6/30 函館山線・千歳線駅めぐり
旭川を5:18発特急ライラック2号札幌行き3002M(クハ789-204)で出発。札幌で7:03発普通小樽行き126M(クモハ721-13)に乗り換えて小樽へ。
小樽からは8:06発普通倶知安行き1930D(H100-12)に乗車。今年3月から営業運転を開始したH100形「DECMO」に乗るのはこれが初めてです。車内も綺麗で、音も静かですが、座席がJR東でよく見る固いものなので、長時間乗車には向かなそうです。
2駅目の蘭島で下車。海岸近くの住宅街にある駅で、明治時代に一年間だけ「忍路(おしょろ)」を名乗っていました。駅舎は平成元年に改築されたもので、昨年10月まで簡易委託が行われていたことから内部には窓口跡が残っています。
昭和56年から平成11年までの海水浴シーズンには臨時快速「らんしま」号が運転され、駅から浜までの800mに人の列が途切れることなく続くほどの賑わいを見せたこともあったそうです。駅近くのセブンイレブン蘭島店が日本一の売り上げを記録したこともあったんだとか。
蘭島9:01発普通小樽行き2929D(H100-5+H100-3)で塩谷へ。駅前の道路より一段高い所にある駅で、駅舎は平成元年11月改築。小樽からたった一駅とは思えないほど山深い所にありますが、家自体はそれほど少なくはありません。
駅前を散策していたところ、顔から蜘蛛の巣に突っ込んでしまうという事故が発生。駅のトイレに水道があったので洗い流せるかと思いきやいくらひねっても水が出ませんでした。期待させやがって・・・と思いながらペットボトルに入れて持ってきていた水道水で洗い流しましたが、北海道の駅のトイレは手を洗えないところが多いので困ります。
塩谷駅の跨線橋は結構な年代物です。蘭島や小沢にも木造跨線橋が残っており、函館山線が古くはメインルートであった歴史を感じさせてくれます。
昭和42年の映画『旅路』には塩谷駅が登場しますが、実際には幌内線幌似駅を塩谷駅に見立ててロケを行ったとのこと。当時の塩谷駅は貨物の取扱もあってそれなりに賑やかな駅だったのでしょうから、ロケに使うのは難しかったのかもしれませんね。
塩谷9:49発普通倶知安行き1934D(H100-3+H100-5)で倶知安へ。後志地方の中心都市・虻田郡倶知安町の玄関口で、10年後には北海道新幹線の停車駅となり高架化される予定です。2月に来たときは中国人観光客で大いに賑わっていましたが、例のウイルスの影響もあってこの時はうって変わって人も少なめです。
駅から15分ほど歩いて倶知安町文化福祉センターへ。敷地内には倶知安機関区での活躍を最後に廃車されたSLが保存されています。前照灯が失われ全体的に痛みが激しいですが、この時は職員さんが草刈りをしていたので一応管理はされているようです。
その近くにある役場は昭和41年8月7日の町制施行50周年に合わせて落成したもので、現在、正面に新庁舎を建設中です。できればもっとゆっくりと街並みを見たかったのですが、折り返し列車の時間もあるので足早に駅へと戻ります。
倶知安11:46発普通小樽行き1937D(H100-5+H!00-3)で仁木へ。フルーツの町として知られる余市郡仁木町の玄関口で、昭和41年9月改築の天井の高い立派な駅舎があります。駅舎は仁木町の特産品であるフルーツの写真で彩られ、入口に花も置かれて明るい雰囲気ですが、平成25年に無人化されて中はがらんとしています。せっかくスペースがあるのだし駅舎内に観光案内所くらい入れれば賑やかになっていいと思うのですが。
仁木13:06発普通倶知安行き1940D(H100-12+H100-14)で然別へ。一日3往復小樽方面からの折り返し列車の設定されている駅ですが、駅前に小さな集落があるのみの寂しい無人駅です。おそらく隣の仁木に折り返し設備がないのでこの駅で折り返すことにしているのでしょう。訪問時はJRの乗務員さんも同じ列車から下車して、同じ列車で小樽方面へと戻っていきました。添乗と駅のパトロールを兼ねていたのでしょうか。
駅舎は建物財産標によれば昭和63年10月28日の改築で、待合室スペースはそれほど広くありません。
然別13:36発普通小樽行き1939D(H100-2+H100-15)で余市へ。ニッカウヰスキーで有名な余市郡余市町の玄関口で、みどりの窓口も設置されています。駅舎は平成6年3月19日に完成した観光物産センター「エルラプラザ」との合築です。
次の列車までの時間を利用してセイコーマート余市黒川店まで往復し、ジンギスカン弁当を買って駅の待合室で食べました。
「マッサン」を見ていたこともあり、ニッカウヰスキーの工場も気になりますが、こちらの観光は次来たときの楽しみに取っておくことにしましょう。
余市15:02発普通小樽行き1941D(H100-14+100-12)と小樽15:33発快速エアポート162号3930M(モハ721-3201)を乗り継いで北広島へ。あまりにも空港から離れたところでギリギリまで駅めぐりすると遅延した時に乗り遅れる恐れがあるので、空港へ向かいながら駅めぐりをして行こうという魂胆です。
北広島は平成8年9月に市制施行した北広島市の代表駅で、市制施行前は札幌郡広島町だったため、駅名が市名に先行した例と言えます。
駅舎は平成7年11月に橋上化されたもので、平成12年3月にドーム屋根の東西自由通路「エルフィンパーク」が完成しました。
北広島16:42発普通苫小牧行き2774M(クハ733-117)で島松へ。札幌近郊では珍しい昔ながらの雰囲気を留めた駅で、昭和33年10月改築のブロック造りの古い駅舎が残っています。今でこそ普通列車しか停車しない駅ですが、かつては急行「ちとせ」も停車していました。
ニュータウンのような雰囲気の北広島や恵庭などの周辺駅と違い、駅前も古い建物が多く見られ、どことなく発展に取り残されたような感じさえします。
島松17:14発普通千歳行き1776M(クハ721-9)でサッポロビール庭園へ。平成2年7月に開業した駅で、サッポロビール北海道工場の目の前にあります。開業当初からの無人駅で、券売機すらありません。普通列車も一部が通過するため、周辺駅と比べると本数は少なめですが、一時間に2、3本はあるので北海道の無人駅としては十分本数の多い方に入るでしょう。
一見橋上駅舎のようにも見えますが、実態はただの跨線橋で、改札機はホーム入口の待合室部分に設置されています。
サッポロビール庭園17:44発普通苫小牧行き2778M(クハ735-102)で長都へ。昭和33年3月に仮乗降場として開業し同年7月に駅に昇格した駅で、40年に複線化されてホーム増設、待合室設置、自由通路設置、待合室改築と利用者の増加に合わせて進化してきました。写真の東口の簡易駅舎は平成11年8月に設置されたものです。
西口にも対になるように跨線橋一体型の簡易駅舎がありますが、それとは別に平成元年11月設置の立派な待合室があります。待合室を介さずとも駅舎には行けますが、どういうわけかその間に屋根が設置されていないので、雨の日は濡れることになりそうです。
列車待ちの時間を利用して、駅近くのセイコーマートで豚丼を購入し、18:24発普通千歳行き1782M(クハ733-3111)に乗車。千歳で18:30発快速エアポート180号3948M(クハ721-3101)に乗り換えて新千歳空港へ。
先程買った豚丼で夕食としてから、保安検査場へ。
20:10発羽田行きJAL526便(B767-300)で北海道を離れました。
羽田が強風でエアバス機が使用できないことによる機材変更で座席変更が発生したものの21:35には羽田に無事着陸。降りた瞬間、北海道との湿度の違いに驚きました。今回の旅行では連日雨に見舞われ「北海道に梅雨がないなんて嘘だ」と思いましたが、やはり同じ雨でも湿度が随分と違うのですね。
羽田空港からは21:58発エアポート急行印旛日本医大行き2123N(7801)と品川22:25発山手線外回り2131G(モハ235-48)を乗り継いで高田馬場へと帰りました。
次に北海道に行けるのはいつになるでしょうか。