川からの12.3㎞を歩いて来ようとしたそうですが、途中で雨に降られ、地元の人に拾ってもらって送ってもらったとのこと。今も駅だったら間違いなく訪問難易度Maxだったことでしょう。自分ならとても13㎞を歩けるとは思いません。

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中越信号場 構内

構内はこんな感じ。もちろんホームは切り崩されていますが、中越の場合はそれに加えて庇も消失しています。上越みたいに残っている方が珍しいのでしょうが。

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列車内から見た中越信号場(H27.12.24)

中越も以前、上白滝駅を訪れるために乗った下り一番列車の車内から撮影していました。よく見ると改札ラッチが残っているのが分かります。屋根から下がった氷柱がこの地の冬の厳しさを感じさせますが、その一方で室内に灯った明かりが温もりを感じさせます。

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層雲峡

この後は、上川のセイコーマートでご当地入場券を購入してから層雲峡・三国峠を経て士幌線の終着駅・十勝三股駅跡へと向かいました。